ビットコインキャッシュ、分裂を避けられず
2018年11月16日、ビットコインキャッシュのハードフォーク(機能のアップグレード)が完了しました。結局のところ、最後までコミュニティの対立は解決せず、ハードフォーク後にBitcoincash ABCとBitcoincash SVという2つのコインに分裂する結果となりました。仮想通貨取引所では両方のコインの売買が開始されており、分裂したコインが今後再び統一される可能性は大変低いと見られています。ビットコインキャッシュの後継はどちらか? 価値の維持は継続できるのか?
分裂当初は、各仮想通貨取引所もABCとSVの両方を取り扱うのか、また、どちらか一方にBCHというティッカーを後継させるのかなど方針が定まっておらず、取引には慎重を期すべき状況が続いていました。
しかし、SV側がBCHというティッカーは継承しなくてよしとする意向を明確にしたことなどで対立の収束が見えてきました。BinanceやHuobiといった大手取引所ではBitcoin ABCに従来のティッカー(BCH)を使用するとの方針を打ち出し、Bitcoin SVは別シンボルとして取引が行われています。
それぞれの時価総額ランキングはビットコインキャッシュ=Bitcoin ABCが第4位、Bitcoin SVは第9位となっています(2018年11月28日現在)。
ビットコインキャッシュの分裂、仮想通貨市場への影響は?
ビットコインキャッシュの分裂と前後してビットコイン相場は急落しました。ビットコインキャッシュの分裂は一因ではありますが、すべての理由とはまではいえません。
ただし、ビットコインキャッシュは分裂後も依然として時価総額上位にランクインしており、今回の騒動が一時収束したとしても、今後の動向によっては仮想通貨全体の信頼低下へ影響を及ぼさないとは断言できません。
ビットコインキャッシュ分裂後のそれぞれのコインの動向を注視していく必要がありそうです。
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