お風呂場が「乾燥する時間」は家の環境によって違う
家事アドバイザーの筆者が講演会やセミナーを行うと来場された方からたびたび聞かれるのが、「お風呂の換気扇は何時間まわせばいいですか?」という質問です。多くの人がお風呂場にカビが生えないようにと、湿気を気にかけているのでしょう。カビが発生する要因は、湿度と人の垢などの汚れです。だからこそ湿度を下げるために毎日の利用後にお風呂場を乾燥させることが重要になってきます。
しかしまず大前提として知っておきたいのは、入浴後にお風呂場が乾燥するまでの時間は、その家の環境によって大きく違ってくるということ。だから「お風呂の換気扇は何時間まわせばいいですか?」という質問に対しては、全員に共通する答えはないのです。
お風呂が1階にあるのか2階にあるのか、家の周りの環境などによっても違ってきます。さらには床や壁に使われている建材によっても乾くまでの時間は違います。そのため自分の家のお風呂場はどれくらいの時間で乾燥するのかを、湿度計を使って一度、観測してみることをおすすめします。
以下に挙げる方法で乾燥させた場合、どれくらいの時間でお風呂場がその他の部屋と同じくらいの湿度になるかを測ってみてください。
乾燥方法1:窓を開ける
窓がついている場合、入浴後には迷わず開けておきましょう。環境によって多少の差はありますが、2~3時間ほど開けておけばお風呂場の湿気はなくなります。乾燥方法2:換気扇をまわす
窓はないけれど換気扇はあるという場合は、換気扇をまわします。換気扇の運転時間は、環境によっての差が大きく出ます。3~4時間で乾燥するお風呂場もあれば、6時間以上まわしておかないと他の部屋と同じレベルの湿度にならないケースも。乾きづらいお風呂場の場合は、後述する方法で壁や床の水気を取ることも必要です。
乾燥方法3:浴室乾燥機を使う
洗濯物を乾かすための浴室乾燥機がある場合、浴室乾燥機を運転させると早く乾くようになります。ただし、換気扇だけの場合よりも消費電力が多くなり電気代もかかるため、必要に応じて利用してください。乾燥方法4:スクイージーで水気を取っておく
お風呂場が乾きづらい場合は、壁や床に残っている水滴をスクイージー(水切りワイパー)で取っておくと効果的です。しかし水滴をきれいに取ることはできるものの、多少手間がかかってしまいます。スクイージーが面倒と思う場合は、後述するタオルで拭き取る方法のほうがいいかもしれません。
乾燥方法5:タオルで水滴を拭き取る
壁や床に残っている水滴を取る場合、タオルだと面積が広い分、スクイージーよりも簡単に拭き取ることができます。水滴がついている壁や床をささっと拭けば1分もかからない作業です。吸水性の高い素材のタオルであればさらに時間は短縮できます。ただしそのタオルの分の洗濯物が増えるというデメリットがあることも忘れてはなりません。今回ご紹介しただけでもお風呂場を乾燥させる手段はいくつもあります。自分の家の環境に応じて、どの方法が一番手間がかからずに乾燥させることができるのかをいろいろ試してみてください。
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