Q:有事の円高と聞いたことがありますが、最近の円安傾向をどう考えればいい?
「対外債権国の日本は有事の円高とも耳にしますが、現在の円安傾向はどう考えればよいでしょうか」(カラパッジョさん)今後もドル高・円安傾向は続くの?
A:世界的にドル優勢、円安傾向が今後も続くでしょう
昔に比べると、有事だから円が買われる傾向はなくなりましたね。最終的に世界で一番信頼があるのは米ドルです。したがって本当の有事になった場合には、米ドルや米国債が買われる流れになります。今回もロシアのウクライナ侵攻で、やっぱり米ドルが買われていますよね。そして、アメリカが政策金利を引き上げたことで、さらに米国債の魅力が増します。米ドルが買われ、そのお金が債券市場や株式市場に流れます。
また、昔に比べて低金利の国が増えたので円で資金調達をして、外貨で運用するというのは減ってしまいました。こういった点においても、かつてに比べて円が買われなくなったのではないでしょうか。
こういった理由から考えると、有事の円高というより、やはり有事のドル高ですね。世界の投資家が円とドルを比べて、どっちを持った方がよいかというとドルだろうということで、ドル高・円安傾向は今後も続くと思います。
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