男のこだわりグッズ

20万通り以上の組み合わせからオリジナル万年筆が作れる!「書く」愉しさを贈る文具店アンコーラ

2021年3月26日に銀座とWeb上でオープンした「ancora(アンコーラ)」は、少し変わった文具店です。プラス株式会社とセーラー万年筆株式会社の共業によって生まれた、「書く・描く」の愉しさや驚きを提供する店というコンセプトで、他の店にはないオリジナリティ溢れる筆記具や紙製品をそろえています。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

文房具の新しい流れを象徴するような文具店の誕生

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アンコーラ銀座本店、店内の様子。決して広くはないが、居心地の良い落ち着いたムードがある。

文房具が勉強や事務仕事のための必需品だった時代は、IT化の波の中で終わりかけていますが、それでも、筆記具やノート、ハサミや糊などは、生活や仕事の中で、なくてはならないものであることに変わりはありません。むしろ、消耗品としての利用が減った分、一つ一つの文房具選びを、個性として楽しむ人が増えてきました。インクブームやマスキングテープの人気などは、その一端でしょう。

ancora(以下、アンコーラ)は、そういう流れの中で、事務機器や文房具のメーカーであるプラス株式会社と、老舗の万年筆メーカーであるセーラー万年筆株式会社が組んで始めた、ギフトショップ的な側面を持つ新しい形の文具店です。

「書く」「描く」を中心にした品ぞろえで、文房具を持つ楽しさや驚きを提供するというのが、そのコンセプト。その一号店は銀座六丁目の外堀通り沿いに路面店としてオープンし、さらに、アンコーラブランドのオリジナル商品は、Webショップでも販売されています。
 

20万通り以上の組み合わせを愉しめるオリジナル万年筆

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「アンコーラ My 万年筆」3850円(税込)。さまざまなパーツを好みで組み合わせることができる

これまでにないタイプの文具店らしく、さまざまな、他では買えないアイテムがそろっていますが、個人的には店頭のみで販売している、「アンコーラ My 万年筆」(税込3850円)が気に入っています。この万年筆はセーラー万年筆の「プロフィットJr.」をベースに、軸、キャップ、首軸、蓋栓、尻栓の5つの樹脂パーツがそれぞれ10色、さらに金色か銀色の金属パーツを組み合わせて、自分だけのオリジナル万年筆を作ることができるというサービスです。
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このようにパーツを選んで、オリジナルの一本を作ることができる

まるでかつてのキャンディショップのように、さまざまな色のパーツがディスプレイされている棚から、好きな色のパーツを選んだら、店頭のスタッフがその場で組み立てて、カートリッジインク2本と合わせて、箱に入れてくれます。

なんといっても、ちょっとくすませた感じの樹脂の色が良いのです。また、透明パーツも用意されているのも、インクを楽しむ現代の万年筆ユーザーの気持ちが分かっているセレクション。箱入りなのでギフトにも使えます。筆者も1本作りましたが、完全に自分の趣味に偏った、多分、製品化されることがない配色のペンが持てるのは、思っていた以上にうれしいものです。
 

144色のインク、100色の色鉛筆が試せる

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セーラー万年筆のインク、全144色がそろう中には、海外限定の万葉シリーズ全8色も含まれる。

店頭では、他にも、セーラー万年筆の144色に及ぶインクの全てが販売され、試し書きもできるようになっています。海外市場でしか売られていなかったインクまで並んだ店頭は圧巻。試し書きスペースで椅子に座って書けるので、落ち着いてインクや万年筆が選べるわけです。

もちろん、アンコーラブランド限定のインクも「桜」「富士」の2色を用意。試し書きはインクや万年筆だけではなく、三菱鉛筆の色鉛筆「ユニカラー」の全100色も試せるようになっています。
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5色の表紙、3色のリング、4種類の中紙を組み合わせて、3つのサイズのスケッチブックが作れるサービス(税込1320~4070円)もある

紙製品の方も、5色の表紙、3色のリング、4種類の中紙を組み合わせて、3つのサイズのスケッチブックが作れるサービス(税込1320~4070円)や、アンコーラオリジナルのインクカード、アピカの「紳士なノート」の紙で作った原稿用紙(税込440~528円)、イラストレーターのmizutamaさんデザインによるオキナの「プロジェクトペーパー×mizutama」(税込429~528円)など、ここかアンコーラのwebサイトでしか買えない製品がそろっています。
 

ギフトや自分へのご褒美に使える高級万年筆

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「誕生石×誕生花の万年筆」2万4200円(税込)。写真は、6月モデル。この短い軸ながら14金のペン先でコンバータも使える本格仕様。

もちろん、セーラー万年筆の高級万年筆をベースにした、オリジナル万年筆も用意されています。中でも面白いのは、14金のペン先の「プロフェッショナルギアスリムミニ」をベースに作られた、「誕生石×誕生花の万年筆」(税込2万4200円)。

誕生石をイメージしたラメ入りの軸に、誕生花をあしらったペン先と蓋栓を組み合わせたもので、誕生石のイメージの再現度がかなり高くて、良くできていました。しかも、ベースになっている「プロフェッショナルギアスリムミニ」のキャップを付けた状態でたったの11cm弱しかないコンパクトなサイズ感が、とてもデザインにマッチしていて、「持っていたい」と思わせる万年筆だと思いました。スリムミニ用のコンバーターも発売されたし、6月の万年筆を買おうかなあとか考えています。
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ガラスペンやインクボトルをモチーフにしたガラス製のブローチも販売中。

「黒軸のプロフェッショナルギアスリム」と「白軸のプロフェッショナルギアスリムミニ」をセットにした「夫婦万年筆」(税込4万2900円)も面白いアイデア。濃いグレーの半透明な軸の輝きが見事な「プロフィット/プロフェッショナルギア 銀座ブラック」(税込4万1800円)などは、Webショップからも購入可能。もちろん、店舗に行けば試し書きもできます。
 

インク工房も開催、Web情報を見逃すな

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プラスの「チームデミ」のアンコーラオリジナル「チームデミ×mizutama」(税込6930円)もある。

ギフトを意識したショップというだけあって、オリジナルのパッケージやショッパー、包装紙なども、センスの良いデザインのものでそろえられていて、品ぞろえも含めて、オリジナリティがとても高い店になっています。
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インクブレンダー石丸治氏による「インク工房」は、アンコーラの目玉のイベントのひとつ。3300円(税込)で自分だけのインクを作ってもらえるのだ。

また、店頭では不定期ながらインクブレンダー石丸治氏による「インク工房」も開催(要予約)。自分好みのインクを、石丸氏と相談しながら作ることもできます。あっという間に予約が埋まるイベントですので、Webサイトでの開催予定をチェックしてください。筆者は、このイベントで長年求めていた、本当に自分好みのグレーのインク「碧銀」を作ることができました。「書く」「描く」に興味がある人、個性的なギフトを贈りたい人は、店頭またはWebサイトを覗いてみることをお勧めします。

ancora(アンコーラ)銀座本店
東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル1階
TEL : 03-6274-6522
FAX : 03-6274-6521
公式HP:https://www.ancora-shop.jp/
Webショップ:https://bungu-shop.plus.co.jp/products/list?category_id=31

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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