「自称サバサバ女性」と「さっぱりした女性」の違い
「自称サバサバ女性」と「さっぱり系女性」の違いとは?
真のサバサバ系──ここでは「さっぱり系」と称しておきます──な女性は、他人から言われることはあっても、自身をサバサバ系だとはあまり認識していません。さっぱり系の女性は自意識過剰の真逆(自己に対する意識が薄め)なので、自身のタイプを分析しようとすら思わないのです。
筆者自身、以前は「サバサバ系」だと思い込んでいました。しかし作家という商売柄、人間の多様性を研究したり自身を俯瞰(ふかん)する目を養ったりするうちに、どうやらサバサバではなく「人間関係の見切りが早い(=冷たい)」だけでした(しかし中には、その性質を「サバサバしすぎてる」と解釈する人もいるようです)。
サバサバ系とさっぱり系。その違いは何なのでしょうか。言語化するのが難しいニュアンスですが、これまで考察したことをまとめてみました。
「サバサバ」を盾に、毒舌をかます女性は嫌われる
誰彼かまわず思ったことをフィルターかけずに発言してしまう女性はよく「サバサバ系」だと自称しますが、それは「ズケズケ系」の間違いです。百歩譲って未成年のうちは「まだ未熟だから」で許されるでしょう。しかし成人した大人の女性が、相手に配慮ゼロで物申すのは考えもの。このようなタイプで一番困るのは、言った本人だけは「正義感」のつもりでいること。言われた本人が傷つこうと、場の空気を凍らせようと、正しいと思い込んでいる自称サバサバさんはお構いなし。
「空気を読めないのではなく、あえて読まない」くらいの態度でいたら、周りの人達も注意しないでしょう。「この人とは付き合いきれないな」と心の中で思うだけで、静かに距離を置くのが大人の振る舞い。当の自称サバサバさんは、もしかすると嫌われたことすら気づいていないかもしれません。
毒舌キャラを売り(?)にしている自称サバサバさんにお尋ねします。たとえ嫌われても、自我を通すほうが「幸せ」ですか?
「さっぱり系」が好きな男性は「偽サバ」を見抜いている
毒舌タイプとは別に、男性ウケを狙ったキャラ設定としての自称サバサバさんというタイプもいます。なにせモテたいばかりの仮面サバサバですから、化けの皮はすぐに剥がれます。そういう意味では、毒舌キャラよりもかわいげあるともいえます(笑)。しかしやっかいなのは、サバサバキャラを演じる女性ほど、地が「ネチネチ系」である可能性が高いこと。サバサバ系に憧れるあまり、根っこの「暗い部分」を必死で隠しているつもりですが、恋人や好きな男性とうまくいかなくなった途端に粘着キャラが表面化するので、相手はたまったものではありません。
自身の「裏の感情」とも仲良くできれば、さっぱり系に近づける
自称でなくさっぱりした女性は、態度に無理がありません。あえてサバサバと振舞っているわけではなく、もともとネガティブな感情が芽生えにくい、もしくは黒い心を上手に消化するスキルが身についているのでしょう。実際のところ、まったく裏表のない人なんていません。いわゆる「裏表のない人」タイプは、裏に芽生えた感情も隠さず出したり、すぐさま心の中で消化したりしているのです。
「こんなこと言ったら嫌われるかな」。そこで言葉を飲み込むことは、決して悪いことではありません。むしろ思いやりというフィルターが正常に働いているからこそ、言葉を選ぶ優しさが発揮されるのです。フィルターゼロで暴言を履く「自称サバサバ」な人には、爪のあかを煎じて飲んで欲しいくらいです。
ただ、ここで「言わなかったこと」をずっとモヤモヤ抱えてしまうとしたら、自身の心のコントロールはうまく働いていないのかもしれません。「言わなかった」ことで万事丸く収まったとすれば、それは発言を慎んだあなたの功績ともいえます。「いさかいが起こったり相手から嫌われたりすることを避けたかった」という正当な事由からの選択ですから、何も後悔することはないはず。
それでも「なんであのとき言わなかったんだろう」と後悔にも似たモヤモヤが起こるとしたら、それは遠慮した理由が「優しさ」ではなく「エゴ」や「利己」だったのかも。言わなかったにしろ、言えなかったにしろ、飲み込んだ言葉については、できるだけ時間をおかずに分析することが大切です。そして自分の態度と心の中に留めた感情が整理できれば、モヤモヤを引きずることはありません。
どんな黒い感情も、抱えるのではなく、出すか(整理して)しまう。そうやって徐々に裏の感情に揺さぶられなくなれば、さっぱりした人に近づけるはず。自然体が一番です!
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