グッズ業界は磁石の流行が始まっている
このところ、雑貨やバッグ、コモノなどの製品の世界では「磁石」がちょっとしたブームになっていると感じます。バッグの留め具、ノートカバー、財布の留め具、ホッチキスやカッターナイフ、筆記具などなど、マグネットを仕込んだ製品が次々と登場しています。それは多分、iPhoneがMagSafeを採用したことからも分かるように、日常生活の中で、磁石が苦手なアイテムがほぼなくなったということなのでしょう。マグネットを使えば、iPhoneやデスクなどに貼り付けて使うことも可能になる。
筆者が今愛用しているトートバッグはハンドルにマグネットが仕込まれていて、肩から提げた時にハンドルが片方だけずり落ちることがないようになっています。こういう場所に使うのに、磁石はとても便利なのです。最近、小さいけれど磁力が強い磁石が安価に手に入るようになったのも、この流行の要因でしょう。
ケースになっていない名刺入れの新しい形
アピロスの「MEISHI-CLIP」と「CARD-CASE」は、そんな磁石を最大限利用することで、今までにない使い心地を実現した名刺入れとカードケースです。特に、名刺入れである「MEISHI-CLIP」は、磁石の特性をうまく活用して、単にケースを留めるために磁石を使うというところから、更に踏み込んだ製品になっています。 「MEISHI-CLIP」の構造はとてもシンプル。二つ折りにした板の、それぞれの四隅にマグネットを仕込んで、片側が折れ曲がるようにしただけです。板の間に名刺を挟んで、取り出す時は、折れ曲がるようになっている部分を外側に折れば、名刺が露出するという仕組み。うまいのは、「縦にも横にも折れ曲がる」ようにして、その折り返しの部分にもマグネットを仕込んでいること。そのため、名刺を縦にも横にも取り出すことができます。名刺入れはいろいろありますが、このような、縦横、どちらの向きでも出し入れできるものは初めてではないでしょうか。 使っていて思ったのは、名刺の補充がとても楽だということ。挟むだけというのは、本当に楽です。しかも、思ったより枚数が入ります。リリースによると最大10枚ということになっていますが、薄い名刺ならもっと入るし、厚手の紙やサイズが小さい名刺なども気にせずに収納できました。この自由度の高さはこの製品ならではだと思います。
ただ、名刺は挟まれているだけなので、取り出す瞬間や、頂いた名刺を収納する瞬間、磁力が強いせいで、うまく出し入れできない場合がありました。慣れるとそうでもないのですが、名刺の端が曲がったり、完全にケースが開いてしまって名刺が落ちてしまったりというトラブルが何度が発生しました。新しい使い勝手の製品だけに、従来の名刺入れのつもりで使うと失敗してしまうのでしょう。
「キャッシュレス時代の財布」としてのカードケース
カードケース「CARD-CASE」の方は、機構自体はそれほど新しくはありません。磁石を留め具に使ったコンパクトなカードケースというだけです。ただ、縦開きにして磁石で留めるという構造のおかげで、収納量の割にかなりコンパクトにまとめられています。必要最小限のカードと、日常生活の中で出るレシートなどの紙片を収納する、ミニマムなキャッシュレス時代の財布として使う感じですね。カード8枚程度とレシート類が入れられて、MagSafe対応、マグネットがICカードと重ならない配置にしているなど、よく考えられた仕様です。 これは、「CARD-CASE」「MEISHI-CLIP」両方にいえるのですが、玄関のドアやスチールのラックなどに磁石でくっつくのが結構便利なのです。毎日持ち歩くものは、引き出しなどに収納したくないけれど、机の上に出しっぱなしというのも邪魔くさく、置き場に困るのですが、これなら、ドアや棚にくっつけておいて、出かける時にぱっと手にできるのがいいのです。
リモートワークが増えて、名刺入れを忘れがちになる昨今、この機能は本当に重宝しています。磁石と名刺入れやカードケースの組み合わせの可能性を示唆する先駆けのような製品で、そういうところも気に入っています。
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