低金利に負けず、創意工夫で200倍の金利差をつけよう
私たちがお金の預け先に悩むのは、なんといっても金利が低いから。大手銀行の普通預金は0.001%と、目もくらむような低金利。10万円を1年間預けても、たったの1円しか利息がつかないのです。しかも残念ながら、低金利はいまや先進国共通の課題。今後も金利の大幅な復活は期待できません。超低金利だからこそ、創意工夫でお金を増やす
普通預金に預けたお金がある程度貯まったら、手間を惜しまず、1日でも早く、1円でも多く、有利な商品に預け替えてしまいましょう。はじめの1歩を踏み出せば、お金に対する意識が変わり、ついた金利以上のものを手に入れられるかもしれません。
最高金利0.27%! 安全資産なら地銀のインターネット支店で定期預金
元本保証で安全に運用したいなら、地方銀行のインターネット支店が好金利でおすすめです。自分の生活圏と遠く離れた地方銀行でも、インターネット支店の多くは、全国の提携コンビニや提携銀行のATMから手数料無料で引き出し可能です。FP深野さんが今回教えてくれたのは四国の3銀行。いずれも上限100万円までは通常の定期預金よりもさらにお得な金利となっています。もちろん、それ以上の預け入れでも大手銀行の普通預金にくらべれば100倍以上の好金利。まずは、インターネット支店に口座を開いてからの取引となります。
愛媛銀行 四国八十八カ所支店
「100万円限定だんだん定期預金」
金利:0.27%
預入期間:1年(複利)
預入金額:100万円一括預入(ひとり100万円1口のみ)
「四国八十八箇所支店 定期預金」
金利:0.1~0.2%(預入期間によって異なる)
預入期間:1年、2年、3年、4年、5年(自動継続)
預入金額:1万円以上1000万円未満
香川銀行 セルフうどん支店
「超金利トッピング定期預金」
金利:0.2%
預入期間:1年(自動継続。元金継続または元利継続)
預入金額:10万円以上100万円まで一括預入(ひとり100万円が上限)
「金利トッピング定期預金」
金利:0.14~0.16%(預入期間によって異なる)
預入期間:1年、2年、3年(自動継続)
預入金額:10万円以上
高知銀行 よさこいおきゃく支店
「よさこいおきゃく定期」
金利:0.2%
預入期間:1年(自動継続。元金継続または元利継続)
預入金額:10万円以上100万円まで一括預入(ひとり100万円が上限)
「おきゃく定期」
金利:0.15%
預入期間:1年、3年、5年
預入金額:10万円以上
予算が500万円以上あれば、「eダイレクト金銭信託」でさらに高金利
安全に運用したいお金が500万円以上あるのなら、オリックス銀行の「eダイレクト金銭信託」も選択肢のひとつです。「安全性は高いが、流動性が低いので、預入金額は余裕資金500万円のうち200~300万円までにして」とFP深野さんのアドバイス。高金利が魅力ですが、いざというときは定期預金のように解約できないので、預けるなら余裕資金の一部にとどめておきましょう。また、この商品はいつでも購入できるわけではなく、年に複数回、不定期に設定されます。口座開設を済ませてメールでお知らせが来るようにしておくとよいでしょう。オリックス銀行 「eダイレクト金銭信託」
予定配当率:年0.3%~0.65%(過去の実績。設定の都度異なる)
預入期間:1年
預入金額:100万円以上100万円単位
余裕資金があり投資するなら、個別株かETFで決まり
1000万円以上の余裕資金があれば、投資にチャレンジしたいという人もいるでしょう。その場合はどう考えればいいのでしょうか?「リスクをとって投資に挑戦するなら、今は個別株かETFの2択。ただし、投資資金とは別に、100万円程度の生活資金を確保しておくことが前提条件」とFP深野さん。株やETF(指数に連動する上場投資信託)は10万円の予算から買えますが、50万円あれば複数銘柄を組み合わせることもできます。何を買おうか迷ったら、まずは日経平均やTOPIXに連動するETFを少額で買って、投資に慣れていくのがおすすめ。
外貨預金や外国株は、手数料が割高なのでおすすめできないとのことですが、 ETFなら、日本株を買うのと同じ方法で、米国のダウ30種平均やS&P500(日本の日経平均株価やTOPIXのような指数)などに低コストで投資できます。FP深野さんは、指数の中にどんな会社が入っているのかを調べて、納得して買えたら理想的だと教えてくれました。少額のETFからはじめて、その中身を調べるうちに気になる個別株が見つかるかもしれません。一度に全額を投資するのではなく、少しずつ、楽しみながら投資額を増やしていきましょう。
※上記は2021年6月14日時点の情報。金利や受取利息は源泉分離課税を考慮していない。実際の利息には20.315%の所得税・地方税などがかかる。
監修/深野康彦(ファイナンシャルプランナー) 取材・文/長島美樹
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