マネーtips!お金持ちになるための365日/「かたづけ士」小松易さんのお金持ち体質になる「片づけ」の法則

「片づけ」で自分のお金と時間を取り戻す方法

お金持ちの人は自分の時間を持っている。時間泥棒に、ついつい時間とお金を奪われてしまいがちな現代社会で、自分の時間を取り戻すために必要なことは?「かたづけ士」を標ぼうする小松易さんがお教えします。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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片づけをする本当の意味とは?

お金持ちになるために特別な能力や超人的な努力は不要!毎日15分、身の回りを整理整頓するだけ。「片づけ」は自分自身と生活を振り返り、本当に大切なモノは何かを教えてくれるきっかけになります。「貧乏スパイラル」を脱して「お金持ちスパイラル」に飛び込むための「片づけ」の奥義を「かたづけ士」を標ぼうする小松易さんに聞きました!(第4回『「物を捨てられない」から自由になり、お金持ち体質に』から続きます)


片づけの時間を持つ本当の意味とは

片づけの時間を持つ本当の意味とは


「夢を叶える手帳」にあった衝撃の言葉

皆さんは「夢を叶える手帳」をご存知でしょうか。藤沢優月さんという方が考案した手帳で、夢を叶えるための心得やノウハウが詰まっているものです。その中で藤沢さんは「毎日20分間の“灯台の時間”を持つ」ことが大事だと言っています。

灯台は夜の海に光を投げかけ、360度を照らし出します。そのように私たちも自分の生活や人生を振り返り、照らし出す時間を作らなくてはならない。1日20分、立ち止まって見渡す時間が必要だというのです。

この言葉に触れたとき、私は強いインパクトを受けました。というのも、私が提唱している片づけ術の本質も、まさにこの「灯台の時間」に他ならないからです。「片づけ」はモノを整理整頓することですが、同時に自分の思考や行動を振り返る大切な行為であり時間なのです。

藤沢さんはそうやって振り返る時間を持つことで「1日の時間が少し長くなる」と表現しています。時間に追われる生活の中で、ゆっくり自分を振り返るのは時間の無駄だと考えるでしょうか? いや、むしろその時間を持つことで「時間が長くなる」のです。

目の前の仕事や情報に追われ、それをこなすだけの毎日は一生懸命、活動しているようでも、時間の表面をさっと流れて生きているようなもの。呼吸で言うなら激しいけれども浅い。そうではなく、ゆっくりでも深く呼吸することが大事なのです。それによって時間はより濃密になり、結果として長くなるということだと解釈しています。

仕事人間だった私の結末とは?

かくいう私もじつは勤めていた頃は典型的な仕事人間でした。仕事を一人で抱え込んでしまう。完璧主義で99%仕事ができているけれど、残り1%がなかなか決まらず、結局締め切り間近にバタバタと仕事をする。

目の前の仕事に追われ、どうして自分はいつもこんなに忙しいのだろう、大変なのだろうと思い込んでいました。その結果、若くして体を壊し、入院することになりました。いまのような仕事の仕方を続けていたらこうなってしまう。残念ながら私は実際に体を壊して初めてその事に気がついたのです。

物事が目まぐるしく移り変わり、スピードと変化の激しい時代です。何も考えずに目の前の仕事や課題をひたすらこなしているだけでは、次々にやるべき事に思えるものが現れ、休む暇はありません。

第2回でお話しした「緊急度」と「重要度」でいうならば、いまの時代は「緊急だが重要ではない」第3領域の仕事が膨大に増えているのです。それに目を奪われ、本来の自分の目的や目標は何か? 大切にするべきものは何か? を考える第2領域の時間が奪われているのです。

SNSやスマホが時間とお金を奪う!?

それどころか最近は第4領域の「緊急でも重要でもない」ことに時間を取られている人が多いように思います。SNSやゲームに熱中するのも良いのですが、本当に必要なものでしょうか? 第3領域だけでなく第4領域のことに時間を奪われ、本当に大切なことに時間を割くことができていないというのが実態のように思います。

かつては家に帰ってTVをつけ、ついダラダラと見てしまう。TVが私たちの時間を奪っていると言われたことがあります。今やスマホでいつでもどこでもSNSやゲームができ、歩きながら動画が見られ、音楽が聴ける時代です。

時間泥棒がどこにでも表れて、ちょっと気を緩めると容赦なく貴重な時間を奪っていくのです。時間だけではありません。貴重なお金も奪われていきます。人によっては毎月何万円も通信費がかかるというのはおかしい。そう思うのは私だけでしょうか?

時間もお金も奪われてしまいやすい時代だからこそ、目の前の風景や状況に疑問を持ち、自分の行動を振り返ること、その時間ときっかけを持つことがとても大事なのです。「片づけ」「整理整頓」はその絶好のきっかけになると思います。

自分をマネジメントできる力こそが大切

お金持ちの人、将来お金を稼ぎ増やせる人は、世の中に流されず、時間泥棒を避けながら自分の時間を持てる人だということができるでしょう。それは自分のマネジメントができるということでもあります。

「片づけ」「整理整頓」が自分の生活や時間を見直すきっかけになる。それによって自分をマネジメントすることが可能になるのです。モノの片づけは自分の時間を取り戻すことにつながり、それがお金を増やすことにもつながる。このサイクルに自分を導くためにも、あなたの身の回りのちょっとした片づけを実践してみてください。


教えてくれたのは…
小松易(こまつ・やすし)さん

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北海道出身。日本初の「かたづけ士」。大学在学中に交換留学で行ったアイルランドで「トランク1つで生活」できることに衝撃を受けて帰国。以来モノと人の関係を探求する。仕事で頑張りすぎがたたって倒れ、仕事の仕方、人生のあり方を見直す。2005年に会社を退職し独立、片づけられない人、片づけが苦手な人に個人カウンセリング&コーチングを提供する。その後、片づけの効用とノウハウをもとにコンサルティング業務を展開、銀座に『スッキリ・ラボ』を開業する。

以後、個人や企業向けにコンサルティング、セミナー、講演などを行い、これまで延べ2000人以上に片づけ指南、指導を行う。「かたづけ士」としての活動はマスコミでも取り上げられ、テレビ東京「ガイアの夜明け」をはじめ、NHKなどの番組に出演、話題となる。近著に『1日1分! お金も時間も貯まる片づけの習慣』(祥伝社)、ほかに『たった1分で人生が変わる 片づけの習慣』(KADOKAWA)、『超・オフィス整理術 仕事ができる人はなぜですくがきれいなのか』(マガジンハウス)など多数。

取材・文/ビルドゥングス
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