ただ、減配リスクの高い銘柄もあり、銘柄選びには注意が必要です。そこで、個人的に注目する高配当株を3銘柄ピックアップしてみました。
1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
国内最大の民間金融グループである同社<8306>は、三菱UFJ銀行のほか、信託、証券、リースやノンバンクまでをフルラインナップ。また、アメリカのモルガン・スタンレーが持分法適用会社になっています。世界的なコロナ禍からの経済回復で、資金需要が増加し、経営環境は良好です。市中金利の上昇は、貸出金利の改善につながります。2023年3月期の配当は年32円配当で、2期連続の増配とする方針です。配当利回りは4%台半ばと高水準です。ちなみに三菱UFJ銀行の1年物のスーパー定期の金利は0.002%。100万円を預けて年20円の利息(※税引き前)にしかなりません。「預金者」よりも「株主」になることをお勧めします。
2. 双日<2768>
総合商社の一角である双日<2768>は、2003年にトーメンとニチメンが経営統合して発足。日本ボーイング社の日本総代理店である航空機のほか、木材や肥料、海外自動車販売などに強みがあります。統合当初は財務体質などでライバルに見劣りしていましたが、ここ数年で急速に改善。2023年3月期は多くの商社が資源価格の下落などで減益予想も、同社はインフラ関連などが堅調で純利益は連続最高益を見込みます。年間配当は前期比6円増配の年112円とする方針です。予想配当利回りは5.8%と高水準です。
3. ソフトバンク<9434>
ソフトバンク<9434>は、ソフトバンクグループの中核子会社。携帯通信でシェア3位(*)。格安通信の「ワイモバイル」も展開しています。傘下にはヤフーを擁するZホールディングス(ZHD)。ZHDの子会社には衣料ECの「ZOZOTOWN」運営のZOZOなどもあります。
2023年3月期も利益は高水準です。年間配当は86円の安定配当。通信事業では大幅な伸びは期待できませんが、中長期的には非通信の子会社群の収益貢献が期待されます。配当利回りは5%台半ばとなっています。
*参考:会社四季報
※記載している配当利回りは、原稿執筆時点(2022年7月15日)での数値になります。また、記載している情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。