子育て

「宿題データが消えた」「ゲームを自由研究中」…進まない宿題の言い訳、残りの夏休みでどう改善する?

今回はAll About編集部に寄せられた夏休みの宿題が終わっていない子どもの衝撃的な言い訳集をご紹介します。残りの夏休みで宿題を計画的に終わらせるには、どのように改善していったらいいでしょうか?

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

進まない宿題に衝撃的な言い訳、残り夏休みでどう改善する?

進まない宿題に衝撃的な言い訳、残り夏休みでどう改善する?

長い休みだからと「まだ大丈夫」「あとでやればいい」と先延ばしされがちな夏休みの宿題。

今回はAll About編集部に寄せられた夏休みの宿題が終わっていない子の衝撃的な言い訳集をご紹介しながら、残りの夏休みでどう改善していったらいいかをご紹介します。 
 

「タブレットの宿題データが全部消えた」――見え透いたウソをつく

そもそもノートやプリントに書き込む宿題でタブレットで取り組むものではないのにデータが消えちゃったとのこと。この言い訳を名付けるなら「見え透いたウソ系」でしょうか。親からしたら「なんですぐバレるウソを」と腹立たしくなると思いますが、子どもがウソをついたと気付けるのはある意味ラッキーです。

ウソというのは高度の認知能力が必要なため、10代になると段々とバレないウソをつくようになります。バレなければそのウソの存在に気付くことさえできません。バレるウソはとっさの自己防衛で出ることがほとんどなので、相手を欺こうなどと悪意があるものではありません。まだまだバレるような見え透いたウソをつく時代は対処のしようがあるともいえるのです。
 

「だって、お母さんの宿題の面倒見が悪いから!」  ――人のせいにする

終わっていないこと、できていないことを人のせいにする、これも多いですね。小さいうちは親が予定を管理したりすることも多いため、それに慣れてしまうと人のせいにしやすくなるようです。

親がよく気の回る方の場合、子どもが感じる責任感がゆるくなってしまう印象があるため、宿題のみならず、日頃から「自己管理」にちょっと力を入れるといいかもしれません。 
 

「ゲームを自由研究しているんだ!」 ――自由すぎる自由研究!?

この言い訳は「自由すぎる自由研究系」とでも呼べるでしょうか。

これ以外にも「『夏休みの宿題をラスト3日でやってみた』を自由研究のテーマにするんだ」「夏休みの宿題をやってなかったとわかったときの親の反応についてテーマにしたい」 といった言い訳エピソードも寄せられました。この場合、「パパ、ママの怒り度」や「パパ、ママのお助け度」もデータとして取るそうです。

意外と多かったこのパターンですが、親のことをよく知った上での言い訳に、腹が立つのを超えてあきれてしまったという方も多いのではないでしょうか。
 

「提出しなくてもばれないよ」 ――赤信号みんなで渡れば怖くない系

「2学期の初日は先生もバタバタしてるから、その日に提出しなくてもバレないよ。そういう子が去年も何人かいたし。」という言い訳をされたそうです。年齢がある程度上がると、周囲の様子を観察して自らのふるまいを決めることが増えますが、それを悪い方向へ広げてしまった例ですね。

いわば「赤信号みんなで渡れば怖くない系」でしょうか。

でもその動向に早めに気付いたママがその段階でしっかりと諭し、お子さんを導いたことでいい形で仕上げられたそうです。その中でも計算、漢字、楽器の練習のような継続的な努力が必要なものは、後半に取り組んで2学期につなげたとのこと。私も序盤に一気に仕上げておしまいというよりも、そちらの方がいいと思います。
 

「最終日に一気に終わらせるから!」 ――計画的な無計画

いうなれば「計画的な無計画系」。夏休みの宿題にまつわる言い訳のパターンでは、これが一番多いかもしれません。さすがに中学、高校、大学と年齢が大きくなってくると、宿題の量も増え、難易度も増すため一気にやりあげるのは現実的ではありません。数学などは、もはや親が手伝おうにも理解できないこともあるでしょう。

勉強習慣を身に付けるためには、小学校の低学年の頃から、親が言葉をかけるだけでなく一緒に宿題を向き合うことがとても大切です。まだお子さんが小さいご家庭は今後を鑑みて、親子でコツコツ取り組むことをおすすめします。
 

 「宿題やったら休みじゃないじゃん」――ごもっともな言い訳?

従兄弟がドイツに住んでて「ドイツでは夏休みは休みだから宿題はない」という話を聞いて心底うらやましかったようでそのような発言をされたとのこと。

ある意味ごもっともな言い訳ともいえるでしょうか。しかし、私も以前ドイツに住んでいたことがありますが、夏休みの宿題がないのは日本の春休みと同じで学年の切り替わりだからです。
 

計画は小さく、行動はすぐに! 残りの夏休みで改善するコツ

残りの夏休みで改善するには、親子で一緒に着席することから

残りの夏休みで改善するには、親子で一緒に着席することから

この他にも、「だって毎日パパとママがだらしない恰好で家で仕事しているって日記に書いたら、世間様から笑われるじゃん」「宿題はサンタクロースにお願いしたから、サンタクロースに言って!」などなど子どもたちの頭の働かせ方に脱帽の言い訳ばかりが集まりました。

しかし読むと笑えるものでも、現場にいる身にしたら怒り心頭です。ではどうすれば最後になってバタバタせずに済むのでしょうか。
 
おそらく多くの方は夏休みが始まった時点では子どもに声をかけていて、「1日1ページ」とか「朝9時から10時」のようなきちんとリズムある計画まで立てていることと思います。しかしそれだけでは子どもは行動に落とし込めていないことがほとんどです。
 
子どもとのお約束や計画などは「作るのは簡単、でも守るのが難しい」のが子育てにおいて常。子どもはまだ「満足遅延耐性」という先々の満足のために今を我慢する力が発展途上中のため、目の前に好きなゲームやおもちゃがあればいつの間にかそこに引き込まれてしまうのです。

とくに小さいうちは「ほらやって!」と子ども任せでは脱線するケースが多いため、例えば「〇時から30分」と決めたら、その時間に親も一緒に食卓に座るなどリズムを作る働きかけが必要です。中には小さいうちから自制ができるお子さんもいますが、基本的にはできない子の方が多いでしょう。夏休みの宿題はその満足遅延耐性を習得させるいいチャンスと捉え、親自身も言葉だけで終わらせずに「一緒に定時に着席する」ことを意識できるといいと思います。
 
まだ夏休み半ば、今から取り組めば、1日あたりのボリュームは少なくて済みます。大事なのは計画を立てること以上にそれを行動に起こすこと。とにかく親子で時間になったら着席することからはじめてみてください。「計画は小さく、行動はすぐに」です。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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