紙とペンの組み合わせは作業効率に関わる

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コクヨ「PERPANEP」は15種のノート(各990円 税込)と、万年筆(440円 税込)、ゲルインクボールペン(143円 税込)、ファインライター(220円 税込)でスタートした新しいブランド。

以前、私はTBSの「ニンゲン観察バラエティ『モニタリング』」という番組に、小泉孝太郎さんにボールペンをお勧めする人として出演しました。その時、小泉さんは「僕は付せんやメモ帳でも、お気に入りのペンとの相性が悪いと使わなくなっちゃうんですよ」と言っていました。「書く」という行為は、案外デリケートで、ペンを変えるだけで、紙を変えるだけで、筆記感は全く違うものになったりします。「書き心地が変わる」のです。

コクヨの「PERPANEP(以下ペルパネプ)」は、その筆記具と紙の相性に注目したノートと筆記具の新しいブランド。書き味が異なる3つの原紙にそれぞれ5タイプの罫線が用意された計15種類のノートと、万年筆、ゲルインクボールペン、サインペン的なファインライターの3種の筆記具がラインアップされています。それらを好きに組み合わせて使うことで、書き味の違いを実用性と結びつけようという新しい試みなのです。
 

ツルツル、さらさら、ザラザラの3つの紙

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ツルツル、さらさら、ザラザラの3つの紙の拡大写真。左が紙の表面と密度、右がパルプの蘇生がわかる写真になっている。

紙は、表面がとても平滑な「ツルツル」、さらっとして筆記具を選ばない「さらさら」、表面の凸凹が楽しい「ザラザラ」の3種類が用意されています。「ツルツル」は、ペン先から染み出すインクを摩擦で紙に写して線を書く「ファインライター」と組み合わせると、スイスイと軽く書けて、とても気持ち良くペンが走ります。逆に、ゲルインクボールペンを使うと、少し滑りすぎる感じがあります。

「さらさら」は筆記具を選ばない、この3つの原紙の中では一番「普通」の紙です。しかし、コクヨが丁寧に作った「普通」の紙ですから、ゲルインクボールペンで書いた時の、安定した線が引ける気持ち良さはなかなかのものです。

「ザラザラ」は、書いた時に筆記具が紙の上を走る音や手に伝わる振動が楽しめます。特に筆圧をかけずに書ける万年筆で書くと、その手応えや音がちょうどいい感じで、「書いている」という実感が得られます。
 

仕事内容から書き心地と罫線の組み合わせを選ぶ

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下から、5mm方眼罫、6mmステノ罫、4mm方眼ドット罫。ステノ罫は6mm幅の横罫の中央に一本線が入ったもの。議事録と疑問点など、二つの内容を平行して書ける。

一応、そんな風に、紙と筆記具の組み合わせの例をコクヨが提示していますが、もちろん、その組み合わせが最高ということではありません。あくまでも、組み合わせの一例だし、そもそも、このペルパネプは、最高の組み合わせを探す製品ではないのです。

ノートは3種類の紙それぞれに、3mm方眼罫、4mm方眼罫、5mm方眼罫、4mm方眼ドット罫、6mmステノ罫の5種類の罫線が用意されています。そして、例えば、罫線が目立たない4mm方眼ドット罫に、スケッチなどを書きたいという場合、筆が滑りすぎず、味のある線の絵が描けそうな万年筆を組み合わせるとか、同じ4mm方眼ドット罫に、自由にアイデアなどを書いていこうという場合、書き応えがある「ザラザラ」にしっかりと文字を書きたいからファインライターを合わせる、といった感じで、「何を書くか」に合わせて、筆記具と紙と罫線が選べるというわけです。

小さな文字や精密な図を3mm方眼罫にキッチリ書きたい場合は、「さらさら」にシャープペンシルを合わせるというのも良いでしょう。筆記具を、用意された3種類に限定する必要さえないのです。
 

コクヨ、プラチナ万年筆、ゼブラのコラボによる3本のペン

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プレピー万年筆、ファインライター、サラサクリップの3本が、プレペネプのペンとして採用されている。ペン先の形の違いも、用途や書き味に関係する。

筆記具は、万年筆がプラチナ万年筆株式会社の「プレピー」、ゲルインクボールペンがゼブラ株式会社の「サラサクリップ」、ニードルポイントのサインペンがコクヨの「ファインライター」と、他メーカーとのコラボになっているのも面白いところです。

安価だけれど定評のある筆記具と組み合わせることで、オリジナルの紙の魅力も伝わりやすくなっています。しかも、ペルパネプ・オリジナルの軸色(白)に統一されているのも、筆記具好きには見逃せないポイント。

もちろん、ノートに合わせる筆記具は自分の愛用品でもいいのです。罫線と紙の種類、筆記具を組み合わせることで、仕事や趣味をより快適に行うためのツールとしてのペンとノート、それがペルパネプなのです。好きに組み合わせを選べると思うと、つい、自分にとっての「最高」の組み合わせをひとつ選びたくなるものですが、そうではないのが新しいところ。作業に合わせて、「最適」な組み合わせを選ぶという提案なのです。

だから、ノートは180度、平たく開くので、A5サイズなのにA4サイズで書くことができるし、スマホなどでの撮影も簡単にできるなど、仕事道具としての使いやすさを考えて作られています。「ザラザラ」の紙が、よくあるクラフト紙のような柔らかく、筆記具が沈み込むタイプではなく、表面はザラッとしているけれど、密度は高く、ペンをしっかり受け止める紙になっているのも、実用性を考えて作られているからなのです。
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まず、1冊、ペルパネプのノートを買うところから始めよう。

「書き心地」の違いは、個人の好みの領域ではあるのですが、それを、「最高の書き心地」を求めるためではなく、「最高の作業環境」を作るために用意する、それがペルパネプだし、だからこれは、文具マニアではなく、仕事道具を探している人向きの製品なのです。
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