第3回は、老後のお金への不安について、くぅちゃんと海老原さんが語った本音を紹介し、老後2000万円問題についての最新情報を福一さんが解説します。
老後の不安はありますか? 具体的にいくらかかるのか分からない?
福一:読者から寄せられた悩みで最も多かった年金や老後のお金について、まずは30代の海老原さん、老後のお金について不安を抱えていますか?海老原:かなり不安です。なんとなく老後ってまだまだ先のイメージもあるし、それよりも前に解決しなきゃいけないこともたくさんあるから、どうしても後回しになってしまいます。そして、どれくらいあったら足りるの?とか、金額が漠然としていて、どういうふうにしていったらいいんだろうというのが、すごく悩みです。
福一:30代の方からすると、だいぶ先ですもんね。その前に教育費もあるし、いろいろなことがあるのに、そんな先を見ていられないという。
くぅちゃん:私もちょっとずつ、老後に向けてiDeCoを始めたりしているんですけど……やっぱり老後、仕事が終わって、子育ても一段落してから行きたいところもあるし、やりたいこともあるし、そういった後悔を残して死にたくない。やりたいことをやって生涯を終えたいと思うところもあるので、具体的にどれくらいお金がかかるのかというのは気になるところです。
老後2000万円問題の最新情報
福一:老後のお金について、まさに「どれくらい資金を用意しておけばいいの?」「老後2000万円?」といった悩みが寄せられています。海老原:私も足りないとは思っているけれど、でも「じゃあいくらあったら?」というのは分からないです。
福一:そうですよね。
ちなみに老後2000万円問題というのは、金融庁の市場ワーキング・グループが、老後のためにお金をどういうふうに運用していけばいいのか、を調査した報告書の中に書かれた一文が抜粋されて問題になったものです。
基準となったデータを詳しく見てみると、夫が65歳、妻60歳時で無職の夫婦の家計調査の結果で月5万5000円が赤字というものでした。そのデータを基準として、もし5万5000円足りない分が30年あったとしたら1980万円。つまり、2000万円必要ですよね、という試算があって、老後2000万円問題につながったというわけです。
じゃあその2000万円はどうなのという感じなんですけども、そのときのデータがこちら。
高齢夫婦無職世帯の平均収入と支出(総務省「2017年家計調査」より)
毎月の支出と収入から赤字額が5万5000円で、これが2017年のものなんですね。これの最新版が出ています。高齢夫婦無職世帯の平均収入と支出(総務省「2020年家計調査」より)
福一:最新版、2020年家計調査は、なんと1111円の黒字なんですよ。海老原:なぜなぜ?
福一:これ、単純に考えたら、もとの計算を踏襲すると、毎月の赤字がないわけですから、老後2000万円は、老後0円みたいな形にもなってしまうでしょ? だから2000万円というのは数字のお遊びみたいなものなので、結局は人それぞれということです。
――――本記事で紹介した対談について、くぅちゃん、海老原さん、福一さんの和気あいあいとした家計トークを動画でもご覧いただけます!
ぜひチェックしてみてくださいね。
時短節約家・くぅちゃん:節約に手間や時間をかけない「時短節約家」として注目を集めている。フォロワー数10万人超の人気インスタグラマー。テレビや雑誌にも登場多数。著書『節約主婦の今すぐ真似できる1000万円貯蓄』。
整理収納アドバイザー・海老原葉月さん:ポイ活なし!仕組みを整える節約をキャッチコピーにインスタグラムで時短家事&節約のお役立ち情報を発信。テレビ・雑誌などメディア出演も多数の人気インスタグラマー。