亀山早苗の恋愛コラム

結婚を繰り返す女性と、二度としないと決意する女性

結婚と離婚を繰り返す女性と、一度離婚したら二度と結婚しない女性。その違いはどこにあるのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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同じ「離婚経験者」でも違う?

ひとことでバツイチ女性といっても、結婚に対する気持ちや感じ方は人それぞれ。

ひとことでバツイチ女性といっても、結婚に対する気持ちや感じ方は人それぞれ。


タレントの辺見えみりさんが2度目の離婚を公表したが、ネット上では「2度も離婚するなんて、彼女に問題あるんじゃないの?」と非難の言葉が舞っている。

結婚も離婚も個人の選択、他人がとやかく言う問題ではあるまい。離婚は片方に問題があるとは限らないし、離婚理由もひとつではないことが多いだろう。そもそも、離婚イコール不幸と決めつけることはできないはずだ。

一方で、一度離婚すると二度と結婚しない人と、何度も結婚する人がいるのは確か。そこにはどんな違いがあるのだろうか。


「家族はいいものだ」と思える人は再婚していく

結婚そのものよりも、家族への愛着がある人は、再婚にも積極的?

結婚そのものよりも、家族への愛着がある人は、再婚にも積極的?


結婚、離婚、再婚などの取材をしていると、「家族を作りたい」という意欲や情熱が強い人は、何度でも結婚するものだとわかる。もちろん、離婚してシングルマザーになり、経済的に大変だからどうしても再婚したいという女性もいる。それでも、経済的に潤いさえすればどんな男性が相手でもいいというわけではない。

離婚したあとは、自己評価が下がりがちだ。「多くの人が結婚生活を続けているのに、それをまっとうできなかった私って……」と考える時期がある。そこから立ち直り、「やっぱりひとりが気楽でいい」となるか、「やっぱり家族がほしい」となるかで再婚するかどうかが分かれるのだろう。

再婚するためには、また恋愛してお互いのことを知り、家族になっていこうとする強い意志が必要だ。最初の結婚より覚悟もいる。それでもあえてまた結婚していくのは、「家族熱」の高い人だと思う。決して良し悪しの問題ではない。

「互いに子連れで再婚しました。私と彼は大人だからなんとかなるし、どうしても合わなければ別れることもできる。だけど子どもたちにとって、新しいお父さんやお母さんができて、馴染みつつあるところでまた別れるとなったら、やはり心に傷を負う。彼の子は5歳、私の子は6歳で知り合ったんですが、そこから2年半、お互いにゆっくりと馴染んでいけるかどうか判断しようと話し合いました。結局は、子どもたちが『早くみんなで一緒に暮らそうよ』と言ってくれたので決断したという感じ」

34歳で再婚したサチコさんは、結婚して2年たった今、ようやく家族になりつつある実感を覚えているという。最初は彼女が彼の子に遠慮することもあったが、今はドキドキせずに怒ることもできるようになった。

「あのとき再婚したいと思ったのは、もちろん彼だったからということが大前提だけど、やはり家族の人数は多いほうがいいと思ったから。子どもとふたりきりだといろいろ煮詰まってしまうので。私自身が3世代の賑やかな家族で育ったので、家族って大変なこともあるけどやはりいいものだという認識があるんですよね」

家族はいいもの。そうすんなり思える人は、再婚に対しても違和感がないのかもしれない。


ひとりが楽チンだと思えると独身生活は長くなる

個人差があるとはいえ、協議して離婚した場合は、いろいろ考えた末、このまま結婚生活を続けているより幸せになると実感したからの結果。多くの女性たちは、まずは大きな解放感を得る。

「元夫は大学時代の先輩で、仕事は教師。つきあってすぐ結婚を申し込まれて、恋愛気分もないままに『堅実な人だから』と結婚してしまったんですが、彼との生活はなんだか妙な緊張感を強いられました。家の中でも『先生』でいるような人だったので。子どもができれば家の中の雰囲気も変わるかと思ったけど、彼の堅さは根っからみたい(笑)。だから離婚したときは、空を見上げて、ああ、私は自由だと晴れ晴れした気分になりました」

そう言うのはトキエさん(42歳)だ。27歳で結婚して10年間の結婚生活を送った。ひとり娘は当時9歳。

「もう大きかったし、夫が近所のマンションに越してくれたので、娘は自由に行き来していました。そういう面では恵まれていた。養育費もきちんとくれましたし。ただ、周囲からは私のわがままで離婚したと受け取られていたから、夫の両親や親戚の圧力はけっこうありました。もともと家族観が違いすぎた。夫側は大学教授や教師などが多くて、うちは父や親戚もフリーランスや商売人が多い家系。まじめに納まることが苦手なんです。私も若いときはまじめな夫をいいなと思ったけど、結婚したら息苦しかった」

その後は独身生活を謳歌している。再婚したいと思ったことは一度もないと彼女は笑った。

「中学生の娘はつきあっている男の子がいるんですが、私にはいない(笑)。お母さんも再婚くらい考えればと言われてしまう状態です。恋愛もあったし再婚の機会もあったけど、結婚という制度に押し込まれるのは、どうしてもイヤだった。あと10年もたてば娘も独立していく。それでも私は私、できる限り仕事を続けて、なんとかひとりでやっていこうと思っています」

家族という「温かだけどめんどうな括り」を嫌い、自由を愛する女性もいるのだ。その裏には孤独があるが、それをも引き受けていこうとするトキエさん。

再婚か独身のままか、どちらにもメリットデメリットはある。すべては本人の考え方次第なのだ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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