100円札が11万円に大化け! キーワードは「ゾロ目」。現行紙幣でも高値になるかも
今回は、2022年9月25日に開催された第8回ワタル横浜オークションから、以前使われていた100円札の落札結果を取り上げます。この100円札、どこにでもあるものではないものの、もしかしたら親世代、祖父母世代が集めていた中に同じようなものがあるかもしれないのです。
一体どのような100円札なのでしょうか、そして、一体いくらになったのでしょうか。解説していきます。
手数料含んで11.1万円。100円が1110倍に
ワタル横浜オークションは、インターネットで入札可能なコインオークションです。まだその歴史は浅いものの、中国銭や日本の近代貨幣など数多くのコインを取り扱っています。今回のワタル横浜オークションで密かに注目したのが、Lot番号6236の板垣退助100円札です。100円札と聞いて、自宅にあると言う人もいるかと思います。紙幣として記念に持っている人もいれば、札束として持つことが快感、という人もいるかもしれません。なんといっても10万円分でもインパクトのある札束になりますので。
さて、板垣退助の100円札、通常は未使用でも1枚180~200円程度の評価であり、そんなに価値の高いものとはいえません。が、今回のオークションでは手数料込みで11.1万円で落札されました。
なぜここまでの高値がついたのでしょうか。この秘密は「記番号」にあります。「記番号」とは。銀行券(お札)に印刷されているアルファベットと数字のこと。
今回の100円札は、この「記番号」がいわゆる“ゾロ目”である点が評価され、スタート価格1000円のところ、あれよあれよと価格が上昇。10万円(手数料込みで11.1万円)となったのです。
古い紙幣ほどゾロ目は高く評価される
では、記番号がゾロ目であれば1000円札、5000円札、1万円札でも高くなるのでしょうか。答えは「Yes」です。私たちが通常使用する紙幣に関しても、記番号がゾロ目であればプレミアムがつきます。100円札を探すより、1000円札、5000円札、1万円札でゾロ目の記番号がついているものを探す方が、高値がつく紙幣が見つかる可能性はあるかもしれません。
とはいえ、古い紙幣ほど価格が高くなる傾向にあるとはいえます。板垣退助の100円札の他、伊藤博文の1000円札、また特に聖徳太子の5000円札や1万円札のゾロ目は高値となります。
筆者は密かにゾロ目紙幣を集めていますが、古い紙幣のゾロ目はほとんど持っていません。古い紙幣ほど貴重であり、マニアにはたまらなく欲しい物なのです。1度銀行のATMからまさかのゾロ目1000円札が出てきてびっくりしたことがあります。
2024年以降に紙幣が刷新されていくことを考えると、今のうちに現在の紙幣のゾロ目を発見し、手もとに置いておくことで、大きなお宝となるかもしれませんね。
【参考】
Lot 6236 板垣退助100円札 Bank of Japan 100Yen(Itagaki) 昭和28年(1953~) ゾロ目 AD222222J(第8回ワタル横浜オークション)