東京都内で温泉旅行!「星のや東京」宿泊体験レポート
緊急事態宣言が解除され、他県への移動も解禁されましたが、新型コロナウイルスは予断を許さない状況。とくに感染者数が多い首都圏から遠方への旅行は、控える必要がある状況です。そんな中、全国にホテルや旅館を展開する星野リゾートでは「マイクロツーリズム」(=小さな旅行)を提案しています。自宅から30分~1時間の自家用車で行ける範囲で身近な観光しようというものです。
そこで今回は東京・大手町にある「星のや東京」での温泉旅館滞在レポートを紹介します。遠くへ旅行しづらいコロナ禍のいま、好立地ながら、味わえる非日常感は格別。
なお、新型コロナウイルスの状況は刻一刻を変化しますので、出発前にWeb等で最新情報を確認するのをお忘れなく。
【INDEX】
- 3密を避けた温泉旅館滞在ができる「星のや東京」
- 窓からオフィス街が見える客室の眺めも非日常
- 東京の季節を感じる露天風呂
- インルームダイニングで気ままな食事タイム
- セミプライベート空間「お茶の間ラウンジ」
- アクティビティで江戸東京の魅力再発見!
- 都心の温泉旅館は家族にもおすすめ
3密を避けた温泉旅館滞在ができる「星のや東京」
「星のや東京」があるのは東京の真ん中・大手町ですが、青森ヒバの大きな木扉を先へ進むと、そこはもう別世界。玄関で履物を預ける旅館スタイルで、スタッフに笑顔で出迎えられると、ほっと気持ちがほぐれます。星のや東京では、新型コロナウイルス感染防止のために、3密回避を徹底しています。玄関や上がり框(かまち)にいるスタッフは、エレベーターまでの案内にとどめ、エレベーターは客だけで乗れるように配慮。客室フロアにつくと別のスタッフが待っていて、客室内で簡易なチェックインができます。スタッフは全員マスク着用。フロントなどにはアクリルカバーが設置され、飛沫感染も万全です。 ラウンジなどは客が離席するとすぐにスタッフがテーブルを消毒をし、エレベーターボタンもかなりの頻度で拭くなど、接触感染対策にも力をいれています。客室をはじめ、館内のあちこちに手指アルコール消毒液がおいてあるので、個人でもこまめに消毒できます。
窓からオフィス街が見える客室の眺めも非日常
客室は面積約50平方メートルで定員2名の「百合」(ダブル)と「桜」(ツイン)。もしくは約80平方メートルで定員3名の「菊」から選べます。現代的なセンスでまとめられ、フチのない畳や部屋によっては太鼓障子、壁には和紙などもあしらわれています。 オリジナルの布団ベッドは、その名のとおり、布団とベッドの中間のような絶妙な高さの寝具。やわらかすぎず、かたくない最高の寝心地がやみつきになります。 窓の外に大手町の都会の街並みが広がっているのは、なんだかちょっと不思議な感じ。麻の葉くずしをモチーフにした格子があり、外から室内は見えにくい構造なので、目の前のビルも気になりません。光の加減によって、障子やベッドに格子の影がうつることもあり、幻想的です。東京の季節を感じる露天風呂
この宿に泊まる醍醐味は、なんといっても都会の真ん中で入れる温泉です。地下1500mからくみ上げた天然温泉「大手町温泉」は、ごくほんのりとろりとした黄金色。加水していないので、成分が濃厚。塩分が強く、保温・保湿効果に優れています。 内風呂からひとつづきになっている露天風呂は、高い天井の先に空が見える個性的なデザイン。時間と共に変わる雲の動き、格子のすきまから吹き込む風など、東京の季節を感じながら湯浴みできるのは、この宿ならでは。15:00~翌11:30までいつでも入れるので、時間によって違う景色をぜひ楽しんでみてください。温泉の混雑状況はスマホでリアルタイムで確認できるので、空いている時間を狙えば、より安心かつ贅沢な時間に。同じフロアにはスパもあります。
インルームダイニングで気ままな食事タイム
夕食は客室、またはダイニングで。星のや東京の料理はボキューズ・ドール国際料理コンクールで世界第3位にも輝いた浜田統之氏が手がけています。インルームダイニングは、3密を避け、自分のペースで気ままに食事を楽しめるのがいいところ。いちおしメニューは、日本の豊かな自然を感じられるコース料理仕立ての御膳「星のや東京御膳」です。オリジナルのお重に並べられたおかずは色とりどりで味わいも多彩。メインの牛ひれには山わさびと芽葱が添えられ、見た目にも新鮮な驚きと感動がありました。メニューは時季によって変わります。 料理をテーブルにセッティングする前には、スタッフがテーブルを消毒。料理は手袋をつけて給仕してくれます。重箱は客が自らあけることで、なるべく接触を減らす工夫も。食のシーンの感染対策はとくに徹底していました。 ちなみにダイニングは半個室が6卓。それ以外の4卓も格子やパーティションで区切られているので、隣席との距離は保てます。こちらでは新感覚のコース料理「Nipponキュイジーヌ」を楽しめます。 2020年8月1日からは、新コース「Nipponキュイジーヌ ~発酵~」の提供をスタート。日本で培われてきた「発酵」という食文化とフランス料理の調理技法を融合させた新たなコース料理は、新型コロナウイルスの影響で免疫力に対する意識も高まる今だからこそ食べたいですね。
セミプライベート空間「お茶の間ラウンジ」
部屋以外にも寛げる場所があります。各階には、その階の宿泊者だけが使えるセミプライベートなスペース「お茶の間ラウンジ」が用意されており、リビング感覚で使えます。ラウンジにあるお茶やお菓子は部屋に持ち帰ってOK。コンセント付きのデスクもあるので、最近はここでテレワークをする人の姿もあるとか。ワーケーションという言葉もありますが、場所が変わると集中力も高まるかも。 2階のフロント横にもラウンジがあり、時間ごとにお茶や飲み物が用意されます。夕方17:00~21:00には「SAKEラウンジ」を実施。日本酒の飲み比べ、お酒にあわせた季節のおつまみなどを楽しめます。アクティビティで江戸東京の魅力再発見!
星野リゾートが提案するマイクロツーリズムは、身近な場所の知られざる良さを再発見できるのが魅力。星のや東京のあたりは昔、武家屋敷が立ち並んでいたところで、スタッフの制服も武士の礼服であった裃(かみしも)を意識しているそう。そんな土地柄もあり、江戸東京の情緒を感じるアクティビティがいろいろ用意されています。おすすめは有料プログラムの「人力車遊覧」。星のや東京の玄関前から出発する神田コース・人形町コース・日本橋コースがあり、時間は60~90分。一見するとただのビル群なのに、重厚な建物や歴史ある神社がひそんでいるのが江戸の町のおもしろさ。「この橋を参勤交代の大名が歩いたんですよ」なんて車夫さんの話もおもしろく、東京の魅力を再発見できます。
ほかに無料で楽しめる「めざめの朝稽古」もユニークなアクティビティ。江戸時代、神田に道場を構えた「北辰一刀流」の剣術の所作と深呼吸を組み合わせたストレッチプログラムです。従来は館内でやっていましたが、今はコロナの影響で、旅館前の広場でおこなっています。木刀を振るという体験自体が新鮮で、背筋を伸ばして武士の気分で体を動かすと気分もすっきりします。
都心の温泉旅館は家族旅行にもおすすめ
星のや東京は子連れもウェルカム。温泉はオムツがとれていれば入れるので、家族の温泉旅行にもぴったり。移動の負担がなければ、子連れ旅行はぐっとラクですし、室内をふくめほとんどのフロアが畳敷きなので、靴を脱いで過ごせるというのも子連れには快適です。インルームダイニングには「お子様カレー」や「お子様うどん」などのメニューがあり、ダイニングにも子ども用のカトラリーやチェアが用意されています。12歳以下の添い寝は無料。ベビーベッドや離乳食なども用意してもらえるので、赤ちゃん連れも安心です。都内の温泉旅館で過ごす、寛ぎの時間。withコロナ時代の気軽なリフレッシュにぴったりです。
■星のや東京
住所:東京都千代田区大手町一丁目9番1
料金:客室での夕朝食付き1泊37,200円~(2名1室1名あたり、税サービス料別)、半個室ダイニングでの夕食と客室での朝食付1泊43,200円~(2名1室1名あたり、税サービス料別)
TEL :0570-073-066 (星のや総合予約)
※新型コロナウイルスの状況次第では、今後も都道府県の知事の判断で、個別のルールが設定されることがあり得ます。旅行の際は最新情報をご確認のうえ、「新しい旅のエチケット」も参考にしておでかけください。