家計簿はつけなくてOK! でも家計の「大まかな把握」は大事
「貯蓄が増えない」「気が付いたら今月の給料も使ってしまっていた」など、お金にまつわるお悩みをよく聞きます。さらに2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、「いざというときの蓄えは必要」ということを実感した人も多いのではないでしょうか。貯蓄をするためには、やはり収入と支出を把握しておくということが必要になります。毎日1円単位で家計簿をつけなくてもよいのですが、大まかな金額は知っておくべきでしょう。また支出においては「無駄に使っているところはないか」定期的に見直しをすることも必要です。
今回は新年を迎えるタイミングでやっておきたい家計の見直しをご紹介します。
1:「水道光熱費」の見直し
生活する上で意識せず使ってしまっている固定費が「水道光熱費」になります。まずは、水道光熱費に毎月いくら使っているのかを把握しましょう。その上で、契約の見直しです。
2016年4月から日本も電力の自由化となり、それまでの地域電力会社以外とも契約ができるようになりました。ガス会社や通信業者、石油会社ほか様々な業種の会社が参入し、電力とのセットで大きな割引サービスをしているところもあります。自分の家が何にいくらくらい使っているのかを把握し、電力会社を変えることによって固定費を大きく減らすことができるかもしれません。従来の地域電力会社の契約のほうが安くなるという家庭もあります。
インターネットに電力会社の比較サイトも複数ありますので、一度、自分の家の支出にあわせて検討してみるとよいでしょう。
2:「通信費」の見直し
通信費も、水道光熱費と同じく無意識で使ってしまう固定費です。こちらも毎月いくら使っているのか把握し、契約を見直しましょう。通信費といえば携帯電話(スマホ)の料金です。菅義偉政権が発足し、携帯料金の値下げが言われていますので、この先どのようになっていくか見えない部分ではありますが、格安スマホに変えることで大幅に節約ができるかもしれません。筆者自身、5年前に格安SIMに変えたことにより年間10万円通信費を減らすことができました。
ただし格安スマホ(格安SIM)は地域によって繋がりづらい時間帯があったり、サポートが大手3社ほど手厚くないなどということもありますので、自分の必要とするサービスと照らし合わせて検討してください。
3:「保険」の見直し
生命保険、損害保険、地震保険ほか、各種保険も固定費の一つです。クレジットカードの付帯サービスに保険がついているものも多くあります。保険は一度契約をするとなかなか見直すこともしないと思いますが、実は補償内容が重複していたり、他社に変えることで同じ補償でも保険料を安くできたり、さらに「こんなに補償がなくてもいい」という金額の内容を契約しているかもしれません。各種保険も一年に一度は見直すようにしましょう。
4:「サブスクリプション」の見直し
毎月1000円前後というあまり高くない金額でサブスクリプションの契約を結んでいる人も多くいます。またインターネットが普及してから契約書というものが手元に存在していないものも多くあるので、自分でも把握できていない人も多いのではないでしょうか。契約しているサブスクリプションは本当に利用しているかどうか、年に一度は見直したいところです。また契約書がないだけに、意識しづらいという点もありますので、一覧にして、いつでも把握できるようにしておきましょう。
5:「口座や支払い手段」の見直し
キャッシュレス化が進んだことにより現金以外の支払い方法が増え、「どこにいくらチャージしているか分からない」という人もいます。またインターネットの普及により簡単に銀行口座が開設できたり、株式の売買ができたりすることでも、「どこにいくらあるか分からない」という状態が起こっている人もいるのではないでしょうか。自分に何かあり家族に手続きをしてもらうような事態になったとき、自分でも分からないものは他の人にはさらに分からないものとなってしまいます。前述のサブスクリプション契約や、口座、支払い手段などは定期的に整理し一覧を作り、誰が見ても分かるようにしておく必要があります。
少し面倒かなと思われるかもしれませんが、年に一度だけでも整理して見直すことによって、家計の流れ全体を把握することができるようになります。新年を迎えるタイミングでやってみてはいかがでしょうか。