年金・老後のお金クリニック/将来もらえる老齢年金の受給額についてのQA

年収600万円の人は、将来年金をいくらもらえる?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年収600万円の人が将来もらえる年金額についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年収600万円の人が将来もらえる年金額についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:年収600万円の人は、将来年金をいくらもらえる?

「年収600万円の人は、将来年金をいくらもらえますか? 自分は今までの年収が400万円から800万円ぐらいですので、生涯の平均年収は600万円ぐらいです」(会社員・40代)
年収600万円の人の将来の年金額は?

年収600万円の人の将来の年金額は?

 

A:65歳から、およそ年額209万3132円(月額17万4427円)受け取ることができます

厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取ることができます。年収600万円の会社員の人は、厚生年金の加入者となります。

相談者を令和4年現在40歳、1982年(昭和57年)生まれとし、22歳から60歳まで(38年間)、年収600万円(ボーナス込み、標準報酬額50万円)で、38年(456カ月)間、厚生年金に加入した場合で計算してみたいと思います。

国民年金は20歳から加入し、未納期間・免除期間はないので、老齢基礎年金は満額の77万7800円(令和4年度)を受け取れることとします。
 
老齢厚生年金の受給額を計算するには、平成15年(2003年)3月までと平成15年4月以降では、計算式が違います。相談者が会社に入社した年は、平成16年(2004年)となりますので、平成15年4月以降の計算式のみ用います。
 
老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式は以下になります。

平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入期間(※)

※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用。平均標準報酬額とは、各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額のことです

年金額を計算してみます。
【1】老齢厚生年金の報酬比例部分は50万円×5.769/1000×456カ月≒131万5332円
【2】老齢基礎年金は年77万7800円
【3】【1】131万5332円+【2】77万7800円=209万3132円/年

したがって22歳以降、38年間、ずっと年収600万円の厚生年金加入者の人は、65歳からおよそ年額209万3132円(月額17万4427円)受け取ることができます。

また、令和4年現在、厚生年金の加入期間が20年以上あると、要件を満たす配偶者がいる場合に配偶者加給年金額が上乗せしてもらえることになります。

つまり、平均的に年収600万円の会社員だと月額17万円くらいの年金が受け取れますが、専業主婦の妻がいる場合は妻も月額約6万5000円の老齢基礎年金を受け取れるので、世帯で合計23万5000円ほどの年金を受け取れます。配偶者加給年金額が受け取れる場合は、さらに上乗せされることになります。
 
※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。
 
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

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