年金・老後のお金クリニック/特別支給の老齢厚生年金についてのQA

特別支給の老齢厚生年金をもらい始めたら、厚生年金には加入できなくなる?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金をもらい始めたら、厚生年金への加入はどうなるのかについてです。年金の質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

  • Comment Page Icon
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。今回は、特別支給の老齢厚生年金をもらい始めたら、厚生年金への加入はどうなるのかについてです。年金の質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:「特別支給の老齢厚生年金」をもらい始めたら、厚生年金には加入できなくなる?

「特別支給の老齢厚生年金をもらい出すと、今加入している厚生年金は脱退しなくてはいけないのですか?」(ぽむぽむさん)
特別支給の老齢厚生年金をもらい出したら、厚生年金への加入はできない?

特別支給の老齢厚生年金をもらい出したら、厚生年金への加入はできない?

 

A:特別支給の老齢厚生年金を受け取りながら、厚生年金に加入できます

「特別支給の老齢厚生年金」は、生年月日と性別により受給開始年齢が変わりますが、60歳から65歳になるまでの間にもらえる年金です。
 
「特別支給の老齢厚生年金」を受け取ることができる人は以下の(1)~(3)に当てはまる人です。
(1)60歳以上の方で、男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前に生まれた人
(2)老齢基礎年金の受給資格期間(10年)がある
(3)厚生年金保険等の加入期間が1年以上ある

ご質問者は、特別支給の老齢厚生年金を受け取ると厚生年金は脱退しなくてはいけないのかと心配されているようですが、その必要はありません。特別支給の老齢厚生年を受け取りながら、企業などで働いて厚生年金に加入することができます。

ただし、厚生年金に加入して働きながら、「特別支給の老齢厚生年金」を受け取る場合、毎月の老齢厚生年金額(基本月額)と月収等(総報酬月額相当額)の合計金額によって、老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金も含む)が一部または全額、支給停止される場合があります。これを在職老齢年金といいます。
 
在職老齢年金で老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金も含む)が支給停止になるのは、基本月額と月収等の合計金額が50万円を超えた場合です。

ご質問者も、厚生年金に加入しながら給与をもらうと、「特別支給の老齢厚生年金」が一部支給停止になるかもしれません。しかし、厚生年金に加入して厚生年金保険料を支払えば、その分、将来受け取れる年金が増えることにもつながります。支給停止になる以上に厚生年金に加入し続けるメリットは大きいといえるのではないでしょうか。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

【関連記事をチェック!】
年金を1年間払わないと、将来もらえる年金はいくら減る?
60歳から年金を貰っていましたが、減額に。減らされた分は65歳以降に加算されますか?
確定拠出年金、将来の税金がお得な受け取り方は?
私は今、40歳なのですが、年金の「経過的加算」はもらえるんでしょうか?

 
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/12/31まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます