つい言ってしまいませんか? 「とりあえず」と
「とりあえず」と発したら、いちど立ち止まってみましょう
1. 「とりあえず」モノを置く
「とりあえず」仮置きしただけなのに、あっというまに定位置になってしまいます。
家の中に置いてあるモノをぐるっと見渡してみてください。なぜここに置いてあるのかを説明できない「とりあえず置いたモノ」ってありませんか?
そんなモノばかりだった!という方、安心してください。これは誰にでもあり得ることです。引っ越しのドタバタの中、次から次にやることが降ってきて「とりあえず!」にしたモノがひとつやふたつあるものです。
問題は、たった2週間程度で「とりあえず」が「この場所にあるべき」にすり替わってしまうこと。「使いにくいなあ、なぜだろう」と感じる頃には自分の中で「ここにないと困る」と思い込んでいることがほとんどです。
ここで私の実家の例をあげますね。
実家の納戸。畳が斜めに収納されているため、他のモノが取り出しにくい
「この納戸が使いづらくて……」という母の悩みを聞いて、畳を納戸から他の場所に移動させると、納戸の稼働率がグッとあがりました。母が真面目な顔をして「なぜ今まで20年も気が付かなかったのだろう……」と言っていたのが印象的でした。
「とりあえず」と置いていた畳を移動させたら、スッキリと使いやすい納戸に変わりました
ご自身でやる場合は、片づけたい場所に置いてあるモノひとつひとつに対して「ここにあるべき理由を語れるか?」と考えていくのが一番の対処法です。ぜひモノと徹底的に向き合ってくださいね。
2. 「とりあえず」手放すことを保留する
要不要の判断を先送りするときに「とりあえず」と言っていませんか?
それらは
- 少なくとも「要る」モノという判断ではない
- 今は手放すという判断をしたくない
と決断を後回しにしたモノたちです。これを家に置いておくのも結構ですが、また必ず同じように見直さなければならないタイミングがやってきます。
そこで、もう一度「とりあえず」のモノを見直して
- また来年、時間を確保してまで悩む価値があるか?
という基準で考えてみてください。自分の中の価値観がはっきりしてくるでしょう。
3. 「とりあえず」買っておく
とりあえず2つ、と用途が不明確なまま買ってしまうことありませんか?
モノは家の中に勝手にやってきたりしません。「いつのまにか増えてしまう」と感じるモノも、必ずあなたと家族が持ち込んでいる(もしくは持ち込むことを許可している)のです。
他人が家に持ち込んだモノに意見すると衝突することがあるので、自分が持ち込んだモノに関してよく見てみましょう。「とりあえず」と言って買うことはありませんか? 「とりあえず」で買ったモノは家に持ち帰った瞬間に存在を忘れがちです。
それは用途が不明確だからです。
お客様と一緒に片づけをすると、封を切っていないモノがたくさん出てきます。なぜ買ったのに開けていないのかをお尋ねすると、「緊急を要するモノではなく、とりあえず買ったモノで……」と言われるのです。そしてみなさん、「買ったことも忘れていた」「あーーこんなの買ったような気がしてきた」などとおっしゃいます。
特に危険なのが100円ショップなどの低価格商品。安いから「とりあえず」買っておいても家計を圧迫しない、という理由です。ラッピング用品、文具のストック、キッチン用品の便利グッズ、などが多い印象ですね。
自分にもあてはまる、と思った方は、ぜひモノを買う時に「すぐに使う用途」を考えてください。記憶から消し去らなければモノは使えます。使えば生かされ、満足感が生まれ、最後に気分よく手放せますよ。
どなたかの参考になりましたら幸いです。