お金の悩みを解決!マネープランクリニック/マイホーム購入・住宅ローンで悩むファミリー世帯

46歳、貯金4200万円。夫の会社の住宅補助が打ち切りになってしまい住宅購入を考えています

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、夫の会社の住宅補助がなくなってしまい、住宅購入を考えている46歳のパートで働く女性です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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近所で探すと中古でも4000万円ぐらいです。いくらの物件が購入可能でしょうか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、夫の会社の住宅補助がなくなってしまい、住宅購入を考えている46歳のパートで働く女性です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
住宅扶助がなくなり、家賃が上がります

家賃手当がなくなり、家賃が上がります

■相談者
ごろちゃんさん
女性/パート・アルバイト/46歳
東京都/借家

■家族構成
夫(45歳)、第1子(11歳)、第2子(8歳)

■相談内容
夫の会社から住宅補助が出ているのですが、打ち切りとなってしまいます。住宅補助はずっと続くと思っておりましたので、今まで住宅購入は考えておりませんでした。この年齢になって状況が変わってしまい、住宅購入の時期についてわからず(そもそも購入できるのか)、不安でいっぱいです。

近所で探すと中古でも4000万円と高いです。下の子が中学校を卒業すれば、学区の縛りがなくなりますが、そのぶん私たちの年齢も上がってしまいます。

今なら、いくらの物件が購入可能なのか(もしくは不可能なのか)、7年後でも購入可能なのか。子どものことを考えますと、できれば7~10年後に安めの中古一軒家を購入できるとよいのですが……。そうしますと、老後が危険でしょうか。

いつも楽しく拝見させていただいている深野先生に、ぜひアドバイスいただきたいです。

■家計収支データ
 
相談者「ごろちゃん」さんの家計収支データ

相談者「ごろちゃん」さんの家計収支データ

■家計収支データ補足
(1)ボーナスの使い道
レジャー費36万円(年間のレジャーや帰省)、その他25万円。残りは貯蓄

(2)貯蓄について
・子ども用1970万円/
学資保険:各100万円=払い済み(19歳満期)
第1子学資保険(総額360万円)=全期前納
第2子低解約返戻金型保険(17歳時360万円)=全期前納
普通預金1135万円
児童手当はそれぞれの銀行口座に積み立て

・会社の企業年金110万円(毎月1万円給与から天引き・賞与時5万円天引き)

・毎月の貯蓄は下記以外の残りを普通預金(現在は、そこからつみたてNISAに回っています)
子ども用口座へ各5000円
家電用積立6000円
ふるさと納税用1万円

(3)投資商品について
・つみたてNISA(毎月3万3333円)、去年から始めました(普通貯金から回しています)
・iDeCo(毎月1万2000円)、今年から開始

(4)家計支出の補足
通信費/固定電話・プロバイダー6000円、携帯2台9000円、今後は格安SIMに乗り換えして9000円ほどの予定。
趣味娯楽費/外食や衣服など。使わない分は貯蓄
雑費/3万円(外食や衣服、日用品など)、3万6000円(年間費の積立)

(5)住居費について
住宅補助がなくなった場合、賃料は10万円、駐車場代8000円で住み続けることはできます。ご近所にもなじみ、便利な場所なので、むしろ、とても住み続けたいです。しかし10万円は払えないのではと思います。

(6)車について
所有台数は1台。駐車場代8000円、ガソリン代1万円、車検など用積立1万3000円。約5年後に400万~500万円で買い替え。

(7)教育費について
毎月の教育費4万7800円の内訳は、以下の通りです。
・学童保育料9000円×2人
・習い事9900円、1万1500円
・給食費8400円

(8)子どもの進路について
高校まで公立、大学は私立文系

(9)加入保険について
夫/
・生命保険(低解約返戻金型、終身、60歳まで払込、死亡保障1000万円)=毎月の保険料1万7300円
・終身保険(低解約払戻金型、終身、60歳まで払込、死亡保障500万円)=毎月の保険料1万3000円
・収入保障保険(60歳まで払込、死亡月額10万円、掛捨て)=毎月の保険料2900円
・医療保険(終身、60歳まで払込、入院日額5000円、先進医療特約付)=毎月の保険料3300円
・がん保険(終身、終身払い、診断100万円)=毎月の保険料3300円

相談者/
・医療保険(終身、60歳まで払込、入院日額5000円、先進医療特約付)=毎月の保険料3200円
・がん保険(終身、終身払い、診断100万円)=毎月の保険料1300円

車の保険=毎月の保険料3500円(賠償責任含む)

※すべて年払いにし、月割りで管理
※入りすぎなのかもしれませんが、死亡保障と、定年後の資金として積立をしております。

<その他>
・終身保険(死亡保障1000万円)=全期前納407万円
・ドル建て保険=払い済み265万円

(10)働き方について
夫の勤務先の定年は60歳。その後、再雇用で63歳まで。退職金はわかりませんでした。

(11)公的年金について
夫99万円、相談者116万円

■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 現在の家計を一度整理してみましょう
アドバイス2 4000万円を上限にキャッシュで購入しても問題ない
アドバイス3 60歳以降も収入を得て、生活コスト削減できれば老後も心配ない

アドバイス1 現在の家計を一度整理してみましょう

7年後に住宅購入するとしても、その前に家計を見直してみましょう。

まず、現在の家計を整理すると、毎月の貯蓄は7万円ということですが、保険を見直すことで毎月10万円の貯蓄ができるようになります。

保険について先に述べると、ご主人が加入している保険のうち、老後資金として積立をされているものがあります。貯蓄性があったとしても、保険は当然のことながら保障部分に回されるコストや運用にかかるコストもあり、保険料すべてが貯蓄に回っているわけではありません。住宅購入が目標であれば、今は現預金でしっかり貯蓄することを優先させましょう。

収入保障保険のみ残し、終身型で積み立てている2つは払い済みとし、これ以降の保険料はストップします。死亡保障が心配であれば、保険金額1500万円、保険期間10年の定期保険に新規加入してください。毎月の保険料は3000円強で済むはずです。

払い済みにして浮いた保険料は約3万円。新規加入する保険料を差し引いた約2万7000円は、貯蓄に回すことができます。さらに、通信費を見直す予定とのことですから、これらを合計すれば、毎月10万円の貯蓄ができるということです。

毎月10万円で年間120万円。これにボーナスから180万円貯蓄できれば、年間で300万円です。ご主人が60歳になるまでの15年間で4500万円です。現在の金融資産4215万円と、保険の解約返戻金で969万円を加えると、9684万円となります。基本的にはこれだけの金融資産が築けますので、子どもの教育費、車の買い替えなどの出費があっても、生涯、金銭的に困ることはありません。

アドバイス2 4000万円を上限にキャッシュで購入しても問題ない

ただし、7年後に住宅購入をするとなると、試算は変わってきます。まず、住宅補助がなくなり、住居費が増えると毎月の貯蓄は2万円ほどになります。ボーナスはそのまま180万円貯蓄できるとして年間で貯蓄できるのは204万円となります。7年間で1428万円。現在の金融資産と保険を合計すると6612万円となります。

したがって7年後に4000万円で中古住宅をキャッシュで購入することはできます。諸費用などを考慮すると約2000万円が残りとなります。これ以降は、毎月10万円かかっていた住宅費負担がなくなりますので、その分は貯蓄、子どもの教育費に回すことができます。住宅購入後、第1子が大学を卒業するまでの4年間は、貯蓄分がそのまま学費に回るようになりますが、その後の教育費は第2子のみとなり、徐々に貯蓄総額が増えていくようになります。

もしも手元資金に不安が残るようであれば、一部住宅ローンを利用するという手もあります。それは7年後に実際にどのくらい貯蓄ができているかにもよります。車の買い替えも5年後に予定されていますので、実際の貯蓄総額は試算より少ないかもしれません。

そうであれば、7年後ではなく、住宅補助がなくなった時点で、住宅購入を検討する、というのも1つの考え方ではないでしょうか。希望する物件があるかということもありますが、仮に夫45歳時点で住宅購入をして、物件価格4500万円、頭金2500万円、諸費用200万円、住宅ローン2000万円(金利1.8%、15年返済)とすると、毎月の返済額は10万7800円ほどになります。住宅補助がなくなったあとの家賃とほぼ同じぐらいに収まります。また夫60歳で住宅ローンは完済できます。

金融資産は1515万円残ります。この後は毎月2万円、ボーナスから180万円、年間200万円ほどの貯蓄が継続できれば、15年で3000万円貯めることが可能となります。60歳までに貯められる金融資産は約4500万円です。ここから教育費として子ども1人に1000万円、2人で2000万円、車の買い替え400万円を差し引くと、老後資金として残せるのは、2100万円、ということになります。

アドバイス3 60歳以降も収入を得て、生活コスト削減できれば老後も心配ない

60歳以降は再雇用で働けるということですし、その頃には子ども2人は大学を卒業し、住宅ローンの支払いも終わっていれば、生活コストは月20万~25万円ほどで収まるでしょう。貯蓄を取り崩すことなく65歳でリタイアしたとしたら、公的年金の不足分を貯蓄で補っても、40年程度は大丈夫です。

公的年金の受取額も65歳時点では現在の見込額より増えていますし、退職金もいくばくかはあるでしょう。

さらに、先ほどの試算では、子どもの教育費を金融資産からまとめて差し引いていますが、その分は毎月の家計から除いて考えることができます。毎月4万7800円、年間で約57万円。15年間で850万円。これも貯蓄に含めることができます。児童手当分の貯蓄も含めることができます。

このように考えていくと、突発的な支出があったとしても、老後についてもそれほど心配はいらないでしょう。

住まいをどうするかは、大きな問題です。このまま賃貸に住み続け、子どもの進学が一段落した時に一括で住宅を購入するという考え方もありますし、金利が低い今のうちに住宅ローンを組んで購入し、60歳で完済する(余裕があれば繰り上げ返済もする)という考え方もできます。また、今の時代、子どもが独立し、定年間近になって夫婦2人だけのコンパクトな住まいを購入するという人も増えています。

家計の整理や保険を整理しつつ、ご家族で一度話し合ってみてください。購入予算の上限をしっかり決めれば、住宅購入はどの段階でも問題はないでしょう。

相談者「ごろちゃん」さんから寄せられた感想

このたびは深野先生にアドバイスをいただき本当にうれしいです。夫とは普段家計について話すことが少なく1人で不安に思っていましたが、いただいたアドバイスを2人で確認し話す大変良い機会となりました。

保険については、先生のさまざまな方へのアドバイスを拝見するにたび、払い済みにした方がよいのだろうな~と思ってはおりましたが、踏み切れずにいました。アドバイスをもとに、切り替えの手続きをしていきたいと思います。

自分たちの人生において家という大きな買い物をしていいのか、できるのか、大変不安でしたが上限をアドバイスいただきホッといたしました。購入のタイミングは先生のおっしゃる通り大変難しく、家族と話し合い、検討していきたいと思います。本当にありがとうございました。

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教えてくれたのは…… 
深野 康彦さん  
 
 

 


マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/伊藤加奈子
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