今年のクリスマス、不倫カップルはどう過ごす?
不倫はいけない。そんなことはわかっている。だが別れられない人たちは、今年のクリスマスをどうやって過ごすのだろうか。
そもそも、クリスマスはなぜか不倫カップルにとって重要のようだ。誕生日はどうしても家族と過ごすしかないが、クリスマスは24日か25日、どちらかは恋する相手に会いたくなるものだから。
「平日だから気がラク」W不倫歴6年、ユキさんの場合
お互いに家庭がありながら、7歳年上の彼と、すでに6年つきあっているユキさん(46歳)。結婚して18年、ひとり息子は17歳になった。
「彼は私が独身時代に勤めていた会社の先輩です。7年前にばったり再会、当時、私は離婚を考えていたので相談に乗ってもらっているうちにそういう関係になって……。でも彼とつきあうようになってから夫に関心がいかなくなり、逆に関係がよくなったんです」
夫は家庭をうまく運営していく同志、彼は人生のパートナーだと彼女はきっぱり言う。再会してからずっとクリスマスイブか当日25日は彼と過ごしてきた。
「私たちはほとんど昼間しか会わないんです。24、25日が土日だと、我慢して次の月曜日に会うしかないけど、今年は平日だからちょっと気がラク。まあ、息子はすでに試験休みに入っていますが、どうせ出かけてしまうでしょうから」
彼女はパートを休み、彼は会社を午後から休む。昼から夕方までずっとラブホで過ごす予定だという。人に見られたくない関係でふたりきりでいたいのなら、そこがいちばん安心だからと彼女は言う。
「今年は私がケーキを作って持っていく約束です。彼にはめったなものは贈れないから、その場で食べてもらうしかありません。私は別に夫のチェックが入るわけではないので、彼は毎年、記念になるようなプレゼントをくれるんです。ピアスとか素敵なポーチとか。値段なんてどうでもいい、彼の気持ちがこもっていれば」
平日昼間に会っているカップルにとっては、今年は家族にウソをつかなくてすむ分、少しだけ気がラクなのかもしれない。
「会えるのはきっと23日……」独身アキコさんの場合
「クリスマスなんて大嫌い」そう言うのは、職場の上司と2年ほどつきあっているアキコさん(32歳)だ。クリスマスイブも当日も彼と過ごしたことはない。
「年末から年始にかけては、やっぱり家族との時間なんですよね。今年はおそらく会うのは23日。26日だと街にクリスマス気分がなくなってしまうから、23日に食事をしようということになっています。その後、私の部屋で過ごします。とはいえ、翌日も仕事だから彼は夜明け前には帰るでしょうけど。イブはやはり不倫している女友だちと過ごす予定。ひとりでいるといろいろ考えちゃうから」
つきあい始めて半年ほどたったときの最初のクリスマスはせつなくて、ひとりで過ごすことに耐えられず、睡眠導入剤を飲んで寝てしまったという。
「今年は年末年始の休暇が長いでしょう。彼に会える望みがあるならこっちにいるつもりだったんですが、彼はなかなか予定を言ってくれない。ずっと待たされて、先日問いつめたら、家族で海外旅行をするんですって。それなら私は実家に帰るしかありません」
家に戻れば、親戚もいる中で「結婚は?」と言われるに決まっている。それを今年も聞くのかと思うとうんざりすると彼女は顔をしかめた。
不倫をしている独身女性にとっては、実家や親戚から言われていちばん堪える言葉だろう。
「年末は友人と会ったりして、大晦日から三が日だけ実家にいる予定。戻ってきたらひとりで映画にでも行こうかなと思っています。彼とつきあうようになってから、ひとりで遊ぶことがうまくなりました。いいことかどうかわからないけれど」
独身の恋人がいようが、既婚の彼がいようが、ひとりで遊べるようになるのは重要なことだ。ひとりで立つことができれば、彼を「待つ」ことから卒業できる日がくる。そして「我慢しない恋愛」に巡り会える日も来るはずだ。