亀山早苗の恋愛コラム

バブル世代とは違う!?40代後半女性の恋愛観

同じアラフィフでも、40代後半の女性たちの恋愛観は、50代とはまた違うのかもしれない。高校生時代にバブル期を過ごした女性たちに聞いてみた。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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アラフィフ40代後半の女性の恋愛観

バブル後半世代の恋愛

同じアラフィフでも、40代後半の女性たちの恋愛観は、50代とはまた違うのかもしれない。高校生時代にバブル期を過ごした女性たちに聞いてみた。

 

 

雰囲気は感じていたけれど

バブルの雰囲気は感じていたものの、実際には何の恩恵も受けなかったというのは、サオリさん(48歳)。

「うちの親が不動産屋を経営していたんです。当時、けっこう儲かったんでしょうね。夜な夜な遊んで浮気もしていたらしく、あの時代は両親のケンカが絶えなかった。そんな思い出しかないですね」

一時は離婚話まで出ていたものの、バブル崩壊とともに父は意気消沈、母のアドバイスで商売を小さくすることで何とか乗り切った。同時に夫婦仲も修正されたようだという。

「そういう情景を見ていたので、私たち世代はバブルを体感した人たちとは少し違うかもしれませんね。恋愛もイケイケにはなれなかった。地道に生きたほうがいいと刷り込まれたような気がします」

サオリさんも大学を出て、かろうじて就職できたものの不景気のあおりを受けた。仕事でキャリアを積むよりは、早く結婚して「そこそこの幸せ」を手に入れられればそれでいいと思うようになっていったそうだ。

「私も28歳のとき、同じ会社の人と結婚しました。私は退職してふたりの子をもうけ、パートをしながら子育てして。たまたまうちの不動産屋がもっているマンションに住めたから家の心配はなかったものの、同世代の友だちはなかなかマイホームを持てなくて苦労していましたね」

婚外恋愛など考えたこともなかったという彼女だが、最近になって、「何か忘れ物をしているような人生」だとひしひしと感じている。

「大恋愛といえる恋愛も知らずにここまで来てしまった、という感が強いんですよね。子どもたちも自分の世界を持つようになって、同い年の夫は今、仕事が楽しいらしい。私だけ置いてけぼりになっている気がして」

半世紀近く生きてきて、忘れ物を取りにいける日がくるのだろうかと考えることもあると彼女は神妙な面持ちで言った。

 

 

姉が少し羨ましい

「私、三姉妹の末っ子なんですが、いちばん上の姉がモロにバブル世代なんですよね。2度も離婚して、そのたびに実家に迷惑かけて、それなのにまた恋愛して。しょうもない人だとずっと思っていたけど、最近、その姉が羨ましいなと思うことがあります」

苦笑しながらそう話してくれたのは、アキコさん(47歳)。9歳年上の姉は20代のころバブルのど真ん中にいて、「男を何人もとっかえひっかえしていた」そう。

「私の時代は、もう就職すら大変で、私は大学を出たあと専門学校に入り直して、とある国家資格をとってようやく仕事を見つけたくらい。32歳で結婚して共働きで子どもひとり。地味な生活を送っています。長姉みたいにはなりたくないと思ってやってきたけど、なんだか今になると、彼女がいちばん楽しい人生を送ってきたんじゃないか、とすぐ上の姉とも話しているんですよ」

長姉は今、成人した子どもふたりと暮らしているが、つい最近、実母と同居を始めた。それでも恋愛はしているようで、ときどきアキコさんにのろけることもあるようだ。

「どうやって生きてもいいのかもしれないと、私もこの年齢になって思うようになりました。夫とはもはやただの同居人なので、私にもこれから恋愛が降ってくるといいな、と。でも実際、そういうことになったら長姉のように思い切った行動はできないかもしれませんけど」

すべてがバブルのせいではない。長姉の性格によるところも大きいだろう。だが、ムチャしても楽しいほうを選択するのは、バブル世代のひとつの特徴かもしれない。

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