人間関係

“共倒れ”になる前に!「依存的な親」と上手に付き合う5つのヒント

介護が必要な状態ではないのに、子供に依存しっぱなしになってしまう親は存在します。依存的な親とは、どんな風に付き合っていけばいいのでしょうか?

ひかり

執筆者:ひかり

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共倒れをする前に! “依存的な親”との上手な付き合い方

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介護が必要な状態ではないのに、子供に依存しっぱなしになってしまう親は存在します。ずっと依存されてしまうと、いくら子供であるとはいえ、辛いこともあるでしょう。

依存的な親とは、どんな風に付き合っていけばいいのでしょうか?

 

依存的な親との付き合い方1:楽をさせすぎないこと

人間というのは、楽ができる環境があると、どんどん甘えてしまうものです。だからこそ、ずっとやり続けられないことを頻繁に親にしてしまうと、いつしかそれが当たり前になってしまうので、やめた途端に親が文句を言いだすこともあるもの。

例えば、いつでも車での送り迎えをしてしまうと、自分が仕事や家庭のことで忙しくても、親は送り迎えをしてもらえるものだと思ってしまうこともあります。車に慣れてしまうと、駅やバス停まで歩き、公共交通機関を利用するのは、面倒だし、体力的にキツイと思ってしまうこともあるでしょう。

でも、子供だって、自分を犠牲にして親の面倒ばかりをみていたら、幸せではなくなり、結果的に親に対して優しい態度がとれなくなってしまうこともあるでしょう。それでは、双方で不幸です。

だからこそ、親には、「子供に頼らなくても、いつでも自分で生きていけるだけの力」と「自分で何とかしようと思う意思」を持っている状態にしておく必要があるのです。そのほうが本人も元気でいられることもありますしね。

 

依存的な親との付き合い方2:依存する側も辛いことを理解する

親に依存されるのは大変なものですが、実は、依存する側も辛いもの。なぜなら、「誰かにやってもらわないと、自分の願望がかなわない状態」というのは、不自由だからです。それに、子供が「迷惑だ」と感じながらもやってくれる姿を見て、申し訳ないと思うこともあるでしょう。

だからこそ、「自分がなんでもやってあげることが親孝行である」という認識は、間違っているところもあるのです。それよりも、日ごろから親には「自立の大切さ」を教えてあげることが大切。そのほうが幸せでいられることをしっかり伝えるのです。

とはいえ、精神的な自立を学ばないまま高齢者になってしまうと、そこから自立をするのは難しくなってきます。そのころには精神的な部分だけでなく、身体的な部分でもキツくて、人の手を借りたくなるでしょうしね。

だから、まだ1人でも不自由なく生活できる状態のうちに、自立の大切さを伝えている本や映画などを親に見せる機会を作ったほうがいいでしょう。もちろん、親に限らず、自分自身も自立の大切さを学んでおくことは重要です。

人は、抱いている思想が言動に表れるので、その“大元”を改善しないと、言動というのは簡単には変わりません。だから、「自立することが、自分にとっても、周りの人にとっても幸せである」ことを理解しておくと、子供に頼りっぱなしになる、なんてことはなくなります。それは親にとっても大事なことなのです。

 

依存的な親との付き合い方3: 自立した行動を褒める

依存する親に対して怒るよりも、自立した行動をしたときに褒めるようにすることが大切です。親は子供に認められたいし、好かれていたいものなので、褒められるとうれしいものです。

だからこそ、例えば、親が子供に頼らずやってくれたときは、「うちの親は自立しているから、誇らしい」と言って、褒めてあげることは大事。そうすると、日ごろから、自立した行動を心がけるようになる可能性は高いでしょう。

 

依存的な親との付き合い方4:「いつもそばにいること」を伝える

親が子供に対して依存するのは、単にできないからではなく、「子供の愛情を測っている」場合もあります。だから、「今は忙しいから、付き合えない。自分でやって!」と言ったところで、相手は納得しないことも少なくないのです。

もし、仕事などが忙しくて、相手の要望に応えられないときは、「自分が今、どれだけ忙しいのか」「物理的に時間をとるのが難しい理由」などを、きちんと伝えてあげることも大切。そうすると、親だって子供の負担になりたいわけではないので、納得してくれることが多いでしょう。なによりも、「子供が自分の要望に応えられないのは、自分に対して愛情が薄いからではなく、物理的に時間が作れなくてできないのだ」と思えるので、納得できるのです。

また、日ごろから、「あなたのことを気にかけていますよ」という言動をとることが大切です。離れて暮らしているのであれば、週に1回は電話をかけるようにするとか、LINEで画像を送ってあげるとか。ほかにも、何かおいしいものがあったら、送ってあげるというのもいいでしょう。

人間関係が壊れるのは、どちらかが「自分のことを大切にしてくれない」と思うときです。依存しがちな親が、子供が自分の要望を応えてくれないと、「大切にされていない」と感じるように、子供も親が自分の状況を理解しないで、わがままに色々なことを要求してくると、同じように感じてしまうもの。だからこそ、親が高齢になったときに、親子関係が壊れることも少なくないのです。

でも、「大切されていない」というのは誤解であることを、双方がきちんと理解することができたら、関係は修復できます。だから、忙しくても、きちんとコミュニケーションをとることは大切にしたほうがいいもの。たとえ「元気?」というようなLINEのスタンプ1つでも、親にとっては、いつも気にかけてくれていることがわかって、うれしいこともあるのです。

「親しき仲にも礼儀あり」とは言うように、親子は甘えられる関係だからこそ、どちらかが依存し過ぎると関係がおかしくなりがち。お互いに相手に愛情をもって、適度な距離を保って、うまく付き合える関係でいたいものですね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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