人気が高まるライブ動画配信サービス
ライブ動画配信サービスとは、オンライン上でリアルタイムに動画を配信し、不特定多数のユーザーとコミュニケーションが取れるサービスです。特別な資格は必要なく、配信・視聴ともに誰でも無料で利用が可能です。利用目的はさまざまで、イベントのライブ中継、商品紹介、視聴者とのフリートークなど、配信者によって自由に決めることができます。通常の動画投稿とは異なり、編集の手間がかからないことも魅力のひとつです。
これからライブ動画配信を始めるユーザーにとっては、YouTube、Instagram、Facebook、Twitter、LINEのライブ動画配信サービスが知名度、人気ともに高くおすすめですが、各サービスの違いがよく分からず、どれを利用するべきか悩みどころではないでしょうか。
この記事では、これら5つのライブ動画配信サービスの特徴・機能を比較してまとめました。最適な動画配信サービスを選ぶ参考にしていただければと思います。
<目次>
・ライブ動画配信サービスで注目すべき5つの項目
・おすすめライブ動画配信サービス5つの比較表
・YouTubeのライブ配信「YouTube LIVE」の特徴
・Instagramのライブ配信「インスタライブ」の特徴
・Facebookのライブ配信「Facebook Live」の特徴
・Twitterのライブ配信「Periscope」の特徴
・LINEのライブ配信「LINE LIVE」の特徴
・まとめ
ライブ動画配信サービスで注目すべき5つの項目
- 配信可能デバイス
- 配信時間制限
- コラボ機能
- 収益化機能
- アーカイブ機能
おすすめライブ動画配信サービス5つの比較表
ライブ動画配信サービスで注目すべき5つの項目(配信可能デバイス、配信時間制限、コラボ機能、収益化機能、アーカイブ機能)に関して、YouTube、Instagram、Facebook、Twitter、LINEのライブ動画配信サービスを比較した表が以下になります。 以下でそれぞれのライブ配信サービスを詳しく解説します。YouTubeのライブ配信「YouTube LIVE」の特徴
■YouTubeライブ配信の特徴「YouTube LIVE」のメリットはYouTubeなので視聴者数も多く、そもそも長時間の動画を視聴するプラットフォームであるため、多くの視聴者を長時間の視聴に誘導しやすい点が挙げられます。配信時間が無制限であることも大きなメリットです。また、配信動画には保存期間制限がないため、無制限で動画を保存することが可能です
デメリットとして、PCから配信する場合は特に条件はありませんが、スマートフォンアプリから配信するためには、チャンネル登録者数が1000人以上である必要があります。また、コラボ機能がないこともデメリットといえます。
■収益化について
収益化には「広告収入」と「スーパーチャット」の2つの方法があります。「スーパーチャット」では、視聴者は配信者に向けてお金を送ることができます。配信者に送れる金額は100~5万円です。YouTube側が3割を手数料として徴収し、残りが配信者の取り分になります。ただし収益化には以下の条件があります。
- 直近12カ月の総再生時間が4000時間以上
- チャンネル登録者数が1000人以上
- 18歳以上であること
- 広告掲載に適したコンテンツであること
Instagramのライブ配信「インスタライブ」の特徴
■Instagramライブ配信の特徴Instagramライブ配信機能「インスタライブ」は、配信・視聴ともにスマホでのみ可能、配信時間は最長1時間、配信終了後24時間に限ってストーリー投稿としてシェア可能と、機能は限定的です。
ただしこれをデメリットととるかどうかは利用者次第であり、シンプルで使いやすい点をメリットとしてとらえることもできます。コラボ機能も搭載されており、気軽に他の配信者とライブ配信ができます。何よりInstagramという若い世代に最も支持されているSNSプラットフォームである点が最大のメリットといえます。
YouTubeと比較して簡素な機能、ハードルの低さから、YouTubeライブがコンテンツとしての完成度の高さを追求することに適しているのに対し、InstagramライブはあくまでSNSの延長線上の気軽な交流に適しているといえます。
■収益化について
Instagramライブには元々収益化機能はありませんでしたが、2020年から「バッヂ機能」が導入され、視聴者はライブ視聴中に有料バッジを購入することで、配信者にお金を送ることができます。バッジは120円、250円、610円の3種類があり、1回のライブ配信につき1個のバッジを購入することができます。バッジを購入したユーザーは配信者により認知されたり、ライブ配信のコメント欄で目立つことができます。
また、2021年3月現在日本では導入されていませんが、米国のInstagramでは広告機能も導入されており、今後日本にも導入されることが予想されます。
Facebookのライブ配信「Facebook Live」の特徴
■Facebookライブ配信の特徴Facebookのライブ配信「Facebook Live」は個人アカウントで利用できるほか、企業等によって運営されるFacebookページ、複数のユーザーによるFacebookグループからも配信が可能です。Facebookのアクティブユーザー層は30~50歳代がメインであるとされ、この層はSNSをビジネスに活用としていることが多いです。このような点からFacebookライブはビジネスやマーケティングのための利用に適しています。
また、Facebookのユーザー数は世界一であることから、世界中をターゲットにする可能性も秘めています。
■収益化について
現在のところゲーム実況者向けにのみですが、「スター」という投げ銭機能を通じて収益化が可能です。配信者はスターを受け取る度に0.01ドル(約1円)を受け取ることができます。
収益化の条件は以下となります。
- ゲーム動画クリエイターページを作成している(18歳未満はNG)
- ページを作成してから14日以上経っている
- ページのフォロワーが100人以上である
- 14日以内にゲーム配信を4時間以上している
- 14日以内にゲーム配信を2日以上している
Twitterのライブ配信「Periscope」の特徴
Twitterはライブ配信「Periscope」の単体サービスとしての提供を2021年3月31日に終了すると発表しました。ただし、終了するのはあくまで「単体アプリとしてのPeriscope」であり、今後はTwitterから直接ライブ配信が可能になる予定です。Twitterライブ配信の機能が今後どうなるかはまだ分かりませんが、- 他のユーザーと最大4人でコラボ配信できる
- ライブ配信の時間制限なし
LINEのライブ配信「LINE LIVE」の特徴
■LINEライブ配信の特徴LINEのライブ配信サービス「LINE LIVE」は顔認識機能が充実しており、配信者は顔の動きや表情に合わせて変わる約50種類の「LIVEスタンプ」や、画面全体の色あいを変更できる12種類の「フィルター」を使って配信ができます。
また、LINEとは別の名前とプロフィール画像での設定が可能であり、自分のLINE IDやアカウントを視聴者に知られることはありません。知り合いに知られることなく配信したい人向けのライブ動画配信サービスです。
■収益化について
LINE LIVEは収益化において他のサービスと異なり、視聴者数、視聴者が無料で送れるコメント・ハートの数などに応じて、配信者に換金可能なLINEポイントが付与されます。また、他のサービスと同様に、視聴者は換金可能な有料ギフトを送ることもできます。
まとめ
これらのライブ配信サービスに関して、細かい設定に違いはありますが、基本的な機能における大きな差はないといえます。したがって機能よりも用途によってサービスを選ぶことになるでしょう。本格的な収益化を目指すならYouTube、ライトユーザーにはInstagramといったように、どのようにライブ配信を楽しみたいかを考えてライブ配信を始めてみてはいかがでしょう。