前回に引き続き、ワンギリの真相に迫ります!今回はワンギリで来た電話番号にかけ直すだけで、本当に高額請求が来るのか、その辺をじっくり解説します!ワンギリの正体はQ2なのでしょうか?(前回の記事→『ワンギリってどうなってるの?』)
■発信者番号通知をしてかけてしまったらどうなるの?
仮に、業者の番号へ発信者番号を通知してかけてしまった場合、本当に高額請求が来るのでしょうか?常識的に考えて、そんなことはあり得ませんが、どうなんでしょうか?
■ダイヤルQ2ではない
業者の番号へ電話をしてしまうとダイヤルQ2のようなテープが流れてきますが、これはダイヤルQ2ではありません。そもそも、ダイヤルQ2なら電話番号は必ず0990で始まります。
また、携帯電話からはダイヤルQ2番号には接続できないのです。よって、携帯に来るワンギリ電話はダイヤルQ2ではありません。
仮に0990で始まる番号に電話をしたとしても、NTTのダイヤルQ2では最高課金額が決まっており、1回または3分300円を越えて課金するような番組は存在しません。「ちょっと繋いだだけで10万円請求」される番組はあり得ないのです。従って、請求がNTTから来ることは決してありません。
■請求するのは業者の勝手!?
では、誰が高額料金を請求してくるのでしょうか?ワンギリを利用して電話をかけてくる業者のほとんどは「出会い系」業者です。この中の悪質業者が、利用者の個人情報を集め、勝手に請求してくるのです。
以前から、勝手に写真集等を送りつけ「返品してこないから購入の意志があるとみなして○万円請求します」という『送りつけ商法』(ネガティブ・オプション)がありました。変な話ですが、送りつけること自体、そして請求すること自体は違法ではないそうです。請求するのは業者の勝手、支払うのも消費者の勝手ということでしょうか?
■ワンギリの被害は前からあった!!
実は、このワンギリの被害は今に始まったことではありません。国民生活センターによると、出会い系サイトに関連した相談件数は、1998年度12件、99年度27件、2000年度134件、そして2001年度は10月15日までで282件にもなっているそうです。典型的な例は「出会い系サイトの無料サービスを利用しただけなのに、数カ月後に、入会金・利用料・延滞料金として数万円を支払えと言われた」というようなものです。
今回の「少しでも電話が繋がると高額請求が来る」というのはこれと非常に似たもので、そういう意味では、前からある手口なのです。