亀山早苗の恋愛コラム

うちの子には届かなかったランドセル。義妹の子“だけ”に援助する義母にモヤッ

結婚したら、配偶者の実家や親戚も「家族」と考えるのが一般的ではあっても、家族が増えて楽しいと感じる人もいれば、そうでない人もいる。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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結婚したら配偶者の実家や親戚も家族となる。今の時代でもそう感じている人は多いかもしれない。だからこそ楽しいと思える人もいるだろうし、息苦しいと感じる人もいる。「家族観」は人それぞれだ。
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家族は大事だと思うけれど

「私はごく普通の家庭で育ったと思います。母方、父方、それぞれ祖父母がいて4人とも大好きでした。母が義父母をどう思っていたかは知らないけど、特にもめごともなかったと記憶しています。私はどうもそのあたりのさじ加減がうまくいかないんですよね」

マユコさん(39歳)は首をかしげながらそう言った。3年つきあった同い年の彼と結婚したのは29歳のとき。彼も自分と同じ「ごく普通の家庭で育った」と感じていた。特に大きな家族観の違いは感じなかったのだ。現在は、9歳の長女と7歳の長男を育てながら共働きでがんばっている。

「夫には年子の妹がいるんです。この義妹夫婦に7歳の双子がいます。義妹は一時期専業主婦で、最近、パートを始めたみたい。義母がうちの子と義妹の子をやたらと比べるんですよ。それが我が家への干渉にまで及んできて困っています」

共働きだから義妹一家より多少は経済的に余裕がある。夫とも話し合って、マユコさんは子どもたちが5歳くらいのときからエレクトーンやバレエなど本人が興味をもった習い事をさせてきた。無理強いしたつもりはまったくない。ところが義母や義妹は「お金があるからって無理矢理させている」と言いつのるのだ。

「子どもたちの可能性を広げたい。だから選択肢を増やしているだけ。今、長女はバレエとピアノ、長男はスイミングに夢中です。始めたら最後までやれとは言いませんし、より好きなものがあれば体験してみればいい。そんなスタンスなんですよ。もし子どもたちが私立中学を受けたいというなら受けさせてやりたいと思っています」

ところが義妹一家は「習い事なんてさせる余裕はない」と義母に訴えているようす。そして義母は援助もしているらしい。
 

うちの子にはプレゼントもない

義母は義妹の双子にランドセルをプレゼントしたという。

「うちにはしてくれなかったのに……。まあ、子どもに関わるものは親が出すと夫と決めていたので別にいいんですが。それなのについ最近、義母が『娘の子がバレエを習いたいらしいの。あなたの子が習っているところ、月謝、安くならないかしら』と言ってきたんです。そんなことできるわけないじゃないですか。無理ですと言ったんですが、『だったら半額くらい出してあげてよ。あなたのところは余裕があるでしょ』って」

それを聞いた夫は激怒、母親に対して「くだらないことを言うな」と電話で怒鳴りつけた。義母は泣き出したあげく寝込んでしまったというのを聞いて、マユコさんは心が痛んだという。

「義母にとっては娘がかわいいんでしょう。『みんながそこそこ幸せになるのがいちばんでしょ』と言い張るんです。気持ちはわからなくないけど、息子の妻である私にああいう言い方はない。とはいえ、怒鳴る夫も夫で……。今になって『オレは小さいときから、長男なんだからとしつこく言われて嫌な思いをしてきた。もういいかげん実家とは縁を切りたい』と言い出した。そんなことしたら、どうせ長男の嫁が悪妻だからと言われるに決まってる。私はもめごとが嫌なんです。夫と義父母がギスギスしたら、子どもたちにもいい影響はないと思うし」

とはいえ、義妹一家に援助するいわれもない。だからこそマユコさんの心痛は尽きない。義妹一家は、ときどきマユコさんの家に遊びに来ていたが、夫は最近、いっさい来訪を断っている。

「きょうだいだからってたかるようなことはするなと、義妹に電話で言っているのを聞いてしまいました。もしかしたらいつかうちが義妹にお世話になるかもしれないので、あまり過激なことは言わないほうがいいと言ったんですが」

思いがけなく夫と実家がうまくいっていないことが発覚して、マユコさんは戸惑っているようだ。もともとは見えなかった亀裂が、ふたりとも家族をもったことで露わになったのかもしれない。

「夫の母方の祖母の法事があったんですが、その話も親からではなく親戚から聞いたようなありさま。親たちは長男である夫と接触したくないのかもしれませんね」

放っておいていいものか、あるいは自分が間に入るべきなのか。もめごとの嫌いなマユコさんは、どうしたらいいかわからないままなりゆきを見守っているという。
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