再婚同士、気楽に暮らそうと思っていた
再婚して3年のマリカさん(37歳)。28歳で結婚したものの、夫に問題があって子どもをもうけることができなかった。「私はそれでもいいと思っていたんですが、夫は自分に原因があることでショックを受けていじけるようになってしまった。『どうせオレは子種がないよ、だから馬鹿にしてるんだろ』って。誰もそんなことを言ってないのに。そこから亀裂が入って、とうとう離婚にいたってしまったんです」
3年ももたずに離婚。相手の親は「うちの子の秘密は守って。友人たちに子種がなかったから離婚と言わないで」と最後まで高圧的だった。慰謝料もなしだったが、早くひとりになりたかったマリカさんは引っ越し代だけもらって家を出たという。
「もう結婚なんてしたくない。ずっとそう思っていました」
それでも32歳のときに仕事で知り合った同い年の男性と気が合い、つきあうようになった。バツイチなんだと話すと、相手も同じだった。
「彼は妻の浮気で別れた、と。ふたりとも前の結婚で傷ついているから、まあ、気楽につきあっていこうよということになりました。友だちとしてという前提があったので、性的な関係はいっさいなし。週に1回くらい会って映画に行ったりカラオケに行ったり。こういうつきあいでいいなと私は思っていました」
ところがそんな関係が1年ほど続いたとき、彼が「男として女性のあなたに恋してしまった。もう友だちではいられない」と言い出した。
「男女関係になったら、また傷つくことが起こりうる。そんな思いがよぎっていろいろ言い訳をしていたけど、私も彼のことを好きになっていた。だから恋人としてつきあおうということになりました」
今までと変わりない気持ちで、でも少しだけ進化した関係に。マリカさんはそんな思いだった。そこから2年半、お互いの気持ちが変わらないことを確認しながら、ようやく再婚という運びになった。彼女が36歳になる直前だった。
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