新たなパティスリーの形を表現するASAKO IWAYANAGI PLUS(アサコ イワヤナギ プリュス)オープン
大井町線の等々力駅から徒歩4分ほどの立地に2015年12月にオープンした「PATISSERIE ASAKO IWAYANAGI」。パティシエールの岩柳麻子さんが手掛けるお店です。旬のフルーツをつかった宝石のようなパフェも人気で、開店の10時前からお客様が並び、サロンは開店と同時に満席に。ブティックもたくさんのお客様で賑わっています。その人気に留まらず、さらに新たなパティスリーの形を表現するため構想1年、施工半年をかけ、本店の隣りに新たな店舗が2018年10月11日にオープンしました。 本店と同じく、グレートーンの落ち着いた色調でまとめられ、細部までこだわった店内は洗練された美しさ。天井に並ぶスポットライトのライティングによって、まるで美術工芸品のようにスイーツに光があたります。どこか美術館を思わせるスイーツの配され方です。岩柳さんの夫であり一級建築士の宿澤巧さんが手掛けられたこだわりの内装です。 新店舗では、下記の6つのジャンルをさらに深めています。それぞれのジャンルについておすすめをいくつかご紹介しましょう。
■BISCUIT(ビスキュイ)/ 焼菓子・タルト・ギフト
■GLACIER(グラシエ)/ ジェラート・アンポルテパフェ
■CHOCOLATIER(ショコラティエ)/チョコレート
■CONFITURE(コンフィチュール)/コンフィチュール・コンポート
■CREPIER(クレピエ)/クレープ・ガレット
■CAFÉ(カフェ)/スペシャリティーコーヒー ・日本茶
BISCUIT(ビスキュイ)/ 焼菓子・タルト・ギフト
「冷蔵タイプですが、テイクアウトのスイーツの中でもリピートされ人気のお菓子です。美味しいですよ」と岩柳さんにおすすめいただいたのが、このドライフルーツバターサンド。味わいは、スモモ、干し柿、ピオーネ、イチジク(季節により変わります)。半解凍の、ひんやりとしたバターサンドが好きな旨をお伝えすると「半解凍もいいですね。今後冷凍配送も予定しているので、冷凍庫から出して半解凍の状態でも召し上がっていただきたい」と岩柳さん。
サクッとしたクッキー生地、そしてゆっくりと溶けていく発酵バターのクリームからは上品な香りが立ち上ります。
中にはいったドライフルーツは、山梨の「宿沢フルーツ農園」で特別に作られたもの。宿澤さんのご実家です。ドライでありながら、ジューシーさを感じます。
「スモモ」は、軽い酸味と華やかな香りがバターの味わいを引き締め、何とも言えない美味しさです。「イチジク」は、プチプチとした食感がアクセントに。
とこか懐かしい味なのに、新しいジャンルのお菓子に出会えた感動を覚えます。
GLACIER(グラシエ)/ ジェラート・アンポルテパフェ
ジェラートのショーケースはイタリア製の “ポゼッティ”をカウンターに埋め込み、左官職人さんにより壁の色と統一しています。宿澤さんのオリジナルデザイン。この日は、フィグ、洋ナシ、柿、ゆこうシトロン、ヘーゼルナッツ、抹茶、番茶、オリーブオイル、シャインマスカットなど。季節により内容は異なりますが、常時12種類のジェラートが揃います。
フルーツはフレッシュの状態で使用。全国から選りすぐりの完熟した薫り高いフルーツが使われます。旬のフルーツの美味しさをジェラートにギュッと閉じ込めたような美味しさです。
ゆこうシトロンは、キュンとするほど酸っぱくて、薫りは和の柑橘を思わせる清々しさ。ヘーゼルナッツは香ばしく、ナッツならではの濃厚さが魅力です。
※コーンはなく、焼きっぱなしのタルトにジェラートをのせる予定。 アンポルテとは、テイクアウト、ギフトを意味するフランス語の「À emporter」から。訳すと「テイクアウトできるパフェ」です。本店のサロンに並び疲れた方にもおすすめ。
ジェラートをプラス(+400円~)すると、まさにパフェ! アンポルテ“シャインマスカット”は、下からミルクのブランマンジェ、葡萄とカシスのソース、クレームエペス、葡萄の葛のジュレ、微発泡の白ワイン「モスカート・ダスティ」のジュレ。そして、宿沢フルーツ農園から届いたプリッとジューシーなシャインマスカットが、贅沢にゴロゴロとはいっています。
グラスの中で表現するアートのようなパフェは、その瞬間にしか味わえない儚さも魅力ですが、お持ち帰りできるなんて嬉しいですね。サロンでいただく贅沢なパフェを、気軽な形で楽しめて、ギフトにもおすすめです。
CHOCOLATIER(ショコラティエ)/チョコレート
「チョコレートは、今は小規模でのスタートですが、来年1月にはオリジナルクーベルチュールが届き、ボンボンショコラにもさらに力を入れていきます」と岩柳さん。
ゆこうシトロン、チャイ、味噌、青山椒など個性的なフレーバーにそそられます。 “青山椒”は、とろりとしたビターなカカオの風味の影から、最後に青山椒の薫りがフッと香ります。青山椒そのものがガナッシュに入り口の中をスッキリとさせてくれます。
“ゆこうシトロン”は、どこか山椒のような清々しい香りをもちあわせ、カカオに負けない力強いキュンとする酸味がすっきりとします。
“チャイ”は、スパイシーでありながら、マイルドなミルク感も感じます。
“味噌”は、ミルクチョコレートと合わさると、不思議と塩キャラメルのような味わいに。発酵した味噌の風味とカカオが調和した味わい。
どのボンボンショコラもコーティングが薄く繊細な口どけで、ガナッシュは極めて滑らか。今のままでも十分な美味しさですが、オリジナルのクーベルチュールで作られたボンボンショコラも楽しみです。
CREPIER(クレピエ)/クレープ・ガレット
ブルターニュ出身のクレピエ(クレープ職人)に指導を受けたパティシエがオーダーを受けてから焼きたてをご提供。おすすめめされたのが、シンプルなフランス産バターとカソナード。
エシレバターの芳醇な香りと、カソナードの粒感が感じられるシンプルなクレープは、フランス産の粉の風味も楽しめます。
他にもフルーツやジェラートをいれたクレープビジュー(1300円)や、Galetteは4種のチーズ(800円)や“ルッコラ、ベーコン、卵、チーズ”(1200円)もあり、色々楽しみたくなります。
CAFÉ(カフェ)/スペシャリティーコーヒー ・日本茶
日本茶の好きな岩柳さん、コーヒーの好きな宿澤さん、お二人のこだわりが詰まった飲み物が楽しめます。この日の日本茶は3種。・長崎県東彼杵町で玉緑茶という製法で作られる「そのぎ茶」
・宮崎県で作られる微発酵のお茶(ウーロン茶の手前)
・広島県で作られる「はま茶」(船の屋根の上で瀬戸内の潮風で自然乾燥)
迷いに迷い、「はま茶」をいただきました。不思議とワカメのような海藻の薫りがし、味わいも出汁のような旨味があります。 2時間ほど滞在しましたが、楽しくてあっという間でした。テイクアウトもよいですが、スタンドバーのようにクレープを食べたり、お茶をのんだり、パフェを食べてみたりと、あれもこれもと色々と食べたくなります。
目の前を通り過ぎていく大井町線ののどかな雰囲気もよく、散歩がてら立ち寄りたくなるお店です。日常に溶け込みながらも、洗練されたスイーツと空間で、非日常のひと時が過ごせます。
SHOP DATA
ASAKO IWAYANAGI PLUS(アサコイワヤナギ プリュス)住所:東京都世田谷区等々力4-4-5 (PATISSERIE ASAKO IWAYANAGIの隣)
電話:03-6809-8355
営業時間:10:00-19:00
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
グランドオープン:2018年10月11日(木) 10:00