現行貨幣でも高値が付く「エラーコイン」とは?
今回は、2022年11月5日に開催された、第34回銀座コインオークションから、現行貨幣の10円玉の落札結果を取り上げます。この10円玉、普通の10円玉とは何かが違います。一体どんな10円玉なのか、なぜ高値が付いたのか、解説します。
現行の10円玉が21万5525円、約2万倍に
銀座コインオークションは、日本国内において歴史のあるコインオークションです。今回の銀座コインオークションで密かに注目されたのが、Lot番号687の平成6年(1994年)10円玉です。平成6年ですから、お財布の中にあってもおかしくはない10円玉。しかしながら、オークションに出品された10円玉は、「捲れ(めくれ)エラー」や「ヘゲエラー」と呼ばれる、捲れが見られるエラーコインなのです。10円玉の年号が書かれている側面に捲れがありました。
10円青銅貨 捲れエラー 平成6年(1994) 4.45g 現9(第34回銀座コインオークションより)
技術向上でどんどん貴重に! エラーコインを見逃すな
捲れエラーを見たことのない方には、「10円玉の偽物だ」「汚いものだ」などと思われ、使ってしまう方もいるのではないでしょうか。このようなエラーコインは、新しいコインほど貨幣製造技術の向上から少なくなっており、なかなか見つからないのも事実。どんどん貴重になっているともいえます。とはいえ、2000円札の記号エラーや50円玉の穴ずれエラーなども見つかっており、必ずしも新しいコインだからといってエラーがないわけではありません。
もしかしたら、皆さんのお財布の中からエラーコインが見つかる可能性も否定できません。おつりをもらったときなども、確認してみましょう。完全に運任せとはなるものの、毎日の買い物などで少しの楽しみとなるかもしれませんね。
<参考>
10円青銅貨 捲れエラー 平成6年(1994) 4.45g 現9(第34回銀座コインオークション)