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迷惑メールの原因と対策方法とは? なぜ届くのか?

なぜ自分のメールアドレスやSMSに迷惑メールが届くのでしょうか? 考えられる原因と対処法、詐欺メールの手口や被害事例などを解説します。迷惑メールは、届いたこと自体では被害は起きず、添付ファイルやリンクを開かないようにして削除すれば終わります。

齋藤 実

執筆者:齋藤 実

ウィルス対策・セキュリティソフトガイド

迷惑メールの原因と対策……詐欺メールの手口

昔からある迷惑メール詐欺の手口です。日清チキンラーメンやアサヒ 十六茶などからタレントの新垣結衣さんを思わせる迷惑メール。

昔からある迷惑メール詐欺の手口です。日清チキンラーメンやアサヒ 十六茶などからタレントの新垣結衣さんを思わせる迷惑メール。
 

私の知り合いのところに、芸能人を連想させる迷惑メールが届きました。メールの内容は相談にのってほしいというものです。多くの方は、「こんなイタズラして何がしたいの?」と思うのではないでしょうか。これは昔から続くメール詐欺の手口。仲良くなってから「親の入院費が足りず困っている」など偽ってお金を要求してきます。

その他、ニュースでよく耳にする架空請求の詐欺メールも昔から続いています。もちろん、今も続いているのは、犯罪者から見れば有効ということです。今後もメール詐欺は増えるでしょうし、被害も続いてしまうのではないでしょうか。今回は、メール詐欺の手口と対処法を考えましょう。  

迷惑メールが届くのはなぜ? 個人情報が流出している?

そもそも、なぜ詐欺メールが自分へ届いてしまうのでしょうか?ランダムではなく、単語やアンダーバーなどを組み合わせた推測できないメールアドレスでも迷惑メールが届いてビックリしたなんて方も少なくはないでしょう。

原因として企業などから流出した個人情報が悪用されている可能性があります。たとえば「自分のメールアドレスが流出していないか確かめる方法」では、自分のメールアドレスが闇サイトで流通されていないかを調べる方法を紹介しました。2014年に発生した、「進研ゼミ」などを運営するベネッセコーポレーションの個人情報漏洩事件では、流出した住所にライバル企業であるジャストシステムがDMを送っていて問題になりました。もちろん、その後で個人情報保護法が改正しましたので、流出した個人情報を利用することは情報の提供元に騙されない限り起こりません。ただ、個人情報は本人が同意していれば第三者に提供できますし、共同利用や買収されれば新会社でも利用できます。まともな商売をしている企業が個人情報を悪用することはなくても、巡り巡って犯罪者からメール詐欺が届くのはなんら不思議なことではありません。

そういった意味では、架空請求のメールでもハガキでも、オレオレ詐欺のような電話がきても、同様に不思議なことではありませんし、今後も続いてしまうことでしょう。他人事とは思わず、そのような詐欺があることを十分認識して被害に遭わないようにしたいところです。また個人情報保護法に守られている部分もありますが、自己責任も少なからずあります。迷惑メールが届いてビックリしたり、増えてウンザリな方は、個人情報をむやみに登録しないことも大切なのかもしれません。
 

メール詐欺被害4,620万円(岡山県警)……被害が生じることも

被害にあうのは高齢者ばかりではありません

被害にあうのは高齢者ばかりではありません

2018年3月13日、岡山県警の発表によると、40代女性の携帯電話に「有料動画の利用料が未納」という架空請求メールが届き、4,300万円もの大金を騙し取られる詐欺事件が発生しました。同県警の統計によると、今年に起きた同様のメール詐欺被害が8件4,620万円あり、そのうち20代と30代で5人ということです。

このような架空請求のメール詐欺と聞くと、お年寄りが被害に遭っているイメージが強い感じがします。たとえば、コンビニで大量のプリペイドカードを購入しようとしたお年寄りを店員さんが詐欺から守ったというニュースをよく見ます。ところが、若い世代でも実際に被害に遭っています。何が起きているのか整理してみましょう。

ある日突然、携帯電話に架空請求メールがSMSで届きます。内容は、有料動画の利用料が未納なためすぐ連絡しないと法的手続きに入る、というものです。SMSは電話番号を知っている相手から届くというイメージが強いですから、催促メールが届いたことを想像してみると、ちょっと気持ち悪いですよね。こちらが電話番号を登録したから、相手が請求してきているという感じがします。そう言われると未払いがあるか自信がないという方がいても不思議ではありません。どのような状況でも、法的手続きに入るという文面があり、とにかく深刻な感じがします。万が一、訴えられるようなことがあれば会社や家族に迷惑がかかりますから、身に覚えがなくても無視せず「その請求は間違いですよ」とアピールしておいたほうが良いのかなと迷ってしまいます。

ところが、あれこれ心配したり相手に連絡を取ろうと思った段階で、既に詐欺の罠に引き込まれつつあるのかもしれません。連絡を取ってしまうとさらに請求が続きます。被害に遭った女性も1回で4,300万円を奪われたのではなく、「サイト利用料」「訴訟」とどんどん要求され複数回支払ったということです。他7件も320万円と高額ですから、1回の請求ではなさそうです。もし引き込まれてしまったなら、後から詐欺に気付くのは難しいと考えて間違いありません。
 

迷惑メールが届いたら、警察総合相談電話「#9110」へ

メールが届いた時に「これは詐欺だな」と気付けば、届いたこと自体では被害は起きず、添付ファイルやリンクを開かないようにして削除すれば終わります。しかし、メールが届いた時に気付かなければ、後から詐欺と見破ることは難しいでしょう。まずは、いきなり送り付けてくるメールは疑ってかかるという自分ルールが大切かと思います。

ただそれでも詐欺に気付かないことがあるかもしれません。ちなみに「有料動画の利用料が未納」は民間企業をかたりますが、裁判所と偽った架空請求がハガキで届く事件もあります。いろんな変化球がありますので詐欺を見破ると考えるよりも、ひとりで迷わないことがもっとも大切です。お金を請求されている場合や、訴えるような不安に思うことが書かれている場合は、警察総合相談電話「#9110」にかけたり、身近な知り合いに「詐欺かな?」と相談するのが一番です。

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