亀山早苗の恋愛コラム

女性を対等に見ない彼氏…些細なモラハラに嫌悪感

彼との会話に「え? なにそれ」と疑問を感じるアラフォー独身女性たちは多い。モラハラというほど大げさではないが、彼が自分を対等な存在として見ていないとわかると、女性の彼への信頼度は一気に低下する。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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彼自身が気づいていない「些細なモラハラ」に一気に冷めた

えっ、なにそれ? そんな違和感がぬぐえず別れを選ぶカップルも。

えっ、なにそれ? そんな違和感がぬぐえず別れを選ぶカップルも。

独身アラフォーたちの中には、「昔と違って恋愛には腰が重くなっている」と嘆くように話す女性たちがいる。前の恋愛がトラウマになっていたり、仕事が忙しくてデートするのが億劫になったり、中には「つきあうと別れが来るからつきあわないほうがいいのかも」とまで考えてしまったり。

最近よく聞くのは、「対等なパートナーシップが築けないことに疲れた」派の声だ。あちこちでパワハラやセクハラが聞かれる中、恋人同士の間でも「え? なにそれ」と女性が感じる局面が多々あるようだ。


“だって女の子だから” 彼の家でも家事をやって当然?

「私はファザコンなのかずっと年上男性が好きだったんです。20代のころはそれでもよかったんだけど、つい先日別れた彼との間では明らかにパワハラのようなものを感じていました」

そう話してくれたのはサキコさん(38歳)。10歳年上のバツイチ男性とつきあっていたが、何度か「え?」と思ったことがあったという。

「例えば、彼が私の部屋に来たときは、私がお茶をいれたり食事の支度をしますよね。でも彼の部屋に私が行ったときも、いつの間にか私が料理したり洗濯したりと家事をするようになっていました。2年つきあっていたんですが、いつからそうなったのかな……。つきあって半年くらい経ったころ、彼が風邪をひいて寝込んだとき看病したことがあって、それ以来かもしれません」

なぜあなたの部屋で家事をしなければならないのかと、彼に直接言ったこともある。

「だって女の子だから、それが彼の答えでした。二重の意味でカチンときました。彼が家事は女がやるものだと思いこんでいること、そして私を“女の子”と称したこと。いい年ですよ、私だって。だけど大人として、ひとりの人間として見ていないんだなと思ってしまった」


彼の意識を変えようとしたけれど……

そこからサキコさんは、彼の意識を変えようとがんばった。従来の男役割、女役割にとらわれていると世界が狭くなること、人間はすべて対等であるべきこと。

「でも彼は、そういう話を真摯に受け止めてはくれなかった。さらに、仕事で悩んで転職まで考えた私に『たいした仕事をしているわけじゃないのに、そんなに悩まなくてもいいんじゃない?』と。当然ムッとしていたら、『じゃあ、結婚しようか。そうしたらフルタイムで働かなくて済むよ』と言い放ったんです! 私はそのまま彼の部屋を出て、LINEに『さようなら』と送ってそれっきりです。彼からは電話やメールが来ましたが、何を言ってもムダだから通知オフにしたまま返事もしていません」

彼はおそらく、彼女を激怒させた理由をわかってはいないだろう。






「彼の意識を変えるのって本当にむずかしい」

そう嘆くのは、ミナさん(40歳)だ。彼女は5歳年下の同じ会社の男性とつきあって1年になる。年上男性より年下くんのほうがまだ開放的か……と思いきや、そうでもないらしい。

「彼は年上の私とつきあうことで、自分を大きく見せたい意識が強いみたいなんですよ。何かというと『オレがあなたを守るから』と言うんですが、別に私は私、誰に守ってもらわなくても自分で自分を守りますよ。そもそも『なにから私を守るつもりなの?』と聞いたら、世間のイヤなことから、と言うんですよね。社会に出ていれば世間のイヤなことなど自分で振り払っていくしかないわけで……」

ミナさんのほうが自分より収入が高いことも、彼は非常に恥じているらしく、常に仕事ができるアピールをしてくるという。

「まあ、それくらいならかわいいものですが、私があるプロジェクトのリーダーになったとき、部署が違うのに『オレのほうがうまくできるのに、なんで女をリーダーにするんだ』と言ったんです、私にですよ? そういう発想はおかしいよ、と優しくたしなめたけど、正直私としてはおもしろくありません。彼の中に『男は女より上なんだ』という気持ちが根強くあることがわかって、それ以来、どこか彼に対して気持ちが引いてしまってますね」

たとえ恋人であっても、仕事のことになると男は上下関係をつけたがる。そうしないと、男は安心できない生きものなのだろうか。

「ほかにも、彼は料理がまったくできないので、交代で作れるように一緒に作って少しずつ教えようと思っていたんですが、いちいち『男の料理はしょせん趣味だから』って言うんですよ。自分はあえてその趣味に遊びで取り組んでいるだけですよ、というアピール。ああ、めんどくさいと思っちゃいますよね」

彼とはもう時間の問題だとあきらめ顔のミナさん。今は仕事が忙しいので、別れを切り出すエネルギーがないのだそう。少しずつ離れて自然消滅を狙うつもりだと笑った。


自分が上なのではなく、女が下だと思いたい男たち

今、女性たちは気づきはじめている。「女のほうが下」であることに安心する男が多いことを。

そして、対等な関係になることをきちんと意識できない男性もまた多いことを。このままだと少子化どころか、ますます恋愛する女性たちが減少していくのではないだろうか?
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