収入が上がると無理をして体調を崩しがちで、翌月の収入が減るというサイクルがあります

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、過去の買い物依存の浪費で、借金が増えてしまい、返済について悩んでいる33歳の女性です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください(相談は無料です)

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過去の借金を完済したいのですが、どう家計のバランスをとればいい?

過去の借金を完済したいのですが、どう家計のバランスをとればいい?




■相談者
元買い物依存さん(仮名)
女性/自営業・自由業/33歳
東京都/借家
 
■家族構成
一人暮らし
 
■相談内容(原文まま)  
2018年初めより、買い物依存の浪費によって増えてしまったカード決済残額300万円を任意整理し、2019年12月で丸2年になります。完済は2023年予定です。返済と同時に家計簿をつけ始め、まったく把握できていなかった支出を整理し、やっと貯金を始められたのが2019年4月。
 
水商売をしており、支出項目以外に美容代月約8万円、お客様へのお礼やプレゼント月1万~3万円、タクシー代約5万円、衣装などの購入費3万~4万円(ドレス新調日が月2回あるため)、趣味はオタクで毎月ではないですが、昨年までは年30万円ほど。今年は年間15万円ほどになる予定。
以前は被服費も毎月5万円ほどありましたが、年内は買わずに過ごしたいと思っています。医療費1万5000円(持病があります)、ペット費月1万円(ペット年払い保険料3万5000円)。借金返済5万円。雑費はコンタクトレンズ、日用品、クリーニング。現在、とにかく赤字にしないこと。
積立定期で毎月4万5000円をしばらく使わないお金として貯金すること。できる月はお給料の最低10%を別の定期預金(趣味被服費用、大きな急な支出用として口座を分けています)に、を心かげています。各支出のボリュームが大きく、節約しているのかどうか疑問な家計で大変恥ずかしいですが、預金がある程度貯まったところで、借金の繰り上げ返済もしたいです。目安としてはいくら貯まったタイミングでするべきでしょうか?

また、収入が上がると無理をして体調を崩しがちで、翌月の収入が減るというサイクルがあるので、現在は月収50万~60万円ほどを維持して落ち着いています。近頃、お金のことばかり考えて、無事に完済できるのか、その後の人生のことなど漠然と不安になっています。お金は使うのは一瞬ですが、貯まるのは遅く、焦りばかりが募ります……。

すべて自分の浪費が招いたことですが、早く借金を返済したいです。借金がなくなり、ある程度の預金ができるタイミングまで仕事は続けたく思っており、あと5年以内になんとか見通しを立てたいです。
 
■家計収支データ
相談者「元買い物依存」さんの家計収支データ

相談者「元買い物依存」さんの家計収支データ



 
■家計収支データ補足
(1)収支について
現時点での返済残高は、194万円。今後の大きな支出としては、賃貸の更新費用15万円です。国民健康保険料は減額され1万6000円/年。来年も同様の予定。国民年金は2019年4月に2年分前納したため、2020年はなし。
 
(2)通信費について
通信料は端末代7000円(2020年4月まで)、仕事用とプライベート用2台分と自宅のネットです。
 
(3)加入保険について
♢本人/共済=毎月の保険料約4000円
♢ペット保険=毎月の保険料約3000円 ※年払い保険料3万5000円を12分割
 
(4)貯蓄について
自動積立定期預金(月4万5000円。2019年4月より)27万円
趣味娯楽費、及び特別費用定期預金23万円
 
(5)体調について
慢性疾患があり、定期的に通院・検査。投薬していれば日常生活に支障なし。大きく悪化することも今のところないという医師の判断。
 
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 焦りは禁物。借金返済は3年で終わるので、体調優先で無理しないこと
アドバイス2 100万円が手元に残るようになったら、一括返済できる
アドバイス3 5年後に再スタート。貯蓄体質に変わっているはず
 

アドバイス1 焦りは禁物。借金返済は3年でできるので、体調優先で無理しないこと

現実を直視し借金と向き合い、貯蓄を始め、家計簿もつけ始められたとのこと、行間からも頑張ろうという気持ちをうかがうことができ本当によかったです。仕事柄、支出が公私混ざってしまっていますが、今後は、家計簿でしっかり管理されていけば、大丈夫でしょう。収入が増えるのに越したことはありませんが、体調を考えると現状維持で十分です。焦りは禁物ですからね。
 
借金返済を焦るがために、貯蓄せず、返済に充ててしまうのは、一番避けたいことです。いざ何かあったときに、現預金がないと、また借金を作ってしまうことになります。ですから、積立定期を始められた時点で、借金体質から一歩抜け出せています。
 
現在、4万5000円の積立ですが、あと5000円。ここだけ頑張って見直しをしてください。その際、保険はこのままで、他の費目で捻出するようにしてください。毎月5万円、年間で60万円貯蓄できれば、これは大変な自信につながるはずです。
 

アドバイス2 100万円が手元に残るようになったら、一括返済できる

年間60万円の貯蓄だとすると、3年で180万円。今ある50万円を加えると230万円貯めることができます。この間、借金は毎年60万円返済していますので、3年後には残り50万円を切っていると思われます。なので、3年待たずに、手元に100万円残るタイミングで、借金を一括返済してしまえばいいでしょう。おそらく、2年半後にはできるのではないでしょうか。
 
借金を完済できてしまえば、そのあとは、それまでの返済分と合わせて、毎月10万円の貯蓄ができるわけですから、何の心配もいりませんよ。
 
仮に2年半で完済し、その時点での貯蓄は100万円。そこから2年半で300万円貯まります。つまり5年後には400万円は貯蓄ができていることになります。
 

アドバイス3 5年後に再スタート。貯蓄体質に変わっているはず

貯蓄が400万円あれば、何かあっても当面の生活に困ることはありません。そこから再スタートです。
 
体調が思わしくないということですし、そもそも買い物依存になってしまったストレスの原因は何だったのかと思うと、今の仕事をそのまま続けられるのかも、気がかりです。借金完済の自分へのご褒美に、趣味娯楽の費用を年間30万円に戻しても大丈夫ですから、ストレスのない環境で、その後の仕事や生活をどうするのか、どうしたいのか、ゆっくり考えてみてくださいね。
 
5年後、元買い物依存さんは38歳。まだまだ可能性はたくさんあります。どうか、体を壊すような働き方だけは避けてください。5年で何とかなります。体調優先、焦らずに頑張ってください。未来は明るいです。
 

相談者「元買い物依存」さんから寄せられた感想

アドバイス、大変ありがたく拝見しました。遅々として返済も貯金も進まないのに仕事上もっと高額なお金を使うお客様を相手にするため、余計に気持ちが焦っておりましたが、未来は明るいとの言葉で救われる思いです。先生の言う通り、5000円積立を増額し、2年半後に完済することを目標に日々の生活を大切にしようと思います。また完済した暁には、相談させていただけたら嬉しいです。この度はありがとうございました。


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教えてくれたのは……
深野 康彦さん
  
 

 


マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/伊藤加奈子


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