電話回線によっても遅くなる
FAX機の調子が悪かったり、電話回線の状態が良くないと、最高通信速度以下になってしまうこともあります。
例えば、筆者が利用しているFAXは最高14400bpsですが、送受信する際に、相手と14400bpsで接続されることも多いですが9600bpsや7800bps等で接続されることもあります。これは相手のFAX機が14400bpsに対応していないことが主な理由と考えられます。
まれに、4800bps等とても遅い速度でしか接続されないことがありますが、それは相手のFAX機のみならず、電話回線にもノイズが多いなど別の要因があると思われます。
ノイズが多いと、接続速度が遅くなるだけでなく、通信がエラーを起こしてしまい、何度も同じデータを送り直し通信速度が長くなったり、途中で異常終了する原因にもなります。
通信速度は自分のFAX機と相手のFAX機とで決まります。相性などの問題もあるので、一概にどちらが原因で最高速度がでないのかわかりにくいですが、複数のFAX機と通信してみて、常に最高速度がでないのならば、自分の電話回線等に問題がある可能性が高いでしょう。
通話料の安いIP電話では、FAX通信をサポートしていないサービスも多くあります。そのような電話回線を利用している場合は、実際にFAXが使えても速度が安定しない場合もあるようです。ちなみに、筆者はFAX回線にNTT東日本の「ひかり電話」を利用していますが、安定して14400bpsで通信できます。
FAXの通信費を節約する場合、FAX機の通信速度が速いものを使い、最高速度がでる電話回線かどうかを確認してみて下さい。実際にどれくらいの通信速度で接続されているかは、送受信中のステータス表示や送受信レポートなど(FAX機によって調べ方は異なります)で調べられることが多いようです。
FAXを購入する際の注意点
以下は、FAXを購入する際に注意してほしい点です。
- 通信速度を確認
一部の家庭用FAXでは、通信速度について明記がない販売資料等もあるようです。FAXを購入する際には、必ず通信速度を確認して下さい。
また、安価な機種だと最高通信速度が9600bpsのものもあるため、通信費がかさむ場合があります。
- 感熱紙を使うかどうか
一昔前のFAXは感熱紙を利用したものが多くありました。これは、ロール型の用紙で、紙に熱を加えることで印字させるタイプのものです。感熱紙はインクが不要であるというメリットもあるものの、紙が丸まる、時間の経過とともに文字が薄くなる(保存に不向き)、光や熱によって黒く変色するなどのデメリットも多いです。
最近の主流はプリンタと同じインクジェット式ですが、安価な機種ではまだ感熱紙を利用したものがあるので注意して下さい。
- スキャナ機能の有無
最近のFAX機は多機能になっているものもあり、電話とFAXのみならず、コピー機能、パソコンのスキャナやプリンタとして使える機能など何役もこなせるスグレモノがあります。
受信したFAXをメールで自動転送する機能がついているものなどもあります。
多少値段は高くつきますが、FAXとスキャナ、プリンタが一台になれば、省電力・省スペース化できます。ぜひ積極的に検討してみてください。
スキャナ機能がある場合は解像度を、プリンタ機能がある場合は解像度ならびにインクの価格や種類(数色一体型のカートリッジの場合ムダが多くなる)に注意してみて下さい。