高校受験

2021年都立高校の推薦入試、他の受験生と差を付ける入試直前本番攻略法!

1月26日(火) 1月27日(水)に2021年都立高校の推薦入試が行われます。その他大勢の受験生と差をつけるために、また緊張しても本番で力を発揮できるための、入試本番直前に知っておくべき発想転換法をご紹介します。

西村 創

執筆者:西村 創

学習塾・個別指導塾ガイド

都立高校推薦入試は一般入試に比べてかなりの高倍率です。ほとんどの高校は合格者よりも不合格の方がずっと多い入試です。そこで、都立高推薦入試本番で力を発揮する方法をお伝えします。
1月26日(火) 1月27日(水)に都立高校推薦入試が行われます

1月26日(火) 1月27日(水)に行われる2021年都立高校推薦入試。新型コロナウイルスの影響で集団討論がなくなり、面接の比重が倍に

 

【面接】多くの受験生と差をつける、もう一歩踏み込んだ回答を

合否は本番前に9割決まっています。「自己PRカード」をもとに、面接の準備をすでに終えている受験生も多いと思います。でも、多くの受験生はそれでもまだ準備不足です。2021年度の推薦入試は集団討論がなくなって、面接点の比重が例年の倍になっています。もう一歩踏み込んだ準備をしましょう。
 
「志望動機」「中学校でがんばったこと」「高校でがんばりたいこと」「将来の夢」などは面接定番の質問です。これらの質問の回答として用意している内容は、あなたならではの深いものになっているでしょうか。

準備している回答に対して、以下を自問自答してみましょう。
「もっと考えを進めると?」
「たとえば?」
「他には?」
「逆に言うと?」
  
高倍率の都立高校推薦入試では、その他大勢の受験生と同じようなことを同じように答えるだけでは合格できません。自分にしか言えない回答を用意しておきましょう。
 
また、練習を積むと、暗記したことを思い出しながら棒読み調になりがちです。マスクをしていても感情が伝わるように、抑揚、緩急を大げさなくらいはっきり出して話しましょう。
 

【小論文】ミスをしないこと、読み手を楽しませる作文に 

学校の先生や塾の講師に添削された作文・小論文が手元にあるはずです。それらをじっくり見直しましょう。当日、会場に持って行き、直前まで見直すことをおすすめします。本番では、練習と同じミスをしないように、一文を書き終えるごとに、その一文にミスがないかを確認しましょう。

多くの受験生がミスをするポイントは、たいてい次のようなものです。
  • 広いテーマに対して、狭い内容でしか述べられていない(「スマートフォンの是非がテーマなのに、SNSの使用についてしか触れられていない」など)
  • 抽象(広く当てはまること)と、具体(特殊、限られたもの)のバランスが悪い(体験談を細かく書きすぎ、得られた教訓が他のことにどう当てはまるかが書かれていない)
  • 主張のあとにその理由が書かれていない
  • 現実的に効果のない「べき」論で終わっている(「ネットで悪口を書かないよう皆、気をつけていくべきだ」など)
  • 主語と述語がかみ合っていない
  • 同じ文末が連続している
  • 漢字の間違い
  • 字が雑

合っているか自信がない漢字があれば、別の言葉を使いましょう。いくら作文・小論文の内容がよくても、ミスがあると確実に減点されます。練習と同じようなミスをしないように確認しましょう。
本番で練習と同じミスをしないように、添削された作文を直前まで見直そう

本番で練習と同じミスをしないように、添削された作文を直前まで見直そう

また都立高校推薦入試に合格した人の共通点に、入試後「楽しかった!」と感想を伝えてくれることが挙げられます。楽しむくらいの姿勢でないと、なかなか合格はできません。

与えられたテーマに対して、どう工夫するか、他の人はこういうことは書かないだろう、などと楽しんで作文・小論文に取り組むのがユニークな文章を書くためのコツです。また、自分が楽しむだけでなく、読み手も楽しませる文章を書くことです。入試本番の作文・小論文を提出せずに持って帰りたくなるくらいにできるのが理想です。

一般入試の共通問題の国語の作文のような、表面的な内容でミスさえしなければいいという考えでは、推薦入試に通るのはむずかしいでしょう。そこで、自分が楽しみ、読み手も楽しませる作文・小論文にするには発想の転換が必要です。
  • 思いきり思考を広げて考えてみる
  • 逆説的に考える
  • 考えたさらにその先を考える
  • 前提を疑って考える
このような深く、ユニークな思考が都立高校推薦入試の作文・小論文には求められます。
 

本番を楽しむ意識に切り替え、緊張しても力を発揮できる考え方へ

本番は、「緊張したらどうしよう」と不安になる受験生も多いと思います。そこで、むしろ緊張は必要だということをお伝えしておきます。緊張するということは、「緊張感をもって臨んでいる」証拠です。試験官も緊張している受験生を、それだけわが校に入りたいのだと好意的に受け取るものです。

面接で返答につまっても問題ありません。面接はアナウンサーやニュースキャスターの採用試験ではありません。受験生の価値観や考えを知るために質問をしているのです。つっかえながらも、一生懸命伝えようとしている姿に試験官は心を動かされるはずです。
 
不合格を恐れるよりも、合格できたらラッキーくらいの気持ちで臨むのがいいでしょう。
 
そして、実は、都立高校推薦入試対策を通じて、合格よりも価値ある経験をすでに積んでいます。都立高校推薦入試対策の経験は、大学の総合型選抜でそのまま役立ちます。就職活動でもそのまま役立ちます。

社会人になってからも役立ちます。なぜなら、成果を出すビジネスパーソンに必須の力が、「思考力」「文章力」「コミュニケーション力」だからです。これらの力を具体的に学ぶのが、都立高校推薦入試対策です。
 
さらに言えば、中学卒業を前にしたこの時期に時間をかけて、自身の過去、現在、将来を深く考えたのは、これからの人生を主体的に生きるうえで、とてつもつもなく貴重な機会です。
本当に大事なものは、すでに得ているのです。

以上のことから、一般入試前に推薦で合格できたらラッキー。それくらいの気持ちで、思い切って本番を楽しむ意識に切り替えていけるといいですね。


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