今回All About編集部は500人の既婚者を対象に「夫婦喧嘩」に関するアンケートを実施。会員1万3000人を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」を運営する夫婦仲コメンテーターの筆者がその結果を解説します。
夫婦喧嘩の頻度は?
まずは今回のアンケートで「夫婦喧嘩をしたことがある」と答えた474人に聞いた「夫婦喧嘩をする頻度は?」の結果はこちら。夫婦喧嘩の頻度
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「1カ月に1回程度」が最も多く20.7%、続いて「3カ月に1回程度」「半年に1回程度」が18.8%という結果になりました。
筆者が主催する夫婦仲相談所でも喧嘩の回数は1カ月に一度くらいが最多です。ただし、喧嘩にもレベルがあります。丸1日口をきかない冷戦系、ものを投げる激高系、妻が実家に戻る長期別居系、夫がカプセルホテルに泊る短期別居系などなど。
半年に一度の喧嘩だけれど必ず妻が号泣して大騒ぎ。毎回子どもを連れて実家に帰ってしまう夫婦の相談を受けたこともあります。年に一回警察を呼ぶ夫婦もいました。
喧嘩の頻度より、中身を意識して今後の関係を見直すのがいいと考えます。
「喧嘩するほど仲がいい、夫婦喧嘩をしているほうが離婚まで発展しない」という意見を聞くことがありますが、日本の妻・夫全員に喧嘩の感想を尋ねることは不可能なので確証が持てません。
筆者が知る実情からは喧嘩せずともラブラブ夫婦は多数存在しますし、一度の喧嘩で離婚までした夫婦もいます。2020年の離婚件数は19万3253組。もちろん全員が夫婦喧嘩から離婚まで突き進んだのでしょうが、ひとつひとつの喧嘩にドラマがあると思います。
離婚理由の1位は男女とも「性格の不一致」。そんなフワッとした理由が長年一位です。「性格が合わなくても夫のこと大好き」という妻がいることも事実です。「僕と性格が違うから逆におもしろい」という夫もいます。ひとそれぞれ。
夫婦喧嘩のあとはより一層相手をいとしく思える、喧嘩はスパイスと捉える気持ちがある人なら、毎月一度の喧嘩はかかせませんね。
「死ぬまで忘れない」と思うひと言
次にアンケートに寄せられた「夫婦喧嘩中に言われて死ぬまで覚えているだろうと思っているひと言」を紹介します。【夫から妻へのひと言】
・「母さんだったら、そんなことはしない。母さんみたいに、もっとうまくやればいいのに!」と言われたことです(30代 女性)
・いつも喧嘩のたびに言われる言葉が「出て行って」や「もう飛び降りて」です。毎回言われるので慣れてしまってますが死ぬまで忘れない言葉です(30代 女性)
・「お前の遊びみたいな仕事と一緒にするな」と言われたこと(20代 女性)
・「お母さんと体型がそっくりになってきたね」と言われたこと(40代 女性)
・産後大変だった頃家事育児で手一杯だったときに「家にいるだけなのに」とぼそっと言われたこと(30代 女性)
・「私が作るおいしい料理はひとつだけだ」と言われたこと。365日作ってて言われたから絶対許せないし、だったら2度と食うなと思ってる(40代 女性)
・「専業主婦はニート」と言われたこと(30代 女性)
【妻から夫へのひと言】
・「家事もできない、稼ぎが悪いのに生意気言うな」と言われたこと(50代 男性)
・「ケチくさい器が小さい」と言われたこと(40代 男性)
・嫁と嫁の母親からたのまれて、嫁の実家の近くに家を建てたが、「親のスネをかじって建てた」と言われたこと(40代 男性)
・「言ったことができないお前は、バカなのか、このクズが」と言われたこと(30代 男性)
・子育てにおいて妻一人のワンオペだと言われたこと。こっちだってお風呂に入れたり色々やってるのに(30代 男性)
・子どもに向かって、「ママはパパが大嫌いだ」と言い放ったこと(30代 男性)
妻に言ってはいけないNGワード
女性としての存在感を否定する言葉「女として終わってる」「おばさんになったから抱けない」など
調査回答の「家事への不満」「妻の仕事の侮辱」はもちろん許せませんが、それ以上に男女の役割がはっきり分かれていることへの否定は、女性としての承認欲求を貶めます。
夫に言ってはいけないNGワード
他者との比較ワード、特に稼ぎ方・昇進について「○○さんのほうが年収高いよね」
「△△さんに先に部長になられちゃったね」
「私がパートしないと子どもの塾代が出ない」
ワーキング妻が増えて、平等な世の中になってきていますが、昭和世代の両親に育てられた夫婦は「夫が家計を支える」意識が根強く残っています。夫より1万円月給が高くなった妻がそれを自慢したら夫が不機嫌になった事例を先日聞きました。時代が変われど、男性の経済力にマウントを取ってはいけません。
※アンケートは、下記条件で実施
・男女比:男性 129名/女性 369名/回答しない 2名
・年齢比:10代 2名/20代 86名/30代 235名/40代 108名/50代 51名/60代 15名/70代 2名/不明 1名
・アンケート実施期間:2022年2月2~7日