マンション購入後にコロナ禍で転職がきびしくなりました
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、45歳の会社員女性。念願のマンション購入したものの職場でパワーハラスメントが横行し、かつ収入アップが望めない職場のため、転職を予定していたが、このコロナ禍できびしい状況に。老後資金が不足するのではという不安があるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください。(相談はすべて無料になります)★マネープランクリニック編集部では貯蓄達人からのメッセージを募集中です★
パワハラが横行する職場から転職したい
■相談者
スイミーさん(仮名)
女性/会社員/45歳
東京都/持ち家・マンション
■家族構成
一人暮らし(猫3匹)
■相談内容
45歳独身女性。4年前に2500万円の新築マンションを35年ローンで購入。ローン残高2200万円。50平米以下のコンパクトマンションのため住宅ローン控除は適用なし。200万円ほどあった貯金はマンション購入時に諸費用で3/4使い、その後新たに猫3匹を保護したため治療費や避妊手術費用などで残りも使い切りました。20代30代は就職できずアルバイトと派遣で食いつなぎ、現在の会社に契約社員として入社し数年後、正社員になり、念願のマンション購入に至りました。
老後のためにもう少ししっかり貯金していこうと思った矢先に新型コロナで仕事が減り、もともと少なかったボーナスが更に寸志レベルに。減給もされました。退職金はほぼ期待できません。就業規則を見せてもらえないため実際の額がわかりません。また、パワハラモラハラが横行する職場なため、職歴のためにローンが組めるまではと耐えていましたが転職を考えています。それもコロナ禍できびしくなりました。
元々75歳まで毎月ローン返済・管理費合わせて7万9000円も支払えるとは考えておらず、60歳定年時に売るか賃貸に出すかする予定です。そのつもりで人気のある駅から近い物件を購入しており、他の部屋が賃貸に出てもすぐ埋まる物件なので「負動産」にはならないと思っています。
賃貸に出す場合は定年後の自分はもっと家賃の安い地域に引っ越して住居費とローンの残りの支払いを家賃収入で補う予定です。現在同条件の部屋は管理費込みで13万円程で賃貸に出されており、立地が良いので将来的にも10万円を下回ることはないと考えています。もしくは実家が空き家になりそうならそちらに移るか、その辺りはまだわかりませんが、まあ住むところはあるだろうと楽観的に考えています。
都心のため車はなし。食費は月1万5000円までなら削れますが心の潤いがなくなるので2万円をキープしたいです。コロナ禍で減給された際に固定費の見直しを行い、電気ガスはまとめてお得なプランに変更しました。通信費の内訳は格安スマホ月2500円+自宅の光回線IP電話付き2500円マンションプランです。
趣味・教養・娯楽費は映画・本・美容費・被服費まとめて2万円を超える月はありません。雑費1万~3万円は猫達の飼育費用と医療費です。元々飼っている猫が高齢なため今後も数年間は減りません。むしろ増える可能性が高いです。
保険料1万4000円のうち8500円は簡保の養老保険(20年満期)で、あと5年で満期がくれば200万円になります。残りの5500円は民間の掛け捨て保険で、このまま一生独身の予定なので入院時に自分の費用だけでなくペットシッター代なども賄えるよう、手厚い保障を選びました。団体信用保険に入っているので死亡保障はつけていません(もっと安い共済保険も検討しましたが持病があるため無理でした)。
投資の24万円はすべてつみたてNISAで、猫たちの医療費用に毎月1万円ずつ積み立てています。簡保の満期が来たら自分用に毎月1万円増やして計2万円ずつ積み立てる予定です。固定資産税は10万円くらいで、団体信用保険の三大疾病保障特約も年12万円ほど支払っており、この2つは毎年ボーナスで補填していましたが今後は普通預金から出すことになりそうです。
■家計収支データ
■家計収支データ補足
(1)加入保険について
・本人/医療保険(終身保障終身払い、入院5000円、女性疾病特約、先進医療特約、がん50万円・三大疾病20万円の一時金など)=毎月の保険料5500円
・本人/養老保険(50歳満期、満期金200万円、医療特約入院6000円)=毎月の保険料8500円
(2)コロナ前の給与とボーナス
給与/手取り21万円、ボーナス/年40万円
(3)実家について
ローン無し、一戸建て、築25年ほど。現在は母親の管理で人に貸している。母親は兄弟と賃貸マンションで同居中。相談者が住む場合、通勤は多少不便だが可能とのこと。
(4)相続について
相談者が相続する。母親の生命保険(200万円程だったはず)くらいです。
(5)退職後の働き方
できれば60歳以降も継続雇用で働きたいと考えている。雇用形態はとくに希望はないが、月手取り15万円ほどをほしいとのこと。
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 家計収支の現状維持が最優先
アドバイス2 健康最優先だが60歳以降も働きたい
アドバイス3 売却、賃貸どちらにしても慎重に判断を
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