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四季の移ろいで忙しい心に潤いを与えてくれるフォトエッセイ

シンガポール・沖縄ガイドであり現在は沖縄在住の稲嶺恭子さん。今回は「沖縄に住んでいるからこそ、客観的に見ることができた」という四季の移ろいを描いたフォトエッセイをイチオシしてくれました。

稲嶺 恭子

執筆者:稲嶺 恭子

シンガポール・沖縄ガイド

説明画像

ながめているだけでも満ち足りた気分になれるフォトエッセイ
 

女性に人気の料理研究家・渡辺有子さんの著書『365日。小さなレシピと、日々のこと』は、全ページカラーで展開される美しいフォトエッセイ。日本の四季の移ろいを、ゆったりと感じられる1冊です。

さっそく詳細をチェック
 

365日を写真で魅せてくれるインスタ的エッセイ

渡辺有子さんは今大人気の料理研究家で、著書も多数出版されています。さりげなくておしゃれな彼女のレシピも素敵なのですが、食器やお花など、お料理の周辺を彩るアイテムのチョイスもセンス抜群。

その世界観を崩さない写真も美しくて、インスタグラムも好評です。そんな渡辺さんの本のなかで私が一番好きなのが『365日。小さなレシピと、日々のこと』です。
 
タイトルどおり1月1日から始まるこの本は12月31日まで365日、1日1ページで展開されていきます。写真1点ごとに簡単な文章が添えられていて、インスタグラムをそのままページにしたようになっているので、読みやすさも格別。「さぁ、頑張って本を読むぞ」と気合いを入れずとも、気軽にページをめくり進めていけます。

その時期、その季節ならではの料理レシピや旬の食材、お菓子、行事や催事、雑貨、花、旅、人と、さまざまなテーマのページがあるのも興味深いポイント。「あ、これ真似してみよう」「こんなふうにするキレイに見えるんだ」などと、センスの良い物に囲まれた生活に憧れる女性にとっては、お手本になるページだらけなのです。素敵な写真が多く、撮影の勉強にもなります。
 

季節の移ろいの美しさに気づかされる

この本の良いところは、おしゃれでカッコいいというだけではありません。いろいろなテーマが詰め込まれていながら、きちんと日本の四季を感じられる1冊に仕上がっています。その季節、その時期を伝統から、味わいから、アイテムからなど、さまざまな方向から愛でているというのが伝わってくるので、読んでいるとゆったりした気分になってきます。

私は季節の変化を感じづらい沖縄に住んでいるので、このフォトエッセイで日本の四季というものの美しさを客観的に感じることができるようになりました。
 
季節を愛で楽しみながら暮らすという特権が、日本にはあるということに気づかせてくれた極上の1冊です。この本を読むと、忙しいばかりで季節の移ろいの美しさすら忘れてしまうような、ガサツな暮らしに埋没したらいけないなぁ、と反省させられます。

詳しくはこちら

DATA
主婦と生活社┃365日。小さなレシピと、日々のこと

著者:渡辺有子

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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