500万!? 夫の借金に驚いた日
「夫がカードでキャッシングしていたんです。2年前、夫に『もう返せないところまで膨らんでしまった』といきなり告白されました。使い道は後輩に奢ったり、友人に頼まれて貸したり。つまりは自分の見栄のため。そして返済が難しくなったので、いわゆるヤミ金にまで手を出してしまった、というんです。すべてひっくるめて500万以上ありました」アサコさん(40歳)はため息をつく。夫の借金癖は長年にわたっていた。借りては返し、自転車操業を繰り返していたようだ。明るみに出たときには手の施しようがなかった。
「このままではどうにもならないので弁護士に相談しました。会社に知られないようなんとかならないかと。結局、債務整理をすることになりました」
過払い金などもあり、あれこれ整理したところ借金額は400万円ほどに。これを4年で返済することになった。
「とはいえ月に9万、さらにすべてのカードが使えなくなったので、現金のみで生活していくしかありません。家のローンもある。専業主婦だった私が働くしかありませんでした」
結婚して今年で11年。ひとり娘は8歳になる。家族3人でつつましく暮らしていけば、中古で買ったマンションのローンも定年時には返済できる予定だった。アサコさんは料理が好きで、いつか人に教えられたらいいなと淡い希望も抱いていた。
「夫の借金で、すべての希望が破壊されました。夫は離婚と言われてもやむを得ないと土下座しましたが、離婚したところで養育費さえもらえないでしょ。私はすでに両親もないし、夫との生活自体には特に不満もなかった。夫は娘を溺愛していて、夫と娘のやりとりを見ているのもほほえましい。家族分裂は避けたかった。だから、『とにかく見栄を張るのはやめる』と約束させて働きに出ることにしました」
月に9万円の借金分をアサコさんが働いて得ると決めたのだ。時給1000円にして1日5時間、20日働くのが目標だった。年収は106万円までに抑えなければならない。
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