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たった1つ、株主優待銘柄を買うときの心得

3月になると気になるのが株主優待銘柄です。優待銘柄を買う時に気をつけた方がよいことはあるのでしょうか?株主優待株を買うときには、「優待がなかったとしても、グイグイお金を増やしてくれそうな会社の株」を選ぶことをオススメします。「ちゃんとお金を稼いでいる会社の株を買うこと」「適正価格の範囲内で株を買うこと」がポイントになるのです。

中原 良太

執筆者:中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープランガイド

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株主優待銘柄を買う時に気をつけた方がよいこと

2019年1月から、平日21時にYouTube生放送をしています。生放送では500名以上の個人投資家が集まり、場末のバーのような雰囲気で運用成績を報告し合っています。
 
そんな中、リスナーからよくいただく質問があります。その質問がコチラ:
 
「そろそろ株主優待の季節ですね。気になる株主優待銘柄があるのですが、買うときに気をつけた方がよいことはありますか? 中原さんの考えを教えてください」
 
今回は、この質問に中原が回答します。
 
ちなみに、中原は過去に株主優待株に関する記事を何度か執筆しています。本記事と併せてお読み頂くことで、役立てられると思います。ご活用ください。
 
●株主優待銘柄に関する関連記事はコチラ
その1:買ってはいけない株主優待株の3つの特徴
その2:オススメ銘柄で本当にもうかるの?株主優待で損しない2ステップ
その3:株主優待銘柄の買い時は「権利確定3カ月前」だった!
 

株主優待銘柄を買う時の心得とは

単刀直入に、結論を申し上げます。株主優待株を買うときには、「優待がなかったとしても、グイグイお金を増やしてくれそうな会社の株」を選ぶことをオススメします。
 
詳しいことは複雑なので割愛しますが、「MM理論」という経済学理論などを基に考えると、「株主優待制度」そのものが得でも損でもない可能性が高いです。優待を貰える代わりに、株価が伸びなくなるので、単に「利益を先食いしているだけでは?」とも考えられるからです。
 
そして、もっと大きな理由としては、株主優待株の多くは、株価が割高です。しかも、経営体質も劣悪なものも沢山あります。だから、株主優待だけを目的に株を買うことは、目隠しをしながら地雷原を歩くような危険行為なんです。
 
株を始めたばかりの初心者は、「株主優待」というエサに釣られて、地雷とも呼べる「割高株」や「赤字企業の株」を買ってしまいます。すると、あら不思議。たとえ株主優待を受け取っても、株価が大きくさがって、受け取った株主優待以上のお金を損してしまうのです。
 

株式投資の基本 

とはいえ、すべての株主優待銘柄が悪という訳ではありません。立派な会社も沢山あります。お得に優待を受け取れる可能性もあります。大事なことは、「ちゃんとお金を稼いでいる会社の株を買うこと」「適正価格の範囲内で株を買うこと」です。
 
過去に執筆した「上がりやすい株を見つける3つのポイント」では、株価が上がりやすい株には3つのポイントを取り上げました。それは、以下の3つのポイントです。
 
ポイント1:割安な株を買うとお金が増えやすい!(1)
ポイント2:たっぷり儲けている株を買うとお金が増えやすい!(2)
ポイント3:未来のためにお金を使っている会社の株価は上がりやすい!(3)
 
株主優待という「ぶらさがったニンジン」に目が眩むと、危険な株を買ってしまうかもしれません。そうならないためにも、大前提として、「株主優待がなくても株を買いたい会社を選ぶ」「その中から、優待も出してくれる会社を選ぶ」という2ステップを踏むと安心です。
 
 

まとめ 

なにかと議論されている株主優待制度。初めのうちは「株を持っているだけでプレゼントが貰えるなんて、お得だ!」と勘違いする方もいるでしょう。しかし、間違えた投資をしていると、プレゼントを貰えるどころか、みるみるお金が減ってしまいます。
 
大きな失敗をしないためにも、本記事に書かれたポイントを押さえつつ、「優待がなかったとしても、グイグイお金を増やしてくれそうな会社の株」を選ぶことをオススメします…。
 
 
●参考文献
  1. 論文:S. Basu, 1977, "Investment Performance of Common Stocks in Relation to Their Price-Earnings Ratios: A Test of the Efficient Market Hypothesis", The Journal of Finance, 32(3), pp. 663-682
  2. 論文:Robert Novy-Marx, 2010, "The Other Side of Value: Good Growth and the Gross Profitability Premium", NBER Working Paper No. w15940
  3. 論文:鄭 義哲, 2005, "R&D企業の株式パフォーマンス--異常リターンとR&Dファクター", 証券アナリストジャーナル, 43(10), pp. 98-108
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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