シンガポール/シンガポール基本情報

シンガポール旅行の基本情報

初めてシンガポール旅行へお出かけの方、必読!シンガポールの基本情報をご紹介します。治安、物価、言葉など、不安&疑問が一気に解消しますよ!

執筆者:田嶋 麻里江

東京23区ほどの大きさしかない赤道直下の国、シンガポール。しかし近年はITハブや、高度な医療技術と施設を売りにした医療ハブとして驚くべき急成長を遂げ、今やアジアの中心になりつつあるんですよ。治安が良いのはもちろん、地震や台風など天災の心配も無く、誰でも安心して旅行できる理想的な観光国家です。また、多民族国家ならではのユニークなグルメや、自由貿易港の利点を活かしたお買い得で多様なショッピングなど魅力もいっぱい。皆さんもそんなシンガポールへ是非足を運んでみませんか?

今回は、シンガポールに行く前にぜひ知っておきたい基本情報をご紹介したいと思います。ベストシーズン、服装、シングリッシュなど、9つのポイントをピックアップ。特にシンガポール・ビギナーは必読ですよ!
シンガポールのシンボル、ご存知!マーライオン

シンガポールの気候は?

スコール時のオーチャードロード
傘が役に立たないほど激しく降る雨、スコール。しかし通常は短期間で止むので慌てず雨宿りしましょう。
日中の平均気温が24~32度と1年中日本の夏のような気候のシンガポール。ただし例年、11月から1月ごろまでは雨期となり雨が多く降ります。この時期は1日中雨がしとしと降ることが多く、日本の梅雨の時期と似ています。もちろん雨期以外でもスコールはよくあります。ただし激しい雨が降っても短い時間で降り止むことがほとんどです。

シンガポール旅行ベストシーズンは?

「できるだけお得にシンガポールに行きたい!」という皆さんには、1月中旬から2月末にかけてのオフピーク期がおすすすめ。ただしこの時期には旧正月(チャイニーズニューイヤー)を挟むので、旅行のスケジュールを決める前にその年の旧正月の日程をチェックして下さい。

国民の約8割が中国系のシンガポールでは、西暦のニューイヤー(1月1日)より旧正月を盛大に祝います。その影響で旧正月の2日間はデパートやショッピングセンター、レストランなど、ほとんどのお店が店を閉めてしまいます。個人経営のお店では旧正月休みを1週間ほど取る事も珍しくありません。グルメ、買い物と満喫したい方は、この点を考慮して日程を決めてくださいね。

一方、「お買い物を思う存分楽しみたい!」という皆さんには、グレート・シンガポール・セールのシーズンがおすすめです。グレート・シンガポール・セールとは、例年5月末から7月末にかけて開催される、国を挙げての大セールイベントの事。高級ブランドから食料品まで、ありとあらゆる物が大幅割引となる、太っ腹なセール。シンガポール内のほとんどのお店がセールを行います。

このセールに時期にあわせて毎年シンガポールに買出しツアーに行くという日本人観光客も少なくありません。シンガポーリアンもこのセールの前は買い控えをするほど……。ショッピングフリークの皆さんはグレート・シンガポール・セールの時期を狙ってお出かけください!

シンガポールでの服装は?

ブティックのショーウィンドウ
1年中、売られている服のほとんどが夏物です。高級ブランドや冬物専門店ではコートやセーターなどを買うことができます。
シンガポールは常夏の国なので基本的には夏服でOK。ただし、レストランやデパートなど冷房がきついところも多いので、羽織る物(OR ショール)を1枚用意しておくことをおすすめします。旅行中歩くことが多いので、男女とも履きなれたサンダルが良いでしょう。特に女性にはヒールの無いものをおすすめします。

ただし、ホテル内レストランでのディナーやクラブ、パーティー会場など特別な場所に行く予定があれば、ふさわしい靴を持参するのがベター。女性の靴に関しては厳しくありませんが、店によっては男性のサンダル履きでの入店は許可しないところもあります。革靴でなくても、小奇麗なスニーカーであればほとんどの所は問題ありません。もちろん、シンガポールではおしゃれな靴が安く買えるので現地調達も一つの方法ですよ。

シンガポールの物価は?

アジアの国の中では物価の高いと言われるシンガポールですが、食事や買い物など日本よりかなりお得感があると思います。中でも最も割安感があるのがタクシー料金。初乗りは通常2.80~3.20シンガポールドル(200円程度)と日本と比べると格安です。ですから、タクシーを上手に利用しシンガポール旅行を楽しんでください。

次に食事についてですが、屋台やフードコートの一食の相場は、2.50~6シンガポールドル程度。ソフトドリンクを入れて500円程を目安としてください。一方、カジュアルなレストランでは1人20~50シンガポールドル程度、高級レストランでは1人50~150シンガポールドル程度とお考えください。もちろん人数やメニュー、ランチかディナーかなどによって異なるので気になる場合は直接お問い合わせを。

最後にショッピングについて。円高の時期であればブランド品なども日本通常価格より2割程度安く買えると思います。ブランド品以外の衣料品、食料品なども日本より安い物が多いです。逆にアルコール、煙草は日本より高くなります。ただし、シンガポールへ煙草を持ち込む場合、個人用であっても入国の際に申告する必要があります。この際に税金を取られますし、万が一申告し忘れてそれが発覚した場合には高額な罰金を科せられます。それを考えると愛煙家の人にはシンガポールで必要分だけの煙草を購入することをおすすめします。

シンガポールの治安は?

シンガポールの夜景
治安が良いシンガポールでは夜間の外出も気軽にできます。
アジアで最も治安の良い国として知られるシンガポール。女性同士や家族連れでも安心して旅行ができます。凶悪犯罪は日本より圧倒的に少ないのですが、観光客や外国人を狙った繁華街でのスリ等の事件は決して少なくありません。何処の国でもそうですが、油断は禁物。海外にいるという緊張感を忘れずに行動してくださいね。

日本からシンガポールへのアクセスは?

空港の様子
直行便だけでなく、バンコクや香港などを経由する乗り継ぎ便もあります。
日本⇔シンガポール間は、直行便で6時間半程度。偏西風、天候の関係で異なります。日本との時差はマイナス1時間ですから、到着してすぐにいつものペースで行動することができます。直行便を運行しているのは、シンガポール航空、日本航空、全日本空輸、ノースウェスト航空、ユナイテッド航空。ちなみに現在、成田空港からは1日9便もの直行便が出発しているので、スケジュールにあわせて選ぶことができますよ。

シンガポールでの両替は?

ピープルズパーク・コンプレックスの両替所
一日中行列が絶えないピープルズパーク・コンプレックスの両替所「CRANTE MONEY CHANGER」
シンガポールの通貨はシンガポールドル(S$)。為替相場によって異なりますが、1シンガポールドル=60~80円ほど。大体の目安として、1シンガポールドル=約70円と考えて下さい。なお、シンガポールドルはブルネイドルと等価に定められているので、シンガポール国内でブルネイドルをそのまま利用することもできます。また、オーチャードのデパートなどでは日本円を使えるお店も多く、そういったお店はレジ付近にレートが表示されていますので支払い前にご確認ください。

次に両替についてですが、シンガポールではお店(両替商)によってレートが違います。金額が大きければ大きいほど差が出るので、少しでもレートの良いところで両替したいですよね。オーチャード中心部なら、両替商が軒を連ねる商業施設、ラッキープラザが便利。何軒かにレートを尋ね、1番良い所で両替をしましょう。ラッキープラザのように1ヶ所に数件の両替商が集まっている場合は、通常レートの交渉も可能。「他のお店のレートは●●だったけど、そこより良くしてくれたら両替を頼むんだけど……」などと交渉してみましょう。この交渉次第では、掲示されているレートより良くなることもあるので、是非チャレンジしてみてくださいね。

その他、チャイナタウンの商業施設、ピープルズパーク・コンプレックス1階の両替所「CRANTE MONEY CHANGER」やリトルインディアのディスカウントショッピングセンター、ムスタファセンターもレートが良いと評判です。

シンガポールならではの罰金とは?

まず、シンガポール・ビギナーに気をつけて頂きたいのはシンガポールならではの「罰金」です。罰金大国として名高いシンガポールには独自の罰金ルールが数多くあります。ごみのポイ捨て禁止、医療用以外のガム販売、持ち込み禁止、バーのカウンターに立ち上がり禁止などなど、様々な禁止事項があります。これらに違反し検挙されると高額な罰金(大体500~10000シンガポールドル)を科せられますので注意が必要です。通常は日本人の常識の範囲で行動していれば問題ありません。ただし、公共交通機関へのドリアン持ち込み禁止など限定された場所での禁止事項は必ず看板表示(イラストと英語でわかりやすく表示)がありますので注意してください。

シンガポールは多民族国家なの?

スリ・マリアマン寺院
チャイナタウンにあるヒンズー寺院「スリ・マリアマン寺院」。一方、リトルインディアにも仏教寺院や道教寺院などがあります。
シンガポールの総人口約459万人のうち、シンガポール人と永住者あわせて358万人。その民族構成は、中華系76%、マレー系13%、インド系9%、その他2%という多民族国家です。

多民族国家と言うと、異なる民族間での対立をイメージする人もいるかもしれませんが、シンガポールはバランスが見事にとれた理想的な都市国家。シンガポール最古のヒンズー寺院「スリ・マリアマン寺院」がチャイナタウンにあったり、Telok Ayer Street(テロック・アエア・ストリート) にはイスラム寺院の「ナゴール・ダルガー寺院」と中国寺院の「ティアン・ホッケン寺院」が並んでいたりと、各民族が互いの存在と宗教を尊重しながら歩んできた歴史がよくわかります。

もちろんシンガポールには日本人の在住者も多くいます。現在、約2万3千人の日本人が暮らしていると言われています。その為かシンガポールの人たちは日本人にも慣れていて、日本語を話せたり理解できる人たちも多いようです。ほとんどの人たちが日本や日本人に対して好意的なので、その点でも旅行しやすい国と言えるでしょう。

シンガポールの公用語は?

シンガポールの公用語は、英語、中国語、マレー語、タミール語の4種類。国語はマレー語です。しかし、シンガポール内ほとんどのところは英語でOK。他国と比べ日本語が理解できる人も多いようです。

ただし、シンガポールで通常話される英語は、訛りや独特の言い回しがあり、「シングリッシュ」と呼ばれています。もちろん、単語は英語と同じですが、主語の省略や動詞の時制を変化させないなど、英語に堪能な人には逆にわかり辛い点もあるようです。一方、英語が得意でない人にとっては、単語だけでも会話が成り立つシンガポールは楽に旅ができる国と言えるでしょう。

シンガポールの交通事情は?

シンガポールの主な交通機関は、MRT、路線バス、タクシーとなります。

MRTは、都心部は地下を、郊外は高架を走る鉄道です。車内やホームはとても清潔で快適に利用することができます。料金は距離によって異なりますので、券売機でご確認ください。チケットは、片道乗車券のスタンダードチケット、旅行者専用パスプリペイド式のEZリンクカードなどがあります。スタンダードチケットは、下車後に券売機でデポジットS$1が返金されます。

シンガポーリアンが一番利用している交通機関が、路線バス。利用する場合は、乗車料金にお札が使えないので小銭を用意しておいて下さい。トータルでS$2ほど用意しておけばよいでしょう。できればS$1コインだけでなく、10セントのコインも数枚用意しておくと便利。万が一、小銭が無い場合は乗車後、周辺の乗客に頼んで崩してもらうのがシンガポールでは一般的です。

料金は乗車距離によって異なりますが、車内には料金表示がありません。行き先を運転手さんに告げると料金を教えてくれますのでその金額を券売機に入れてください。そうすると紙のチケットが発券されますので、それを乗車中は保管するようにしてください。たまに検札員が車内を回るときがありますので、その際に提示が必要になります。EZリンクカード、旅行者専用パスを利用すれば、小銭が要らないのでより便利です。MRT駅などで販売していますので事前に購入しておくと良いでしょう。

日本の路線バスと大きくシステムが違うところは、バスの時刻表が無いこと。通常はほとんどのバスが、5分から20分間隔で運行されています。また、シンガポールの路線バスはすべての停留所に停車するわけではありません。下車する客と乗車する客がいない場合は停まりません。ですから、停留所で乗りたいバスがきたら、手を上げて止める必要があります。手の上げ方が中途半端だったり遅かったりすると運転手が見逃して通りすぎてしまう可能性がありますので気をつけてください。下車する場合は、車内各所に設置されている停車ボタンを押してください。

効率よく動きたいとき、荷物が多いときにおすすめなのがタクシーです。シンガポール中心部では流しのタクシーは捕まえられないので、ショッピングセンターやホテルなどにある最寄のタクシースタンドから乗車します。一方、中心部以外では流しのタクシーを捕まえることができます。

料金はメーター制で初乗り料金は車種によって異なりますが、2.80~3.20シンガポールドルの間が一般的です。料金設定は追加料金が細かく決まっていて複雑ですが、悪質なドライバーによる法外な請求はほとんどありません。誰でも安心して乗ることができます。料金システムの詳細は後部座席の窓ガラスなどにステッカーで表記されていますのでご確認ください。できれば、ガイドブックなどの地図ページを事前にチェックしておき、乗車時にどのエリアを経由してほしいのか大体でも伝えられれば、よりトラブルが無いでしょう。

以上、シンガポール旅行のための基本情報をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。少しでもお役に立てれば幸いです。皆さんのシンガポールが思い出に残る有意義で楽しいものとなりますように……。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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