厳しい時代だからこそ、生き銭と死に銭の違いは大きなものがあります。目先の利に振り回されず、サステナブルなお金との付き合い方をベストセラー作家で税理士の亀田潤一郎さんから教えてもらいました。(第7回『危機時代には「銭洗い」や「おまじない一人旅」でお金持ち体質に?』から続きます)
生きたお金を使っていこう

生きたお金を使っていこう

 

先の見えない時代に、どうお金と付き合う?お金に愛される人の使い方

同じお金を使っているのに、かたや5年後、10年後、それが大きな利益を生むことになる場合もあれば、まったく利益にならないばかりかむしろマイナスになってしまう場合があります。

昔から生き銭、死に銭という言葉があります。お金に愛されている人ほど、生き銭を使うことを心がけ、死に銭であれば1円たりとも払わないということに徹底しています。

いまの時代、先の見えない時代だからこそ、その差は大きなものになると考えます。
 

「生き金」を使える人は、ご祝儀もケチらないで多めに包む

たとえば、ご祝儀を渡す場合を考えてみましょう。相手との関係が、だいたいご祝儀金額の相場1万円だとします。多くの人は相場を払っておけばと考えるでしょう。でも、それだと目立ちません。

そこで、とくにこれから長く付き合いたい人物、深く付き合いたいと考えている相手に対して、思い切って3万円包む。すると、あなたに対する相手の印象が違います。

あまり印象に残らない1万円を使うくらいなら、多少無理をしても3万円を払った方が効果が大きい。その後の付き合いにプラスの影響が生まれる可能性が高い。これが生き銭ということです。ただし、「生き銭」かどうかは金額自体は関係ありません。

また、タクシーに乗って清算する時、「お釣りはいらないです」という人がいます。これもありがたがられるでしょうが、私は一度お釣りを受け取ってから、「今日はありがとう。これちょっとだけど取っておいて」とチップとして渡します。

同じ金額でも、感謝の言葉と共に渡すことで、その意味が相手に、より伝わります。運転手さんも気分がよいでしょうし、そんな表情を見て私も気持ちがよくなります。少額ではありますが、「生き銭」ということになると思います。
 

危機時代には「心が乗ったお金」を使う

時代がいろんな意味で厳しくなって、誰もが財布のひもが固くなっています。このような時代だからこそ、私は必要なものには出し惜しみせず、使う時には使うべきだと考えます。

生きたお金を使う一つの見極め方として、「心の乗ったお金を使う」ことを心がけています。

たとえばお腹がすいたからと、コンビニに行って安い弁当を買って食べる。そこで使うお金は「心の乗ったお金」ではありません。たんなる消費に過ぎない。いっぽうで、同じ金額でも、たとえば食材を買って「今晩子どもにこんな夕食を食べさせたい」とか「あの人とゆっくりお酒を飲みながら食べたい」と考えて、選んで買う時に払うお金は「心が乗った」お金となります。

つまりそこに自分のこだわりや、こうしたいという気持ちがあるかどうか? ストーリーがあるかどうか? 心が乗ったお金は、消費ではありません。そこからまた別なストーリーや人間関係が始まるお金なのです。

「生きたお金」「心の乗ったお金」「ストーリーのあるお金」を使うことこそが、危機の時代は求められていると思います。

★第8回『2万円の財布を持つとお金持ちになれる?身の回りのモノや服が大切な理由』に続きます

【亀田さんのインタビューはコチラ】
亀田潤一郎さんが語るお金持ちと貧乏な人の財布の違い


教えてくれたのは……
亀田潤一郎さん
   

亀田潤一郎さん

亀田潤一郎税理士事務所。税理士。学生時代、中小企業の経営者だった父親の会社が倒産。その悲劇を目のあたりにする。一時はホームレス状態でうつ病になるが「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士になる。数字に苦手な経営者に向けて預金通帳を活用した資金繰りをよくするためのコントロール術などを指導する。ほとんどの顧問先から高評価を得る。数々の経営者と付き合う中で、持続的に成長している企業の経営者の財布の使い方に共通点があることを発見。それを実践したところ年収が飛躍的に伸びた。その経験をまとめた『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)がベストセラーに。そのほか『通帳は4つに分けなさい』(経済界)、などがある。


取材・文/本間大樹
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