今回は、そんな無限にある家事の中で「サボっていい家事とダメな家事」について考えてみたいと思います。
万人に共通する「サボっていい家事とダメな家事」の境界線はない
「サボっていい家事とダメな家事」の境界線について知りたいと期待しているかたには、最初から残念な内容になってしまいますが、万人に共通する境界線というのはありません。その要因としては以下のものが挙げられます。■家事に使える時間の差
まず人によって大きな差が出るのが、家事に使える時間です。育児や介護に時間が必要、仕事をしているかいないかなど、人によって家事に使える時間というのは違ってきます。だから、SNSなどに投稿される他人の家事の様子を見て「自分はできていない」と思ったり、「あの人みたいにやらないと」と思うのはやめたほうがいいでしょう。
■家事に影響がある、家の環境
湿度が高いがゆえにカビが発生しやすかったり、虫が発生しやすいなど、物理的な家の環境にはさまざまな状況があります。A宅ではサボっていいレベルでも、B宅では大変な事態に陥ることも。自分の家の環境はどうかということも判断材料にする必要があります。
■家事の得意項目と不得意項目の違い
家事をする人の得意なことと不得意なことによって、その家事への心的負担の大きさが違ってきます。家事の内容によっては、心的負担が大きすぎるならばサボってもいいという判断をしていいものもあるでしょう。なんでもかんでも、全力でがんばる必要はないのではないでしょうか。
サボっていい家事の判断基準は?
ではその上で、サボっていいかダメかはどこで判断すればいいのでしょうか。その境界線の例をご紹介します。■サボることで衛生面が悪くなる
分かりやすい例では、生ゴミを捨てるのをサボると腐敗しひどい臭いが発生したり、虫がわいたりして不衛生になってきます。サボることで衛生面が悪くなる家事は、サボってはダメな家事として考えていいでしょう。
■サボることで家事の作業が余計に大変になる
毎日使うような場所であるキッチンの流しとコンロについて考えてみます。流しのシンク部分を毎日キレイに拭き上げるのは理想的です。しかし多少サボっても、シンクにできる白いカルキはあとからでも落ちやすい汚れです。
一方、油が飛び散ったコンロ周りは同じようにはいきません。そのまま使い続けると油汚れが固まってしまい、簡単には落とせなくなってしまうのです。そうであれば毎日コンロを使い終わったあとに、お湯で濡らして絞った布巾やお掃除シートで拭くほうが簡単に掃除は終わるでしょう。油汚れを溜め込んでしまって年末の大掃除の負担が増えるよりは、1分もかからない毎日の作業のほうが楽ではないでしょうか。
トイレの掃除も同じです。便座裏についた尿汚れなどは放置してしまうと固まってしまい、紙やすりで削っても取れないほどの塊になってしまいます。一方、汚れがついたその日のうちにサッと拭けば数秒で済む家事ですし、清潔な状態で使うことができます。
■見た目でサボっていることが分かる家事
例えば、ビジネスシーンで着用するスーツやワイシャツがしわしわ、ヨレヨレだと、場合によっては社会人としての信用にも関わってくるかもしれません。
一方、頻繁に着替えが必要な時期の子どものTシャツや下着、靴下類を一つ一つ丁寧に畳むのはけっこう時間のかかる作業です。時間がないのであれば、Tシャツは洗濯後のハンガーにかけたまま収納できるようにして、下着や靴下はカゴにポイと入れるだけにするのでもいいのではないでしょうか。靴下はとくに組み合わせる作業も大変なため、全部同じにしておけばその手間も省略できます。
今回ご紹介したように、サボっていい家事とダメな家事の境界線は、自分の環境において考える必要があります。家事の全てを完璧にやれるのが理想ではありますが、やらなければいけないことが多い現代、そうもいきません。「自分は家事ができていない」「時間がない」と責めたり、心的負担を増やすよりも、自分自身で境界線をつくって割り切ってやってみてはいかがでしょうか。気持ちも楽に、そしてより家事が楽しくなってくるかもしれませんよ。