1000万円貯金を達成した人は、意外に地味な方法で貯めている?
1000万円貯めるとなると、ハードルを高く感じてしまう人が多いのではないでしょうか。でも、筆者が今まで会ってきた「1000万円貯めた人」は、意外にも「ストレスフリーな方法」で「地味に貯めている人」が大多数を占めていました。食費を削ったり、交際費を極端に減らしたりなどの無理な節約をしてしまうと、「ストレスが溜まり衝動買いしてしまった」「大切な友人を失った」なんてことにもなり兼ねません。結局、無理な節約は続かないものです。
1000万円貯めるには、「継続」が何より重要。だからこそ、ストレスのかからない方法で、地味に貯めることが効果的なのです。
<目次>
ストレスなく貯められる方法とは?
1000万円貯めている人は、自動的に貯まる仕組みを構築している人がほとんどです。【自動的に貯まる仕組みの例】
・財形貯蓄制度
・社内預金
・貯蓄型の保険商品(個人年金保険、低解約返戻金型終身保険など)
・銀行の積立定期預金
皆さんお分かりの通り、1000万円貯めてきた人は、どこにでもある、誰でも利用できる地味な方法でコツコツ貯めている人が多いと思います。
ある人は、結婚してから子どもが生まれるまでの間に、職場の財形貯蓄制度と社内預金を利用しして、1000万円を貯めていました。またある人は、同じく子どもが生まれるまでの間に、社内預金と貯蓄型の保険にも加入して、1000万円貯金を達成したそうです。筆者が見た限りでは、決して特別な金融商品で運用しているわけではありませんでした。
1000万円貯めるために気合いが入り過ぎると、かえって失敗してしまうこともあるものです。
例えば、何か新しいことをはじめる場合、最初は気持ちが盛り上がり、それに関連した本を買い込んだり、セミナーに行ったりすることはありますよね。
しかし時間が経つにしたがって、気持ちが冷めてしまい、結局続かなかったというのは、よくある話。特にお金のことは、難解な用語が多く、勉強をはじめてみたものの、挫折してしまう方が多いようです。
ゆえに、お金を貯めたいと思った時には、あれこれ考えず、まずは地味でシンプルな方法で「貯まる仕組みを作ってしまう」ことが得策なのです。
1000万円到達までのスケジュールを考える
貯蓄を継続するためには、無理のない金額を設定する必要があります。いくら貯めたらよいか分からない場合は、まずは手取り給与の2割程度の貯金を目標にするとよいでしょう。さらにボーナスからも貯金できれば、みるみるお金は貯まっていきます。例えば、毎月の手取り金額が50万円(世帯の合計)、ボーナスが年200万円(年に2回での合計金額)の共働き夫婦が、毎月給料の2割である10万円、さらにボーナス時に年間80万円貯金できたとすると、1年間で200万円貯めることができ、1000万円は5年間で到達することになります。
ただしこれは、順調に貯金できたケース。貯金のペースは、子どもの有無によってそのスピードが大きく変わってくることがあります。
一般的な共働き夫婦の場合、結婚してから子どもができる間が、最も多く貯められる時期です。次に貯められるのは、子どもが生まれてから子どもが小学校卒業までの間(図では「第2次貯め時」に該当)。子どもが高校生になる頃には、学費の支払いに追われ、貯金どころではなくなる場合もあるでしょう。
目標達成のためには、お金の貯め時を意識し、その時期を逃さないようにしましょう。
自分ができることからはじめる
今まで貯金をあまりしたことがない人は、「1000万円貯める」ことにハードルが高すぎると感じるかもしれません。その際は、まず「100万円貯める」ことを目標に、計画を立てましょう。「100万円が貯められる」という小さな成功体験を積み重ねることで、次なる目標である「1000万円貯金」が達成できるようになるからです。
100万円貯金の達成も、財形貯蓄制度や銀行の積立定期預金などを利用することはもちろんですが、家計を見直して、無駄な出費を減らすことに目を向けることも忘れてはいけません。
家計の無駄は、家計簿を3カ月くらい付けてみると、自然に見えてくるものです。ただし、無駄が見つかったからといって、極端な節約をすることは避けるべきです。冒頭でお伝えした通り、無理な節約はストレスになり、反動や挫折につながるからです。
節約のコツは、スマホ代・生命保険や自動車保険などの保険料・居住費(家賃や住宅ローン)のような、一度見直してしまえば、翌月から自動的に支出を減らすことができる項目から見直すことです。
積立式の投資を組み合わせるのもおすすめ
なるべく早く1000万円貯めたい場合は、資産運用を利用することもアリです。10年で1000万円を貯めたい場合、毎月8万3000円ほど積み立てていけば、目標は達成できます。そこでもし投資を組み合わせたとすると、どうなるでしょうか。
例えば、8万3000円のうち、3万3000円をつみたてNISAで積み立てて、残りの5万円を財形貯蓄など元本保証型の商品で貯めた場合を想定します。
ちなみにつみたてNISAとは、本来なら運用益や分配金にかかる税金(20.315%)がゼロになる、年間40万円まで投資できる非課税制度のことです。つみたてNISAで運用できる商品は、投資信託やETF(上場株式投資信託)に限られています。元本の保証はされていませんが、運用によるリターンを期待することができます。
そのつみたてNISAで運用し、利回り3%が実現できた場合は、10年間で合計約461万円になります。尚、元本は396万円なので、約65万円増えたことになります。
もう一方の元本保証型で積み立てた5万円は、合計600万円(利息は考慮せず)となります。投資で積み立てた分を合計すると1061万円です。目標の1000万円どころか、61万円も増えることになるのです。
このように貯蓄も大事ですが、投資と組み合わせて相乗効果を高めることが、目標達成までの近道といえます。
まとめ
1000万円貯めるための近道は、自動的に貯まる仕組みを作ってしまうことに尽きます。お金が貯まる仕組みさえ作ってしまえば、後は放っておいても問題ありません。さらに、お金の貯め時を逃さないことも大切なポイントです。投資を組み合わせて、賢く貯めていきましょう。【関連記事をチェック】
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