離婚して再婚したいが、一歩が踏み出せない

離婚して再婚

ダブル不倫で燃え上がり、互いに離婚の約束をしたものの、「本当に離婚していいのだろうか」「相手は本当に離婚してくれるのか」と迷っている女性がいる。迷うくらいなら離婚しないほうがいいのかもしれないが、このまま結婚生活を続けるのもつらいようだ。不倫と離婚をどこまでリンクさせて考えればいいのだろうか。

 

結婚生活がつらかった

「私にとって結婚生活はずっとつらいものでした」

マサヨさん(45歳)は苦しそうにそう言う。4歳年上の男性と親戚の紹介で結婚して17年。16歳と13歳の子がいる。夫は堅い職業につき、経済的な不安はないが、夫として父としては尊敬できない。

「いつも高圧的なんです。上の子はそれが原因で中学に入ったばかりの一時期、不登校になりました。学校に行っていないことは夫には内緒にしていたけど成績が一気に下がったので、夫は長男を叱り飛ばして。私は全力で長男を守りましたが、夫に突き飛ばされて肋骨を骨折しました。あのころは家庭内が修羅場でした」

3年前のことである。もともと見合いして結婚したのは、マサヨさんの実家が経済的に困窮していたから。父の経営する工場が逼迫し、助けてくれるはずの会社の社長が「うちの次男の嫁に」と言ってきたのだ。マサヨさんは何も知らずに見合いして結婚した。その後、父の工場は無事に立ち直ったという。

「それを知ったのは上の子が産まれてすぐです。義父母に言われました。もちろん親に対しても不信感が募りましたが、もともと私は親と関係がよくなかったから、心のどこかでやっぱりと思ったりもしましたね。今どき、そんなことがあるのかと少し客観的に見ていたような気がします」

夫ももちろんそのことは知っていた。だから最初から高圧的な態度だったのかもしれないと合点がいった。

「夫を怒らせないように気を遣っていれば、なんとなく日常生活はうまくいく。そう思ってやってきました。長男のことも結局、フリースクールに通わせると決めて夫を説得したんです。夫は途中で『もういい、好きにしろ』と匙を投げたようですが」

子どもたちさえ守れればいい。その時点で彼女は夫をあきらめた。

 

同じ悩みをもつ男性と知り合って

そのフリースクールに通わせている、ある父親と出会ったのが1年半前。息子の進路で悩んでいるときだった。

「普通の高校を受験させるか、通信制やフリースクールのほうがいいのか。学校とも相談しているときに、彼と出会いました。彼も息子さんのことで悩んでいる同じ立場。たまたま話をしたらすごく気が合ってしまって」

別れ際に、また情報交換をしましょうと連絡先を教え合った。そこから子どもの話にかこつけて会うようになっていく。

「短期間で一気に関係が進んでしまいました。彼とそういう関係になってから、私は今までどれだけ自分を押し殺して生きてきたのか気づいたんです。『子どもたちのことも重要だけど、僕たちにも人生がある』と彼に言われて……。彼は家庭内別居状態だと聞き、お互いに離婚できればいいのにねと。それを現実にしてもいいのではないかと彼が言い出しました」

彼のところはひとりっ子。お互いの子どもたちを連れてどこかで暮らせないか。どう聞いても現実的には思えない話なのだが、マサヨさんは「それしかない」と思いつめてしまう。

「彼とは、それぞれあと1年以内に離婚すると決めています。『うちはすぐ離婚できる。息子にも話した。あとはきみががんばって離婚すればいいんだよ』と彼は言うんですが、いざ言おうとしても怖くて言えないんです」

躊躇しているうちに、彼は本当に離婚の話が進んでいるのか、いざ離婚したら彼との関係も終わってしまうのではないかとマサヨさんは不安にさいなまれる。

「彼の離婚が確認できれば私も勇気が出るんですが、まだ確認できない。一方で、彼は早く進めようと言うばかり。子どもたちにも言わなければいけないし、何から進めればいいのかわからないんです。でもこれ以上、夫と一緒にはいたくない。下の娘も父親が嫌いですし、心情的には離婚するしかないんだけど、やはり経済的なことを考えると一歩が踏み出せない」

彼としても、マサヨさんに離婚の意志がはっきりしないと先に進めないのかもしれない。とはいえ、本来は不倫と結婚生活は別々に考えるのが筋なのではないだろうか。次の生活が確約されなければ今の生活を壊せないというのでは、結局、恋愛や結婚が生活の術ということになってしまう。しかしながら経済力がなければこういうことになるのもやむを得ないのが現実だ。

自分の望む「感情的な満足」と、「経済的に満足できる生活」が合致しない。彼女は今、自分がどうするべきかを見失っている。

「安易に身動きがとれないのが結婚というものなのかもしれません」

新しい生活を夢見ながら動けない。彼女の心の迷いが伝わってくる。もちろん誰かが決める話ではない。


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