年金・老後のお金クリニック/年金の繰下げ受給・繰下げ受給についてのQA

老齢基礎年金だけ繰上げ受給できますか?会社員として働いてきました

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、老齢基礎年金の繰上げ受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、老齢基礎年金の繰上げ受給についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:老齢基礎年金だけ繰上げ受給できますか?

「会社員として働いてきました。私は2022年(令和4年)2月に60歳となりました。62歳ぐらいから老齢基礎年金だけ繰上げ受給したいと思います。注意点はありますか?」(60歳・男性)
 
老齢基礎年金だけ繰上げ受給できる?

老齢基礎年金だけ繰上げ受給できる?

 

A:老齢基礎年金だけを繰上げ受給することはできません

老齢基礎年金(国民年金)は老齢厚生年金(厚生年金)と一緒に繰り上げる決まりとなっています。老齢基礎年金だけを繰上げすることはできません。

相談者は繰上げ受給を考えているようですが、繰上げ受給のデメリットについても把握しておいてください。

令和4年2月に60歳になった男性が、老齢年金を受給開始するのは、本来であれば65歳からです。3年早く、つまり62歳で老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給を開始した場合で考えてみます。注意点としては、62歳で繰上げ受給開始以降、事故や治療中の病気が悪化し障害の状態になっても障害基礎年金・障害厚生年金を請求できません。また、65歳までの間に失業手当(失業給付)を受給できる場合は、繰上げ受給した老齢厚生年金は支給停止となってしまいます(繰り上げした老齢基礎年金は受給できます)。

さらに、一生涯18%(2022年2月で60歳になるのであれば、減額率は1カ月あたり0.5%※×36カ月)も減額された年金を受け取ることになります。繰上げ受給は申請すると、取り消しできないので、よく考えてみることをおすすめします。

※減額率は、2022年4月2日以降に60歳になる人から、1カ月あたり0.4%と変更になりました

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。


 
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