あるあるな顔症状チェックが記載された表紙から中身に引き込まれる
「なぜこんなところにニキビができるのか」「爪が白っぽいのはなぜか」など、表面に出てくる不調の原因について考えた時、興味を持ったのは中医学でした。
中医学のわかりやすい書籍を探し求めていた時に出会ったのが、猪越恭也氏の著書『顔を見れば病気がわかる 隠れた不調を自分でチェックできる本』。
美容ライターという仕事柄、インナービューティを追及するヒントになるだけでなく、気になる不調から原因を逆引きしたり、自分の弱点を見つけたりするきっかけにもなり、家族の生活習慣や食事を見直す際にも役立っています。
気になる不調の原因を誰でも簡単に検索できる
裏表紙に書かされた不調をチェックしてみてもハッとさせられる
この本は、目や唇、鼻、舌などパーツごとの不調チェックから始まります。そして、顔に表れている不調は、内臓などの見えないトラブルの危険信号だ、と警鐘を鳴らします。
目次から不調の説明にダイレクトに行き着くことができる便利さから、家族とシェアをして使うようになり、我が家では家庭の医学のような役割を果たしています。
例えば、思春期の息子の顔にニキビができたら、できている場所に応じた内臓の状態を気遣う、という使い方をしています。そして、スキンケアに加えて食生活などを見直すのにも役立っています。
こういった裏付けがあると微妙な年頃の息子も納得してくれて、野菜やお通じがよくなる食品もちゃんと食べてくれます。
不調だけでなく、自分の弱点を知るきっかけにも
不調のセルフチェックの先にある内臓のタイプごとの顔チェックも
必見なのは、後半にある「内臓のタイプごとの顔チェック」。顔に表れる症状と自覚症状をチェックして点数化します。チェックが多く入った臓器が自分の弱点。弱点がわかれば、セルフチェックや生活改善のきっかけになります。
中医学は、中国の伝統医学で数千年の長い歴史があり、その中で育まれてきた経験や実績を元に体系化されて現在に至るものです。中医学の様々な考え方の中でも特に私が惹かれたのは、未病を発見して治療する「予防医学」です。
セルフチェックで不調の原因を早めに確認することができれば、生活習慣を改善したり、食生活の見直したりすることで、病気を予防し、健やかな毎日と美しさも手に入るかもしれないと思ったのです。
「健康あっての美容」だから、インナービューティを心がけたい
常日頃から思うのは、「健康あっての美容」だということ。体の内側の声に耳を傾け、丁寧な生活を送ることで健やかな体と美しさを育むことができると考えています。私は美容ライター・エイジング美容研究家という仕事柄、数多くの人のお悩みに触れ、その改善策を求められたり、それを記事化して発信しています。そういった際にも、美容＝表面だけのお手入れだけでなく、インナービューティについても掘り下げたアドバイスをお伝えするようにしています。そういう意味でもこの本は、不調改善の指南書となっています。
この『顔を見れば病気がわかる 隠れた不調を自分でチェックできる本』は、体の内側からくる自分の不調と向き合い、健やかな体と美しさを育みたい人にイチオシです！
DATE
草思社｜『顔を見れば病気がわかる 隠れた不調を自分でチェックできる本』
著者：猪越恭也
発売日：2004/6/1
単行本：237ページ
