フリーソフト・シェアウェア/ブラウザ

Sleipnir作者 柏木泰幸氏インタビュー(3ページ目)

カスタマイズに特化したタブブラウザ「Sleipnir」の生みの親、柏木泰幸氏。若干24歳にしてFenrir& Co.代表という起業家の顔も併せ持つフリーソフト作家に、作品そしてフリーソフトへの熱い想いを聞く!

執筆者:吉原 克

タブブラウザ「Grani」に託すFenrir & Co.の“願い”

Grani配布サイト
タブブラウザGrani配布サイト
「Grani は、タブブラウザ市場の拡大を目的としたウェブブラウザです。まだ一度もブラウザをダウンロードして使ったことがない方でも使いこなせるよう工夫しました。ややこしいカスタマイズも必要ありませんし、ボタンも少なく、わかりやすい直感的なデザインになっています。とにかく気軽に、簡単にフリーのタブブラウザというものを多くの人に知ってもらいたいという気持ちをこめています。」
柏木氏が代表を務めるFenrir& Co. は現在、オークションサイト「bidders(ビッダーズ)」と提携して専用の配布サイトを開設している。フリーソフトという概念そのものを知らない人々にもアクセスしてもらえる可能性を広げるためだ。こうして多くの人に、Graniを通じてフリーソフトの良さを知ってもらうことが狙い。いわば「フリーソフトそのものの広報活動」に力を入れている形だ。
まずは、知ってもらう。
これがFenrir & Co.にとっての当面のクリティカルミッションといえるだろう。
bidders内Grani配布サイト
オークションサイト「bidders(ビッダーズ)」内に開設されたGrani配布サイト

「世間的にみれば、フリーソフトには、まだまだ偏見や不信感があると思います。なんとなく怖い、なんだか面倒くさそう、という。企業のPCでも、フリーソフトのインストールを禁止しているところが多いと聞きます。それはどうしてか。何かあった場合の“責任”を追及できないから危ないと考えられているわけです。特に個人が開発したソフトなら尚更です。そうした現状を、企業である当社(=Fenrir & Co.)がフリーソフトを開発して配布することで変えていきたいと考えています。」
フリーソフトやタブブラウザの普及にともなって、GraniやSleipnirといったFenrir & Co.のソフトウェア“以外”のブラウザを使うユーザが増えるとしても構わないという。ブラウザをはじめとするソフトウェアには、“選択肢がある”ということを多くの人に気づいてもらうことが、Graniにこめられた思いなのだ。<了>


今回は、私のガイド記事としては初の、フリーソフト作家インタビューを敢行しました。快くインタビューを承諾してくださったFenrir & Co.の柏木泰幸氏に感謝します。
また、このインタビューを通じて、読者のみなさんがフリーソフトというものによりいっそうの親しみと理解をもってくだされば幸いです。

【関連サイト】
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※OSやアプリ、ソフトのバージョンによっては画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます