CB1000Rがフルモデルチェンジして新しいCBシリーズに!

CB1000Rフロントビュー

CB1000Rフロントビュー


国内ではあまり馴染みがありませんが、海外ではスーパースポーツモデルであるCBR1000RRのエンジンをベースに、中低速域を重視したセッティングに変更して搭載したスポーツネイキッドモデルCB1000Rが販売されていました。

CB1000Rは2018年にフルモデルチェンジしてデザインを一新。今まではストリートファイタースタイルのデザインでしたが、レトロテイストの「ネオスポーツカフェ」コンセプトを取り入れたデザインとなりました。更に同一コンセプトの兄弟車両CB250RとCB125Rが登場したことで「CB○○R」シリーズとなったのです。

ホンダのフラッグシップスーパースポーツCBR1000RR

ホンダのフラッグシップスーパースポーツCBR1000RR


2017年、CBR1000RRはフルモデルチェンジされ大幅な軽量化と電子制御が追加されました。これを受けてかCB1000Rも以前のモデルに比べて若干軽量化され、エンジンの出力もアップ。更に電子制御システムも追加されました。

CBR1000RRに比べてギアはローレシオ化され、吸気と排気を最適化することでトルクもアップされているということですが街乗りでの性能やいかに?一週間都内の通勤で試乗してインプレッションします。

CB1000Rの運転をサポートする電子制御システムとは?


CB1000Rは、アクセルの開度をアナログなワイヤー制御ではなくセンサーで管理するスロットルバイワイヤシステムを採用しています。一般的なワイヤー制御のバイクと比べても操作感は変わらないのでご安心を。

シフトチェンジの際にセンサーが反応してクラッチ操作を不要にするクイックシフター

シフトチェンジの際にセンサーが反応してクラッチ操作を不要にするクイックシフター


CBR1000RRインプレッション時に感動したクイックシフターはCB1000Rにも搭載。これは、クラッチ操作をせずにギアチェンジを可能にする機構のこと。エンジンの回転を自動であわせてくれるので、特にシフトダウン時に効果的で、強烈なエンジンブレーキに慌てずに済みむほか、カチカチとシフトダウンを繰り返してもスムーズに減速できます。シフトフィーリングも気持ちよく入ります。

左ハンドルスイッチでモードチェンジが可能

左ハンドルスイッチでモードチェンジが可能


CBR1000RRと同じく、電子制御システムはパワーモード、トルクコントロール、エンジンブレーキの強弱が調整できます。スポーツ、スタンダード、レインの3つのモードが、プリセットされており、ユーザーの好みで細かくセッティングの変更が可能です。スポーツモードなら最も積極的な走りが可能で、レインモードなら雨の日などに走りやすい穏やかなセッティングとなっています。

ただし、CBR1000RRはパワーモードが5段階、トルクコントロールは9段階、エンジンブレーキは3段階なところ、CB1000Rは全て3段階調整となっています。

CBR1000RRは細かく調整できますが、素人には1段階変えても効果がわかりにくいとインプレッションしました。ストリートで一般のライダーが乗るのであれば3段階で充分でしょう。

ブレーキのロックを緩和するABSはもちろん標準装備。後輪のスリップやフロントタイヤの浮き上がりを緩和するトルクコントロールもついているので安心感があります。

今まであまり聞いたことがないエマージェンシーストップシグナルという機構が装備されています。これは、急制動をかけた時に自動的にハザードランプを高速点滅させるものです。試乗期間中には幸い世話になることはありませんでしたが、このような事故を防ぐ装備はありがたいですね。

CB1000Rには快適性をアップする装備も

リアシート下にはETC車載機が搭載

リアシート下にはETC車載機が搭載


リアシートの下にはETC車載機が標準装備されており、高速道路料金の支払いが楽になります。リアシートの開閉は鍵で行うので、車体を離れるときも安心です。

グリップヒーターが標準装備なのも嬉しいポイントです。試乗したのは5月で日によっては20度を越えていましたが、時間帯によっては一ケタ台の気温になることがありました。ある程度暖かいことを想定して薄手のグローブを使っていましたが、グリップヒーターがあることで寒い日も手先が冷えるのを防げました。

クラッチ操作を軽くするアシストスリッパークラッチも装備されています。通勤時にはストップ&ゴーが多いので必然的にクラッチ操作をする機会が増えますが他の電子制御の恩計もあり大排気量車両を操る煩わしさはありませんでした。

当然CB125Rよりヘッドライトは明るい。放熱の為のフィンがついていました。

当然CB125Rよりヘッドライトは明るい。放熱の為のフィンがついていました。


ヘッドライトやウインカーなどの電装系は全てLED化されています。先日試乗したCB125Rに似たヘッドライトが装備されていますが、CB1000Rには放熱させるためのフィンがついており、かなり明るい印象です。

CB1000Rの足つき性は?サスセッティングで下げることも

リアサスペンションのセッティングを変えると足つき性は改善される

リアサスペンションのセッティングを変えると足つき性は改善される

CB1000Rのカタログスペックではシート高は830mm。ロードバイクとしては高めの設定となっていますが、身長165cmの私が実際に跨ってみるとシートの前側が絞り込まれているのとサスペンションも比較的沈み込むこともあり、数値ほど足つき性が悪くは感じませんでした。

リアのサスペンションは初期の沈み込み量を決めるプリロードが2段階かかっていました。跨った時の沈み込みを大きくすると足つき性が大幅に改善されたので、不安がある方は調整すると良いでしょう。

フロントのサスペンションもプリロードが調整できる機構が備わっています。コインドライバーで調整できますがトルクスでも可能です。

CB1000Rはセッティング次第で街中でもストレスがない

CB1000Rサイドビュー

CB1000Rサイドビュー


CBR1000RRは以前試乗インプレッションした際、サスペンションのセッティングを変更しないと街乗りは辛いと評価しました。CB1000Rは工場出荷時の状態でもとりあえず快適に乗ることができます。

ただ、私のように身長が低いライダーは前後ともサスペンションは柔らかいセッティングに変更するのがオススメ。特に下道が多めのツーリングコースの場合は足つきに余裕があるほうが快適に走行できます。ローダウンキットなどを使うほどではないでしょう。

コーナリングもノーマル状態だとクイックに旋回できる印象ですが、セッティングを柔らかめにすると倒しこみのきっかけが作りやすくなります。

エンジンのセッティングですが、スポーツモードは走り出しのアクセルワークに若干気を使うぐらい加速します。CBR1000RRに比べて低中速重視にセッティングされているため走り出しのトルク感はCB1000Rの方が優れています。

一週間の試乗期間中にどのモードも試してみましたが、街中であればレインモードが一番ピッタリくる感じです。もちろん毎日雨が降っていたわけではありませんが、街中での使い勝手はレインモードが良かったのです。多少アクセルをラフに開けても走り出しが穏やかなので気を使うことはありません。

初めはスタンダードモードもちょっとレスポンスが良すぎるかなと思いましたが、慣れてしまえばメリハリがある走行が出来るので、街中でも使い勝手は悪くありませんでした。

ブレーキはダブルディスクに対向の4ポッドキャリパーをラジアルマウント

ブレーキはダブルディスクに対向の4ポッドキャリパーをラジアルマウント


ブレーキはCBR1000RR同様にTOKICOの対向ピストン4ポッドキャリパーがラジアルマウントされています。かけ始めは緩やかで多めにかけるとガッツリと制動する使い勝手の良いブレーキシステムです。

CB1000Rは用途に限らず使い勝手が良い

CB1000Rリアビュー

CB1000Rリアビュー


CBR1000RRはセッティングしても足回りは固めですが、CB1000Rはそのままでも街乗りでも耐えられるぐらいのセッティングなので、セッティングを変えれば街中を快適に走れるようになります。

車体も軽くカタログスペックでは212kgとなっていますが、押し引きしてみると数値以上に軽く感じるのでバイクで出かける際に億劫になりません。

ヤマハ MT-10と比べるとどうだ?

ホンダのフラッグシップスーパースポーツがCBR1000RRならヤマハはYZF-R1。そのYZF-R1のエンジンをストリート用にチューニングして搭載されたのがMT-10です。この2台は何かと比較対象になりそうですが、価格を見てみるとCB1000Rが163万6200円(税込み)に対してMT-10は167万4000円(税込み)となっているので若干CB1000Rの方が安く設定されています。

乗り味の違いや装備の違いはそれぞれのインプレッション記事を見てもらうとして、一言で違いを纏めれば「MT-10の方が動きが硬質」というところでしょう。どちらのバイクもセッティングを色々変えられますが、CB1000Rの方が柔らかい印象です。また、MT-10のエンジンは極低速時にノッキングしやすいので小回りする際もCB1000Rの方が優れているといってよいでしょう。

対してMT-10は剛性感に優れており特に直進安定性が高いです。電子制御サスペンションやTFTフルカラー液晶などの豪華装備を備えたMT-10SPというバリエーションモデルがあることも魅力的です。

街乗りや下道というシチュエーションではCB1000Rの方が扱いやすい印象を受けましたが、サーキットなどのタイムを意識するようなシチュエーションではMT-10の方が優れているかもしれません。

同じようにフラッグシップスーパースポーツモデルの心臓に持ちながら、明確に乗り味が違う二台。1000ccクラスのネイキッドスポーツモデルを検討しているなら用途にあわせて選ぶと良いでしょう。

CB1000R関連リンク

■CB1000Rのエンジン音、マフラー音はこちら
■ヤマハ MT-10の試乗インプレッションはこちら
■カワサキ Z1000の試乗インプレッションはこちら
■スズキ GSX-S1000Fの試乗インプレッションはこちら

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