株・株式投資

米ドルで外貨預金をしています。預金額を増やしても大丈夫でしょうか?

皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。今回は、米ドルで外貨預金をしている場合、気になるアメリカ経済の動向や注意点についてです。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。

和島 英樹

執筆者:和島 英樹

株式投資ガイド

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お金のこと、難しいですよね。皆さんから寄せられたお金の疑問や悩みなどに、オールアバウトの専門家が回答します。今回は、米ドルで外貨預金をしている場合、気になるアメリカ経済の動向や注意点についてです。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:米ドル預金を増額しても大丈夫でしょうか。何か注意することはありますか?

「数年前から米ドルで外貨預金をしています。不安定な世界情勢で先が見通せない状況ではありますが、預金額を増やそうか迷っています。今後のアメリカ経済の見通しや、外貨預金を続ける場合に気を付けることがあれば教えてください」(30代/男性)
 
外貨預金を続けるべき?

今の状況で外貨預金を続けるべき?

 

A:今後もドル高、円安の予想。金利と為替の動向に留意しましょう

外貨預金には2つの側面があり、1つは文字通り「預金」商品である側面です。預金金利は資金需要の動向によって変動します。

そして、もう1つは、為替の値動きによる「変動」商品であるという側面です。為替の値動きについては、明確な理由を挙げることが難しい場合が少なくありません。しかし、基本的には2国間の経済や物価の状況などによって上下するものです。

今回は米ドルでの外貨預金をお持ちとのことですので、日米の経済状況を比較してみたいと思います。アメリカ経済は、新型コロナウイルス感染症の影響で止まった経済を2021年くらいから徐々に再開しています。3月には、一部の州でマスクの着用義務も撤廃しています。

これによって消費が活発化し、2022年1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.5%増と、約40年ぶりの伸び率となっています。賃金も順調に上昇しています。

こうした経済状況を受けて、アメリカでは金利の引き上げに進んできています。2022年3月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の利上げを決め、今後も順次引き上げる方針です。

一方、日本は依然として新型コロナウイルス感染症の影響からの経済再開が遅れています。2021年7~9月のGDP(国内総生産)は年率換算でマイナス3.6%(2次速報)とマイナス成長。10~12月期には持ち直しましたが、まん延等防止措置の影響もあり、2022年1~3月期は、再度マイナスになるとの見方もあります。

そもそも、デフレや増税などの影響で日本のGDPはこの30年間、ほとんど成長していないのが現状です。金利もほぼゼロの状況です。

上記の要因から、お金の流れは金利が高いドルに向かう傾向が強いといえるでしょう。これはドル高、円安要因となります。ドル預金は金利の上昇、円ベースでの評価の向上という2つの恩恵が見込める可能性もあります。

ただ、為替については地政学リスクや為替介入などでの変動要因もあり、必ずしも教科書通りに動かない点には、注意を払っておく必要がありそうです。

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