「加水分解」から大切なスニーカーやサンダルを守るには?
大切に箱に入れて収納しておいたスニーカーやサンダルを履こうと思って開けたら、ソール部分がボロボロに砕け落ちていたという経験があるかたもいるのではないでしょうか。あまりにも変わり果てた姿に驚きと悲しみを感じたことでしょう。これは経年劣化により「加水分解」してしまった現象です。この加水分解、100%ではないにしても収納方法によって起こしづらくすることができます。
そもそも「加水分解」とは?
そもそも加水分解とは、簡単にいうとある物質に水分が加わったことによって、その物質が分解されてしまう現象です。ポリウレタンやEVAといった素材のものは、経年劣化によって加水分解を起こします。スニーカーやサンダルのソール部分がボロボロに崩れてしまっているのも、この加水分解になります。引き出しに入れっぱなしにしていたボールペンのグリップ部分がベタベタになっていたという経験があるかたもいるのではないかと思いますが、あれも加水分解です。
加水分解を防ぐために“やってはいけない”収納方法
それでは加水分解から大切なスニーカーやサンダルを守るには、どのように収納すればよいのでしょうか。靴を買ったときの箱に入れて収納しているという人も少なくありません。しかし紙製の箱だと湿気が溜まって加水分解を起こしやすくなってしまいます。
また一日履いていた靴を、何も湿気対策せずにそのまま靴箱にしまうというのも避けたい行為。靴箱自体も湿気が溜まりやすい場所なので、加水分解を起こしやすくなってしまいます。
加水分解を防ぐためのスニーカーの収納方法
まず履いた靴は、最低1日は玄関の風通しがよいところに置き、中に除湿剤を入れるなどして徹底的に湿気をとりましょう。箱に入れてしまう場合は、プラスチック製の容器などに除湿剤と一緒に入れて収納します。プラスチック製の容器だと通気性が悪いですが、周りの環境の湿気は吸いづらくなっています。ただし除湿剤を入れて靴箱の中をしっかり除湿する必要はあります。 除湿剤を入れてからも入れっぱなしにせず、頻繁に交換するか、繰り返し使えるものであればしっかり乾燥させてからまた入れましょう。複数個用意しておいて、乾燥させながら交互に使っていくのもよいでしょう。
除湿機があるご家庭であれば、靴を保管している棚や靴箱の前で定期的に運転することをおすすめします。
スニーカーやサンダルの保管には、一にも二にも「湿気」が敵。しっかりと除湿をしていくことで、加水分解する確率をさげることができます。せっかく買ったお気に入りのものは丁寧に除湿し保管してあげてください。